物理 力学 2018/3-2012/12 Yuji.W

☆ 完全弾性衝突.一方が静止

運動エネルギーが保存される ベクトルの2次方程式 {やっとわかった!40年以上悩んでいた事が解明できた!2014/5} _

【ベクトル】<A> 単位ベクトル <-u> 内積 * 外積 # 座標単位<x>,<y>,<z>
 円柱座標 <r.u>,<au>,<z> 球座標 <ru>,<au>,<bu>

【累乗】3^2=9 10^x=Ten(x) 【微積】xで微分 f(x);x 時間微分 ' 積分 $

ネイピア数ee^x=exp(x) 対数 底a log(a,x) 底e ln(x) 底10 LOG(x)

虚数単位ii^2=-1 e^(i*x)=exp(i*x)=expi(x) 複素数zの共役複素数 \z

〓 完全弾性衝突.3次元 〓 .■ 2粒子が衝突する問題を考える。次のような前提がある。

・外力なし。2粒子の運動量の和は保存される。

・一般に、運動エネルギーの和は保存されない。エネルギーのロスがある。が、このページでは、「完全弾性衝突」2粒子の運動エネルギーの和が保存される場合を考える。

・2粒子が力を及ぼし合う時間は、非常に短い。2粒子は等速直線運動をして近づき衝突し、瞬間的に方向や速さを変え、等速直線運動をして遠ざかる。

※ 逆2乗則の力が働く場合、力は無限遠まで及ぶのだが、十分に遠い所で、その力は弱くなり、物体は等速直線運動をするとみなし、一連の軌道の変化を衝突現象と考えることができる場合がある。

〓 運動の自由度 〓 .

■ 2質点1次元の運動の自由度 2 運動量の制約 1 エネルギーの制約 1 運動は、完全に定まる。

2質点2次元の運動の自由度 4 運動量の制約(成分ごとに) 2 エネルギーの制約 1 運動は、完全に定まらない。一方の質点の衝突後の方向がわかれば、制約が1つ増えて、運動が定まる。

2質点3次元の運動の自由度 6 運動量の制約(成分ごとに) 3 エネルギーの制約 1 運動は、完全に定まらない。一方の質点の衝突後の方向がわかれば、制約が2つ増えて、運動が定まる。

2質点.完全弾性衝突.3次元では、一般に、粒子の衝突後の速さや方向は定まらない。いろいろな値を取りうる。 .

{ここをはっきりさせないまま先に進むから、わからなくなる!}

〓 軌道 〓 .

■ 軌道は、交わる2直線であるから、一平面上に限られる。

衝突前の2粒子の軌道は、一平面上に限られる。衝突後の2粒子の軌道も、一平面上に限られる。

ただし、衝突前の平面と、衝突後の平面は同一である必要はない .{明示してある資料は見かけない!同一平面上であるかのように書いてある資料が多い!2015/2}

★ 同質量2粒子の衝突 次の場合を考える。

衝突前 <v1>=(<xu>+<yu>)*v <v2>=(<xu>-<yu>)*v xy平面

衝突後 <\v1>=(<xu>+<zu>)*v <\v2>=(<xu>-<zu>)*v xz平面

衝突前の平面と、衝突後の平面は異なっているが、運動量もエネルギーも保存されている。

{何年も悩んだ!具体例をちょっと考えればわかることだった!2014/5} 

〓 完全弾性衝突.1次元 〓 .

◆ 完全弾性衝突.1次元 運動量も運動エネルギーも保存される場合

■ \v1=v1*(m1-m2)/(m1+m2)+v2*2*m2/(m1+m2)
 \v2=v1*2*m1/(m1+m2)-v2*(m1-m2)/(m1+m2)

■ v2=0 のとき、

 \v1/v1=(m1-m2)/(m1+m2) & \v2/v1=2*m1/(m1+m2)

〓 完全弾性衝突.3次元.一方が静止 〓 .

◆ 2粒子 質量 m1,m2 衝突前に粒子Aが静止

●--<v1>-> |○|
●-<\v1>-> ○-<\v2>->

■【 衝突後の速度  】

運動量保存 m1*<v1>=m1*<\v1>+m2*<\v2>

運動エネルギー*2 m1*v1^2=m1*\v1^2+m2*\v2^2

上記の2式より、\v2 を消去したい。任意のベクトルで <A>^2=<A>*<A>=A^2 だから、

 m1*v1^2=m1*\v1^2+m2*(<v1>-<\v1>)^2*(m1/m2)^2

 m2*v1^2=m2*\v1^2+m1*(<v1>-<\v1>)^2

 m2*\v1^2+m1*(<v1>-<\v1>)^2-m2*v1^2=0

ここで (<v1>-<\v1>)^2=v1^2-2*<v1>*<\v1>+\v1^2 だから、

 (m1+m2)*\v1^2-2*m1*<v1>*<\v1>+(m1-m2)*v1^2=0

 (m1+m2)*<\v1>*<\v1>-2*m1*<v1>*<\v1>+(m1-m2)*<v1>*<v1>=0

2粒子が衝突しないで通り過ぎる場合 <\v1>=<v1>

 <\v1>-<v1> で因数分解できるから、※ ベクトルの因数分解

 (<\v1>-<v1>)*[(m1+m2)*<\v1>-(m1-m2)*<v1>]=0 .

『ベクトルの2次方程式』 2015/6

◆ <x>*<x>-(<A>+<B>)*<x>+<A>*<B>=0

■ (<x>-<A>)*(<x>-<B>)=0

<x> は、2点 <A>,<B> を直径とする球の球面上にあればよい

■【 速度ベクトル空間上で 】※ 位置を表す空間とは異なる

粒子@の衝突後の速度 <\v1> は、次の速度ベクトル空間上の2点を直径とする球面上にあればよい

 点P <v1> 点Q <v1>*(m1-m2)/(m1+m2)

このとき <\v2>=(<v1>-<\v1>)*m1/m2 .

〓 速度ベクトル空間上で 〓 .

◎ 衝突後の粒子は、空間的に任意の方向をとる事ができる

●--<v1>-> |○|
●-<\v1>-> ○-<\v2>->

◆ 速度ベクトル空間上で ※ 位置を表す空間とは異なる

<\v1> は、次の速度ベクトル空間上の2点を直径とする球面上にあればよい

 点P <v1> 点Q <v1>*(m1-m2)/(m1+m2)

このとき <\v2>=(<v1>-<\v1>)*m1/m2

 <OP>=<v1> <OQ>=<v1>*(m1-m2)/(m1+m2)

 <PQ>
=<OP>-<OQ>
=<v1>*[1-(m1-m2)/(m1+m2)]
=<v1>*2*m2/(m1+m2)

<PQ> を直径とする球(円ではない)の球面上の任意の点 V

■ <\v1>=<OV>

 <\v2>
=(<v1>-<\v1>)*m1/m2
=(<OP>-<OV>)*m1/m2
=<VP>*m1/m2

『完全弾性衝突.3次元.粒子Aが静止』 2016/4

◆ 速度ベクトル空間上で、

 <OP>=<v1> <OQ>=<v1>*(m1-m2)/(m1+m2)

<PQ> を直径とする球(円ではない)の球面上の任意の点 V

 PQ/v1=2*m2/(m1+m2)

■ <\v1>=<OV> & <\v2>=<VP>*m1/m2

〓 {計算例}m1/m2=1/2 のとき 〓 .

◆ m1/m2=1/2 のとき

 <OP>=<v1> <OQ>=-<v1>/3 PQ/v1=4/3

 <\v1>=<OV> & <\v2>=<VP>/2

■ \v1 の最大値 \v1_max=OP=v1 \v1 の最小値 \v1_min=OQ=v1/2

 衝突後の粒子@が静止する事はない。

\v2 の最大値 \v2_max=PQ=(4/3)*v1 \v2 の最小値 \v2_min=0

粒子Aは必ず前方に飛び去る。

■ 例えば 粒子@の散乱角 ∠VOP=Pi/2 であるとき、

 \v1/v1=root3/3 VP/v1=2*root3/3 \v2/v1=root3/3

{確かめ}

衝突前 

 運動量のPQ方向成分=m1*v1

 運動量のPQと垂直な方向=0

 運動エネルギー=(1/2)*m1*v1^2

衝突後 

 運動量のPQ方向成分
=m2*(root3/3)*v1*[3/(2*root3)]
=(2*m1)*(root3/3)*v1*[3/(2*root3)]
=m1*v1

 運動量のPQと垂直な方向
=m1*\v1-m2*\v2/2
=m1*(root3/3)*v1-m1*(root3/3)*v1
=0

 運動エネルギー
=(1/2)*m1*\v1^2+(1/2)*m2*\v2^2
=(1/2)*m1*v1^2/3+(1/2)*(2*m1)*v1^2/3
=(1/2)*m1*v1^2

{いいねえ!2016/4}

〓 一方が静止 m1/m2<1 のとき 〓 .

◎ 衝突粒子が軽い

◆ 速度ベクトル空間上で、

 <OP>=<v1> <OQ>=<v1>*(m1-m2)/(m1+m2) < 0

PQ/v1=2*m2/(m1+m2)

<PQ> を直径とする球(円ではない)の球面上の任意の点 V

 <\v1>=<OV> & <\v2>=<VP>*m1/m2

〓 一方が静止 m1>m2 のとき 〓 .

◎ 衝突粒子が重い。静止していた軽い粒子は、吹き飛ばされる。

◆ 2粒子 m1/m2 > 1

速度ベクトル空間上で、

 <OP>=<v1> <OQ>=<v1>*(m1-m2)/(m1+m2) > 0

PQ/v1=2*m2/(m1+m2) CV=PQ/2=v1*m2/(m1+m2)

<PQ> を直径とする球(円ではない)の球面上の任意の点 V

 <\v1>=<OV> & <\v2>=<VP>*m1/m2

■【 散乱角 】粒子@の散乱角 ∠VOP=a

衝突後の粒子@は、前方のある限られた方向に限られる。

a が最大値をとるとき 直線OV が球に接する ∠OVC=Pi/2 になる

 CV=v1*m2/(m1+m2)

 OC
=OQ+CV
=v1*(m1-m2)/(m1+m2)+v1*m2/(m1+m2)
=v1*m1/(m1+m2)

 sin(a_max)
=CV/OC
=[v1*m2/(m1+m2)]/[v1*m1/(m1+m2)]
=m2/m1

≫ sin(a_max)=m2/m1 .

〓 一方が静止 m1=m2 のとき 〓 .

◎ 同質量、一方が静止

◆ 2粒子 k=m1/m2

■【 速度ベクトル空間上で 】

原点 O <OP>=<v1> <OP> を直径とする球面上の任意の点 V

 <\v1>=<OV> <\v2>=<VP>

<OV>⊥<VP> <\v1>⊥<\v2> 直角方向に飛び去る 

{おもしろいな}

〓 完全弾性衝突3次元 〓 .

◎ 質量の中心系の量を使わない

● 1次元の場合 \v1=v1*(m1-m2)/(m1+m2)+v2*2*m2/(m1+m2)

 \v2=v1*2*m1/(m1+m2)-v2*(m1-m2)/(m1+m2)

◆ m1,<v1>●---> m2,<v2>○->

■ 質点2と共に等速直線運道をする系を考える。

衝突前 <v1>-<v2> , 0 衝突後 <\v1>-<v2> , <\v2>-<v2>

一方が静止している場合の公式が使えて、

 [(<\v1>-<v2>)-(<v1>-<v2>)]
*[(<\v1>-<v2>)-(<v1>-<v2>)*(m1-m2)/(m1+m2))]=0

 (<\v1>-<v1>)*(<\v1>-<v1>
*(m1-m2)/(m1+m2)-<v2>*2*m2/(m1+m2))=0

 <\v1>は、<v1>と(<v1>*(m1-m2)/(m1+m2)+<v2>*2*m2/(m1+m2))とを結ぶ線分を直径とする球面上にある〔

このとき <\v2>=(<v1>-<\v1>)*m1/m2+<v2>

 <\v2>は、<v2> と (<v1>*2*m1/(m1+m2)-<v2>*(m1-m2)/(m1+m2)) を直径とする球面上ある

{やっとわかった!明記してある資料は見つからない!2014/5}

inserted by FC2 system