☆お勉強しようUz☆ 物理.統計力学

2016/6-2012/10 Yuji.W

温度と運動エネルギー

◎ 温度の定義

◇ ベクトル<A> 縦ベクトル<A) 単位ベクトル<-u> 内積* 外積# 微分;x 時間微分' 10^x=Ten(x) exp(i*x)=expi(x) 共約複素数\z 物理定数.

☆平衡状態の気体☆

『気体の圧力と内部エネルギー』 2015/12

◆ 圧力 P 体積 V 内部エネルギー U 全並進運動エネルギー K (Γ-1)*U=(2/3)*K 分子1個の運動エネルギー kt 数密度 n

■ P=(2/3)*n*kt P*V=(2/3)*K=(Γ-1)*U

単原子分子で Γ=5/3 U=K P*V=(2/3)*U=(2/3)*K

◆ 自由の動くピストンに仕切られた左右の部屋 平衡状態にある

左の部屋の気体 P,V1,N1_個,T 数密度 n1=N1/V1 分子1個の平均並進運動エネルギー kt1

右の部屋も同様に P,V2,N2_個,T n2=N2/V2 kt2

■ 気体分子運動論より P=(2/3)*n1*kt1 P=(2/3)*n2*kt2 だから n1*kt1=n2*kt2

状態方程式より P=n1*kB*T P=n2*kB*T だから n1=n2

まとめて n1=n2 & kt1=kt2=(3/2)*kB*T .

☆温度の定義☆

■ 温度の定義を考えたい。次の2条件を満たしてもらいたい。

@熱平衡状態にある2つの系で等しくなる

A温度の高い物体から、低い物体へ熱が流れる

温度の定義には、3種類ある。

@気体分子の平均運動エネルギーを考える

A統計力学的温度 エントロピーを考える

B熱力学的温度 カルノーサイクルの熱効率を考える

このページでは、@を扱う。

◇ 気体分子の数密度 n=N/V 気体分子1個の平均並進運動エネルギー kt

■ 理想気体の状態方程式 P=n*k*T を温度の定義として使いたい。ところで、気体分子運動論より単原子分子で P=(2/3)*n*kt だから、

 圧力が等しいとき T ∝ kt .

温度の指標として、平均並進運動エネルギーを使うためには、
熱平衡状態にある2つの系の気体の平均並進運動エネルギーが等しくならないと困る。

このページでは以下、次の事を証明することを目指す。

「熱平衡状態にある2つの系の気体の平均並進運動エネルギーは等しい」 .

☆混合している2種類の気体の運動エネルギー☆

『完全弾性衝突.3次元-質量の中心系で』 2015/12

◆ 質量の中心系で全運動量は 0 2粒子は、一直線上を質量の中心(質量の中心系の原点)に向かって進み、原点で衝突し、原点を通る任意の方向の直線上を遠ざかる。

質量 m1,m2 外力なし 完全弾性衝突

2粒子の衝突前の速さの大きさ v1G,v2G 衝突後 \v1G,\v2G

※ 方向は逆 v1G>0 v2G>0 \v1G>0 \v2G>0

■ \v1G=v1G & \v2G=v2G & v1G/v2G=\v2G/\v2G=m2/m1

◎ 2種類の単原子分子の気体が混合し平衡状態に達しているときの、平均並進運動エネルギーを比較しよう。

2質点の衝突 相対座標<r12>と、質量の中心<G> を使う。

◆ 気体1 1個の粒子の質量 m1 数密度 n1
 分子の速さ v1 その平均 @v1 平均の運動エネルギー kt1

気体2 1個の粒子の質量 m2 数密度 n2
 分子の速さ v2 その平均 @v1 平均の運動エネルギー kt2

m1+m2=M

● <r12>=<r1>-<r2> <G>=(m1*<r1>+m2*<r2>)/M

 <r1>=<G>+(m2/M)*<r12> <r2>=<G>-(m1/M)*<r12>

 <v12>=<v1>-<v2> <G>'=(m1*<v1>+m2*<v2>)/M

 <v1>=<G>'+(m2/M)*<v12> <v2>=<G>'-(m1/M)*<v12>

■ 相対速度と質量の中心の速さの内積を考える。

 <v12>*<G>'
∝ (<v1>-<v2>)*(m1*<v1>+m2*<v2>)
=(m1*v1^2-m2*v2^2)+(m2-m1)*<v1>*<v2>

十分に長い時間平均をとると、等方的になり、

 @(<v12>*<G>')=0 @(<v1>*<v2>)=0 だから、

 m1*@(v1^2)=m2*@(v2^2)

 kt1=kt2 -

▲ 混合している2種類の分子の、平均並進運動エネルギーは等しい。

※ 質量の中心系で等方的になるかどうかは、簡単には証明できないらしい。
「ファインマン物理学U 光 熱 波動」p191脚注

☆接している2種類の分子☆

◎ 2種類の単原子分子の気体が、動きうるピストンで分離されている。十分な時間がたち、平衡状態になった。圧力が等しくなる。そのときの、2種類の気体分子の平均並進運動を比較しよう。

◆ 気体1 1個の粒子の質量 m1 数密度 n1
 分子の速さ v1 その平均 @v1 平均の運動エネルギー kt1

気体2 1個の粒子の質量 m2 数密度 n2
 分子の速さ v2 その平均 @v1 平均の運動エネルギー kt2

ピストンの平均運動エネルギー Ktp

■ kt1=Ktp kt2=Ktp が成り立つだろうから、

 kt1=kt2 -

{やっとたどりついた!2013/5}

▲ 平均並進運動エネルギーを温度の指標として使うことができることになる。

 k*T=(2/3)*kt - 温度の定義

★ 温度の高い気体ほど、軽い気体ほど、速く動いている。

T=300 窒素分子 v=520_m/sec 水素分子 v~2_km/sec

  温度と運動エネルギー  

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