☆ 惑星の運動 ☆

お勉強しよう 力学 数学

〇 ケプラー問題 軌道 楕円  2022.8-2011 Yuji.W

◇ 2*3=6 Ten(3)=10^3=1000 微分 ; 偏微分 : 積分 $ e^(i*x)=expi(x)
ベクトル <A> 単位ベクトル <xu> 内積 * 外積 # 

〓 楕円 〓 22.8

〇 2次元デカルト座標 (x,y) 長径 A 短径 B 焦点 F=root(A^2-B^2)

楕円を表す式 x^2/A^2+y^2/B^2=1 

※ 楕円の中心の位置をずらしたり、楕円の向きを傾けたりすれば、別の式になる

〇 楕円では、2定点(焦点)までの距離の和が一定である。 ※ 普通、これを楕円の定義とする。楕円上の任意の点 P(x,y) |x|≦A 焦点 F1 (F,0) , F2 (-F,0) 

 PF1=A-x*F/A PF2=A+x*F/A PF1+PF2=2*A 

〇 PF1=r x=F+r*cos(a) 離心率 e=F/A 通径(x=F のときの y の値の正の方) l=B^2/A 

 r*[1+e*cos(a)]=l 

〇 離心率 (焦点の位置のずれの割合) e=F/A=root(A^2-B^2)/A=root[1-(B/A)^2] 

 F=A*e B=A*root(1-e^2) 

〇 通径 (x=F のときの y の値の正の方) l=B^2/A=A*(1-e^2)
  A=l/(1-e^2) F=l*e/(1-e^2) B=l/root(1-e^2) 

〇 r_min=l/(1+e) r_max=l/(1-e) e=(1-r_min/r_max)/(1+r_min/r_max) 

〓  中心力による運動 〓 22.8 

▢ 1質点 質量 m 中心力による運動 円座標(r,a) 力[動径成分 Fr 接線成分 Fa=0]

速さ v 運動エネルギー K

▷ r^2*(a;t)=一定=b 角運動量 L=m*b

▷ 軌道の形 (1/r);;a+1/r=-Fr*r^2/(m*b^2)

▷ v^2=b^2*[[(1/r);a]^2+1/r^2] K=(1/2)*m*b^2*{[(1/r);a]^2+1/r^2}

〓 惑星の運動 〓 

〇 太陽の重力による惑星の運動を考える。次のように仮定する。

・太陽からの重力だけ働く。他の天体からの重力は考えない。

・太陽の質量は圧倒的に大きいので、太陽は原点に固定される。 ※ 太陽は原点に固定されていないとして扱いたい場合は、換算質量を使って補正すればよい。

・惑星は、原点に向かう中心力を受ける。

・力は、原点からの距離の2乗に逆比例する。

・惑星は質点であるとみなす。

・軌道の範囲は有限である。無限遠には飛んで行かない。

次のようになる。

・角運動量は保存され、惑星の運動は一平面上に限られる。 ※ 惑星ごとに、その一平面は異なってよい。

・運動エネルギーが位置エネルギーの絶対値より小さい場合、無限の彼方へ飛んでいくという事は起きない。その時、軌道は必ず楕円(円を含む)になる。同じ軌道を繰り返し回る。

〓 惑星の運動の軌道 〓 

▢  円座標(r,a) 重力定数 G 太陽の質量 M 惑星の質量 m 

重力 <F>=-<ru>*G*M*m/r^2 r^2*(a;t)=一定=b 

▷ 中心力による運動の結果より、

軌道の形を表す方程式 (1/r);;a+1/r=(G*M*m/r^2)*r^2/(m*b^2)=G*M/b^2

≫ (1/r);;a+1/r=G*M/b^2  

 ● 微分方程式 (1/r);;a+1/r=1/l の解 1/r=[1+e*cos(a)]/l ● 

通径 l=b^2/(G*M) 離心率 e として 1/r=[1+e*cos(a)]/l 

 r*[1+e*cos(a)]=l=b^2/(G*M)  0≦e<1 のとき 楕円 e=0 のとき 円

※ e は積分定数の1つであって、定める必要がある。もう1つの積分定数として、角度 a の自由度がある。今の場合は a=0 のとき r_min=l/(1+e) になるように定めてある。

〓 円運動の場合のエネルギー 〓 

▢ e=0 回転半径 R 速さ V 運動エネルギー Kc 位置エネルギー Uc エネルギー Ec

▷ 運動方程式より m*V^2/R=G*M*m/R^2

 V=root(G*M/R)

 Kc=(1/2)*m*V^2=(1/2)*m*(G*M/R)=(1/2)*G*M*m/R

 Uc=-G*M*m/R

 Ec=Kc+Uc=-(1/2)*G*M*m/R  

{まとめ}  Kc=(1/2)*G*M*m/R Uc=-G*M*m/R Ec=-(1/2)*G*M*m/R 

▷ b=R*V=R*root(G*M/R)=root(G*M*R)

〓 離心率とエネルギー 〓 

〇 a=0 のとき r=r_min 最も太陽に近い所にいる時のエネルギーを考える

▢ 惑星の運動 運動エネルギー K(r) 位置エネルギー U(r)=-G*M*m/r
エネルギー E=K+U=一定

a=0 のとき r_min , v_max , K(r_min) , U(r_min)=-G*M*m/r_min 

▷ a=0 のとき r_min*(a;t)=v_max

 b=r^2*(a;t)=r_min^2*(a;t)=r_min*v_max

 r_min*v_max=b  

 v_max^2=b^2/r_min^2=G*M*l/r_min^2

r_min=l/(1+e) だったから、

 v_max^2=G*M*(1+e)*r_min/r_min^2=G*M*(1+e)/r_min

 K(r_min)=(1/2)*m*v_max^2=(1/2)*G*M*m*(1+e)/r_min  

{関係式がたくさんあって、わかりにくい!22.8}

{確かめ} e=0 のとき 円運動

 Kc=(1/2)*G*M*m/R Uc=-G*M*m/R Ec=-(1/2)*G*M*m/R

▷ E
=K(r_min)+U(r_min)
=(1/2)*G*M*m*(1+e)/r_min-G*M*m/r_min
=-(1/2)*(1-e)*G*M*m/r_min

≫ E=-(1/2)*(1-e)*G*M*m/r_min  

楕円の長径 A=l/(1-e^2)=r_min/(1-e) を使うと、 

 E=-(1/2)*G*M*m/A  

▷ 1-e=-2*E*r_min/(G*M*m)

 e=1+2*E*r_min/(G*M*m)  離心率とエネルギー

U(r_min)=-G*M*m/r_min を使うと e=1-2*E/U(r_min)

 e=1+2*E*r_min/(G*M*m)=1-2*E/U(r_min)  

▲ 楕円運動の場合 U(r_min)<E<0 だから e<1

▲ 楕円の軌道の式の積分定数であった離心率 e が、エネルギーの値によって定まった{!}

〓 楕円運動と円運動のエネルギー 〓 

▢ 楕円運動 離心率 e 最短距離 r_min エネルギー E

半径 r_min の円運動 エネルギー Ec

▷ 楕円 E=-(1/2)*(1-e)*G*M*m/r_min

円 Ec=-(1/2)*G*M*m/r_min

 E-Ec=(1/2)*G*M*m*e/r_min  エネルギーの差が、離心率になる{!}

♡ おもしろいなあ{!}この事実に触れてある参考文献は見ないなあ{!22.8}

〓 惑星の運動 離心率とエネルギー 〓 22.8

▢ 惑星の運動 円座標(r,a _C) r^2*(a;t)=一定=b 角運動量 L=m*b

通径 l=B^2/A=A*(1-e^2) 長径 A=l/(1-e^2)=r_min/(1-e)

運動エネルギー K 位置エネルギー U=-G*M*m/r エネルギー E=K+U=一定

a=0 のとき r_min , v_max , K(r_min) , U(r_min)=-G*M*m/r_min 

▷ r_min=l/(1+e) v_max^2=G*M*(1+e)/r_min

 K(r_min)=(1/2)*G*M*m*(1+e)/r_min 

 E=-(1/2)*(1-e)*G*M*m/r_min=-(1/2)*G*M*m/A 

 e=1+2*E*r_min/(G*M*m)=1-2*E/U(r_min) 

▲ 0≦e<1 のとき E<0 となり、楕円運動になる。

▷ 半径 r_min の円運動 エネルギー Ec=-(1/2)*G*M*m/r_min

 E-Ec=(1/2)*G*M*m*e/r_min 

〓 太陽系での観測値 〓 

〇 地球の公転運動 v_mean=29.78_km/sec

観測値は、

 r_max=1.017_au v_min=29.29_km/sec r_max*v_min=29.79

 r_min=0.983_au v_max=30.29_km/sec r_min*v_max=29.78

ほぼ等しくなった{!}

水星

金星

地球

火星

木星

土星

天王星

海王星

ハレー彗星

離心率

0.206

0.007

0.017

0.093

0.049

0.056

0.046

0.095

0.967

ハレー彗星 長半径 17.8_AU 遠日点距離 35.1_AU 周期 75.3_year

 〇 月の地球に対する軌道の離心率 0.055 r_min/r_max=(1-e)/(1+e)=0.90

地球から見た月の大きさは1割増減する

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