お勉強しようUz 物理定数物理.化学

2011/11 Yuji.W

氷の結晶

◎ 氷の結晶 正四面体

◇ ベクトル<A> 座標単位ベクトル<xu>,<yu>,<zu> 内積* 外積#
微分;x 
時間微分' 積分${f(x)*dx} 10^x=Ten(x) exp(i*x)=expi(x) .

◇長さの単位◇

nm=ナノメートル=10^(-9)m
pm=ピコメートル=10^(-12)m
Å=オングストロ−ム=10^(-10)m=10^(-8)cm=100pm

◇氷の結晶◇

◇水や氷には、不思議な性質がある。それは、水素結合というモノが生じ、水の分子が正四面体に並ぼうとすることに原因がある。

excelとフリーソフトGraphRを使い、図を作ってみた。青い球ひとつひとつが水分子を表す。正四面体の各頂点に4つ、正四面体の中心にひとつ並ぶことになる。

 

↓上下、左右、ひっくり返したモノ

上の2種類が上に積み重なっていく。

◇見る視点を変えると、正六角形に並んでいるように見える。ただし、一平面上に六角形になるわけではない。前後デコボコしている。

◇氷の結晶のデータを作るときのコツ◇

◇1辺の長さ1の正四面体(正三角形4つ)を考える。

正面から見た幅は1、その半分を横の長さの基準Xとする。
横から見た前後の長さは root(3)/2、その1/3を縦の長さの基準Yとする。
正四面体の高さ root(6)/3は、その1/4を高さの基準Zとする。

水分子の位置を考えていくときのコツ

1. 正面図、横から見た図、上から見た図の3種類を分けて考え、図を作っていく。

2. 繋げるときのルール 「ある水素結合の線分は、1本飛ばした、次の次の水素3. 結合の線分と平行になるものがある。」

長さは、上記のX、Y、Zを基準にし、その何倍かを表にしていく。

◇原子の電子配列◇

<原子の殻の周りを回る電子の配置>1つの軌道に2個までの電子が入ることができる

第1殻(K殻)電子2個 s軌道

第2殻(L殻)電子8個 s軌道+p軌道*3方向

第3殻(M殻)電子18個 s軌道+p軌道*3方向+d軌道*5方向

◇エネルギーの低い順に、

1s 2s 2p 3s 3p 4s 3d …

◇混成軌道◇

<s&p3混成軌道>

s軌道と3方向のp軌道が混成し、正四面体(正三角形4枚)の各頂点に向かって広がる軌道をとる。電子2個ずつ*4方向で、電子8個が共有される。

[正四面体ひとつの頂点]-[正四面体の中心]-[正四面体ひとつの頂点]の成す角は109.5度

◇s&p3混成軌道の例 メタン

炭素(電子6個) 第1殻に2個、第2殻s軌道に2個+p軌道に2個
第2殻の電子4個に、4つの水素の電子4個が共有結合し、電子2個ずつの共有結合*4方向になる。

<s&p2混成軌道>

s軌道と2方向のp軌道が混成し、正三角形の各頂点に向かって広がる軌道をとる。

[正三角形ひとつの頂点]-[正三角形の中心]-[正三角形ひとつの頂点]の成す角は120度

<s&p混成軌道>

s軌道と1方向のp軌道が混成し、直線上に広がる軌道をとる。

◇原子の構造◇

<共有結合半径pm>水素31 ヘリウム28 炭素75 酸素66 イオウ105

<酸素原子の電子配列>全部で8個

第1殻に2個、第2殻s軌道に2個+p軌道に2個+p軌道に1個ずつ*2方向

<共有結合半径pm>水素31 ヘリウム28 炭素75 酸素66 イオウ105

◇分子の構造◇

<水素分子造>1個ずつの電子が共有結合し、1個の核に対して2個ずつの電子が入っている状態になる。
H-H 間は 74pm (31+31=62)

<酸素分子>1個ずつしか入っていない2方向のp軌道同士が共有結合し、2セット共有結合ができる。1個の核に対して10個ずつの電子が回ることになる。
O=O 間は 120.75pm (66+66=132)

<水分子>酸素の、1個ずつしか入っていないp軌道と、水素の1個ずつの電子が共有結合する。それが2セット。酸素は、これで、第2殻には、1つのs軌道と、3方向のp軌道すべてに電子が2個ずつ入ったことになり、s&p3混成軌道をとることができる。正四面体の形になる。
H-O-H は、まっすぐに繋がっているのではなく、曲がっている。その角度104.45度。O-H 間は95.84pm (66+31=97)

<硫化水素>H-S-H は、まっすぐに繋がっているのではなく、曲がっている。その角度92.1度。S-H 間は133.6pm (105+31=136)

<二酸化炭素>O=C=O 3つの原子がまっすぐ繋がっている。C=O 間は116.3pm (75+66=141)

◇水分子の水素結合◇

◇水分子の H-O の間にある電子2つは、O側に寄っているので、O側がマイナス、H側がプラスの電荷を帯びる。したがって、水の酸素分子と、他の水の分子の水素とが、ゆるく、電気的に引き合う。「水素結合」という。水素結合の大きさは、共有結合の約1/20、ファン・デル・ワールス結合の約10倍、運動エネルギーの20倍。

◇氷 水素結合が連なり、結晶構造を作る。正四面体の中心の位置から、正四面体の4つの頂点へ、水素結合を伸ばす。2本はプラス(H)、2本はマイナス(O)。各頂点には、別の水の分子があって、プラス(H)にはマイナス(O)、マイナス(O)にはプラス(H)の水素結合を作る。その繰り返しとなる。すべての水分子から、正四面体の中心から4つの頂点へ向かう水素結合ができる。

ある水素結合の線分は、1本飛ばした、次の次の水素結合の線分と平行になるものがある。

見る角度を変えると、水分子が六角形に並んで見える位置がある。ただし、水分子が一平面上に六角形になるわけではない。前後にデコボコしている。(平面上の正六角形の辺が成す角は120度、水素結合が成す角は、109度)

◇水(液体) 10個程度の水分子が水素結合をし、クラスタを形成している。水の9割程が、クラスタを作っている。

その水素結合をしているおかげで、液体の水分子は、自由に動ける気体分子になりにくくなっている。すなわち、沸点温度が高く、100℃となっている。( 硫化水素の沸点は-60.7℃。)水素結合がなければ、沸点は-80℃程度になると計算されている。

 ◇水から氷へ ↓岡山大学のページより

◇1辺1の正四面体の基礎データ◇

◇底面△正三角形の高さ s=root(3)/2

重心の位置 (1/3)s=root(3)/6 (2/3)s=root(3)/3

◇体積を求める場合の高さ h=root(6)/3=0.816496581

中心の高さ (1/4)h=root(6)/12

◇正四面体の中心から、4つの頂点までのベクトル
手前にx軸、右へy軸、上へz軸

真上へ <a>=(0,0,(3/4)h)

手前下へ <b>=((2/3)s,0,-(1/4)h)

右斜め下後へ <c>=(-(1/3)s,1/2,-(1/4)h)

左斜め下後へ <d>=(-(1/3)s,-1/2,-(1/4)h)

◇<確かめ> 積を*、2乗を^2で表せば、

a^2=(root(6)/4)^2=6/16=3/8
b^2=(root(3)/3)^2+(root(6)/12)^2=1/3+1/24=9/24=3/8
c^2=(root(3)/6)^2+1/4+(root(6)/12)^2=1/12+1/4+1/24=9/24=3/8
d^2=(root(3)/6)^2+1/4+(root(6)/12)^2=1/12+1/4+1/24=9/24=3/8

したがって、a=b=c=d -> 正四面体の中心から、4つの頂点への長さは等しい。

 氷の結晶 

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