物理 流体力学

2013/8-2012 Yuji.W

☆流体静力学☆

◎水が静止している パスカルの原理

ベクトル<> 単位ベクトル<-u> 縦ベクトル<A) .13Q15
内積* 外積# sin(a)=Sa cos(y)=Cy tan(x)=Tx 平均@
10^n=Ten(n) e^(i*x)=expi(x) 微分; 
時間微分' 積分$

☆流体☆

■流体 水、空気、ハチミツ、溶岩などあるが、以下、次のような条件で、水をモデルに扱う。

・粘性がない せん断応力が生じない ※剪(セン き・る)=切る

・密度は一定 非圧縮性 気体は扱えない

・一定の重力場 重力加速度 g~9.81_m/sec^2

・電場、磁場はない

・渦ができない

・温度一定

・一定の大気圧 1_atm がかかっている)

☆圧力の単位☆

◇ N ニュートン kgf キログラム重 Pa パスカル

■力 1_N=0.101971_kgf~0.1_kgf~100_gf

■圧力 Pa=N/m^2 h=100

 1_atm=1013.25_hPa=101325_Pa~Ten(5)_Pa~Ten(4)_kgf/m^2

水 1_m^3 で 1000_kgf だから 水 高さ 10_m 分の圧力が 1_atm

☆圧縮率☆

◆物は、圧力をかけると、小さくなる。

■圧力 P 体積 V(P,T)

圧縮率 k=-(V;P)/V_1/Pa {注}k>0 Pa=N/m^2
1_m^3 の物体に、1_Pa の圧力をかけると、

■理想気体 V=N*R*T/P

 V;P=N*R*T*(1/P);P=-N*R*T*/P^2 ⇒

 k=-(V;P)/V=+(N*R*T*/P^2)/(N*R*T/P)=1/P

■圧縮率

固体 Ten(-11) 液体 Ten(-9)

水 0.45*Ten(-9)_1/Pa=0.45_1/G*Pa {注}G=ギガ=Ten(9)

■1_atm をかけたときの、圧縮率

固体 Ten(-6) 液体 Ten(-4)

水 0.45*Ten(-4)

■水 圧力と密度

100_kg/cm^2~Ten(5)_Pa~1_atm で 1.0027_g/cm^3
10_atm で 1.0383_g/cm^3

▲液体や固体は、圧力をかけても、密度は変化しないと近似できる。

☆液体分子の力の伝わり方☆

◎静止している液体には、力はどのように伝わるのか。

2次元の円モデルで考えてみる。

◆液体の分子 円 4つの分子が接しており、3方向を壁で仕切られている。

右端の分子を左から、力 F で押す。

■力のつり合いから、図のように力が働く。

 (大きい赤の←の大きさ):(小さい赤の←)=1:root3/3=1:0.577

 分子が壁を押す力 F1,F2,F3

 図より F1=F2=F3=F 始めに押した力がそのまま壁を押す力になる

☆静水圧の等方性☆

■パスカルの原理

「密閉容器内の流体は、その容器の形に関係なく、ある一点に受けた圧力を、そのままの強さで、流体の他のすべての部分に伝える。」

=「静止流体においての内部の力 方向:接触面に垂直 大きさ:面積に比例」

■静水圧 hydrostatic pressure

・静止した流体の中にとった面を通して、両側の流体が互いに及ぼす圧力(単位面積当たりの力)

・等方的で、面の向きに依らないスカラー

・任意の面に垂直に働く

■圧力の等方性の証明

 断面が直角三角形ABC (∠C=∠R) の三角柱に働く、水の力を考える。

直角三角形ABC は、xy平面上にあるとし、xy平面上の力を考える。

 辺AB に垂直に働く圧力 Pc 辺BC に垂直に働く圧力 Pa

 辺CA に垂直に働く圧力 Pb

水圧は、面に垂直に働くとする。

静止水において、任意の形において、その合力は 0 であるから、

 (Pc*AB)*BC/AB=Pa*BC (Pc*AB)*CA/AB=Pb*CA ⇒

 Pc=Pa=Pb 圧力は向きに依らず一定の値になる。

☆流体静力学☆

◎静止している水 x方向、y方向には対称 z軸(鉛直方向)のみ考える

◆水中の単位体積の立方体に働く力を考える。密度 ρ=一定

各面の面積は 1 であるから、力と圧力を同一視できる。 

水面からの深さ z 圧力 P(z) P;z>0 深いほど圧力は増す

 単位質量に対する位置エネルギー φ(z)=-g*z

■立方体に働く圧力のz軸方向成分(上向き)=P;z

 立方体に働く重力(下向き)=ρ*g

流体が静止しているから P;z=ρ*g ⇒

 P=ρ*g*z+積分定数

位置エネルギー φ を使えば、

 P;z=-ρ*φ;z (P+ρ*φ);z=0

■一般に、3方向を考えて、

 <grad(P+ρ*φ)>=0

☆流体中の圧力☆

●水の密度~空気の密度*1000

◆静止流体中の、任意の1点の圧力 P

■外力による圧力 P[ex]
大気圧 [Pair]=一定
{注}他の流体を考えずに、大気圧だけを考える時には、一定としない。
流体の密度 ρ 観測点より上部にある流体の高さ h 重力定数 g

 P=P[ex]+[Pair]+ρ*g*h 

■大気圧 Ten(5)_Pa

水 10_m で [Ten(3)_kg/m^3]*[10_m/sec^2]*[10_m]=Ten(5)_Pa

☆水面はなぜ水平になるのか☆

■外圧を加えないとき、静止流体中の、任意の1点の圧力 P

 P=[Pair]+ρ*g*h

流体中に高さの差があれば、圧力差を生じ、高い方から、低い方へ流れ、高さが等しくなるようになる。

☆浮力☆

◆流体中に、物を沈めると、浮力が生じる。

■流体の密度 ρ 直方体[体積 V 底面積 S 高さ h 底面が水平]

 浮力=(底面での圧力-上面での圧力)*底面積
=ρ*g*h*S=ρ*V*g

▲浮力は、底面積や高さに依らず、体積のみに依る。

▲浮力は、その物体が押しのけた、流体の重さに等しい(アルキメデスの原理)。

□水の浮力 1_m^3 で 1000_kg重 1_リットル で 1_kg重

{子供の頃、お風呂で、風呂桶を逆さまにして、沈めたものだ。浮力は、おおよそ、2_kg重か。沈めるのに、大変な力を要した気がするが…!}

□人間が水から受ける浮力 人間の密度~水の密度 だから、全身沈めば、ほぼ体重分の浮力を受ける。

☆空気の浮力☆

◆水圧を考える時は、空気圧は高さに依らず一定とした。(空気の密度は、水の1/1000 程度なので)。しかし、大気圧のみを問題にする時は、空気の重さを考えにいれなくてはいけない。

●空気の密度 1_kg/m^3

■体積 V_m^3 物体が、空気から受ける浮力 F

 F=V*g~V_kg重~10*V_N

□人間 体重 50kg 体積 50000_cm^3=0.05_m^3 ならば、浮力~0.05_kg重
{50グラム!家庭用の体重計だと、測定できないなあ!}

□半径 5_m の気球 球だとすると、V=520_m^3 浮力~500_kg重
{気球+付属物+人間数人は、大丈夫、浮き上がりそうだ!}

☆  2013  Yuji.W  ☆

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