物理-力学  2015/6-2011  Yuji.W

☆太陽系の角運動量☆

◎ 角運動量 太陽 地球 惑星 自転 公転

◇ ベクトル<> 座標単位ベクトル<xu>,<yu>,<zu> 内積* 外積# |<A>|=A
微分; 
時間微分' 積分$ 10^x=Ten(x) e^(i*x)=expi(x) 物理定数 

☆惑星の公転角運動量☆

◆ 惑星の公転運動 円運動 質量 m 太陽からの距離 D 角速度 w 周期 T 角運動量 L

太陽の質量 Ms 地球の質量 Me 地球-太陽 De 地球の角運動量 Le

● 力学的相似により 公転角運動量 ∝ root(軌道半径) 公転角運動量 ∝ 周期^(1/3)

■ w*T=2Pi L=m*D*(D*w)=m*D^2*(2Pi/T)=2Pi*m*D^2/T

ケプラーの法則より T^2/D^3=4*Pi^2/(G*Ms)

 L=m*root(G*Ms)*root(D)

 Le
=root(G*Ms)*Me*root(De)
=root[1.33*Ten(20)]*[5.97*Ten(24)]*root[1.50*Ten(11)]
=[5.97*Ten(24)]*root[13.3*1.50*Ten(30)]
~[5.97*Ten(24)]*[4.47*Ten(15)]
~2.67*Ten(40)_kg*m^2/sec

 L/Le=(m/Me)*root(D/De) 

★ 火星 Mm/Me=0.11 Dm/De=1.52 root(1.52)~1.23

 Lm/Le=0.11*1.23~0.135

◆ 月の公転運動 円運動 質量 m 地球からの距離 D 角速度 w 周期 T 角運動量 L

太陽の質量 Ms 地球の質量 Me 地球-太陽 De 地球の角運動量 Le

■ L=m*root(G*Me)*root(D)

 L/Le=(m/Me)*root(Me/Ms)*root(D/De)

 m/Me~0.0123 Ms/Me=333400 root(333400)~577

 De/D=[1.50*Ten(11)]/[3.844*Ten(8)]~390 root(390)~19.7

 L/Le=0.0123/(577*19.7)=1.08*Ten(-6)

☆自転角運動量☆

■ 自転する球(半径 r) 質量 m 自転角速度 w 自転周期 T

 球の慣性モーメント I=(2/5)*m*r^2 自転角運動量 S=I*w

★ 地球の慣性モーメント Ie
=(2/5)*6*Ten(24)*[6.4*Ten(6)]^2
~9.8*Ten(37)  測定値 8.02*Ten(37)

※ 中心に近いほど密度は大きいので、実際の慣性モーメントは小さくなる。

 地球の自転角運動量 Se
~8.02*Ten(37)*2Pi/[8.64*Ten(4)]
~5.8*Ten(33)

 公転角運動量L(earth)、自転角運動量S(earth)の比を求めると、

  L(earth):S(earth)=2*R*R/T:(4/5)*r*r/t=3790000〜380万倍

★ 月の慣性モーメント Im
=(2/5)*7.3*Ten(22)*[1.8*Ten(6)]^2
~9.5*Ten(34)  測定値 8.87*Ten(34)

 自転角運動量 Sm
~8.87*Ten(34)*2Pi/[27.32*8.64*Ten(4)]
~2.4*Ten(29)

 Se/Sm=[5.8*Ten(33)]/[2.4*Ten(29)]~24000

☆太陽と惑星の角運動量☆

■ 計算してみよう。

・自転角運動量は、それぞれの天体の内部の密度は場所によって変化せず、一定であるとしている。

・それぞれの量は、地球の値を1として計算して求めた概数である。計算では、もっと詳しい値を使っている。

・地球の公転角運動量/自転角運動量=380万

・惑星の自転角運動量は、地球の自転角運動量の何倍であるかを示している。
元々、地球の自転角運動量は非常に小さいので、惑星の自転角運動量は無視できる。

・太陽の自転角運動量は、地球の公転角運動量の38倍であり、地球の自転角運動量の1億5000倍である。

・太陽系全体の角運動量=太陽の自転角運動量+惑星の公転角運動量
=1160*(地球の公転角運動量)

名前

大きさ

質量

軌道
長半径

公転
周期

自転
周期

公転
角運動量

%

自転
角運動量

太陽

109

332942

-

-

27

38(自転)

3

145000000

水星

0.38

0.05

0.39

0.241

59

0.03

0.002

0.0001

金星

0.95

0.82

0.72

0.615

244

0.69

0.06

0.003

地球

1

1

1

1

1

1

0.08

1

火星

0.53

0.11

1.52

1.881

1

0.13

0.01

0.03

木星

11

318

5.20

11.86

0.4

725

62

96000

土星

9.4

95.2

9.54

29.46

0.4

294

25

19900

天王星

4

1.45

19.2

84.01

0.7

6

0.55

32

海王星

3.89

17.1

30

164.79

0.7

94

8

385

■ 太陽系全体の角運動量の62%を木星(公転)が、25%を土星(公転)が占める。太陽(自転)は3%に過ぎない。太陽系ができる時に、角運動量が、木星や土星に伝わっていったことを示している。

■ 上の計算では、小惑星や彗星を考えに入れていない。それぞれの質量は小さくても、総量は多くなるだろうから、角運動量に影響を与えるかもしれない。

■ 実際の天体の観測では、木星が70%、土星が27%、太陽が2%の角運動量を占めるというデータがある。

太陽系の角運動量 

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