☆ 音のドップラー効果 ☆

お勉強しよう 力学 2022.2-2011 Yuji.W

〇 観測者 媒質 音源 潜水艦 救急車  

【数学】 2*3=6 6/2=3 3^2=9 1000=10^3=Ten(3)   000 py- 0table

微分 ; 偏微分 : 積分 $ ネイピア数 e 虚数単位 i e^(i*x)=expi(x)

ベクトル <A> 縦ベクトル <A) 単位ベクトル <Au> 内積 * 外積 # 

〓 波長、振動数、速さ 〓 

〇 速さ 振動が伝わっていく速さ

波長 1回振動したときに進んだ波の進行方向の移動距離

振動数(周波数) 単位時間に振動する回数。1波長分の波を1個と数えれば、単位時間に観測者に届く波の個数。

 (1個の波を出すのにかかる時間)=1/(振動数)

 (波の速さ)=(波長)*(振動数)

〓 音のドップラー効果とは 〓 

▢ 地球の地表面での大気中での音

▷ 音速 340_m/sec ※ 地球の大気 1気圧 15℃

振動数 低いラ 440_Hz ド 523.251_Hz ラ 880_Hz 高い ド 1046.502

波長 低いラ 340/440~0.77_m {長い!もっと細かい、短いものだと思ってた!22.2}

▢ ドップラー効果

▷ 1波長分の波を1個と数えれば、振動数とは、単位時間(例えば1秒間)に観測者に届く波の数である。1秒間に523個の波が届けば、ドの音に聞こえる。

ところが、例えば、音源が観測者から遠ざかる場合、遠ざかるにつれ、観測者までの距離が増し、届くのに時間がかかる。単位時間に観測者に届く波の数は、少なくなる。音は低く聞こえるようになる。

音源が観測者に近づく場合は、近づくにつれ、観測者までの距離が短くなり、届くのにかかる時間は少なくなる。より多くの波が観測者に届くようになる。音は高く聞こえるようになる。

観測者、音源、媒質(大気)が動くことによって、音源が出した音の振動数と、観測者が聞く音の振動数が異なることがある。それを、「ドップラー効果」と言う。

〓 音のドップラー効果 〓 

〇 1波長分の波を1個の波とイメージする。1秒間に、振動数分の波が出る。
1/(振動数)_sec ごとに波が出る。

▢ 媒質は静止、音源と観測者が直線上を等速直線運動 音の速さ Vs

音源の速さ v 観測者の速さ u 互いに遠ざかる方向を正とする
 音源と観測者は 1秒間に v+u 遠ざかる 

音源が1個の波を出すのにかかる時間 T0 観測者が1個の波を受け取るのにかかる時間 T

元の音の振動数 nu0=1/T0 観測者が観測する振動数 nu=1/T

▷ v=u=0 のとき T=T0

音源は1個の波を出すと v*T0 だけ遠ざかる

 (音源が遠ざかる事による、観測者に届くのにかかる余分な時間)=v*T0/Vs

観測者は1個の波を受け取ったあと、次の波を受け取るのに u*T 遠ざかる

 (観測者が遠ざかる事による、観測者に届くのにかかる余分な時間)=u*T/Vs

※ T0 と T を使い分けているのがポイント{!}

⇒ T=T0+v*T0/Vs+u*T/Vs

 T*(1-u/Vs)=T0*(1+v/Vs)

 T/T0=(1+v/Vs)/(1-u/Vs)  

 nu/nu0=T0/T=(1-u/Vs)/(1+v/Vs)  

〓 {別解}音のドップラー効果 〓 

▷ まず、媒質に対して観測者も静止している場合を考える。結果だけを記すと、次のようになる。

 nu/nu0=1/(1+v/Vs)

次に、観測者と音源が動いている場合を考える。

観測者が音源から遠ざかるように動けば、観測者にとって、音速は遅くなり、音源が遠ざかる速さは増すから、

 音速 Vs ⇒ Vs-u  音源が遠ざかる速さ v ⇒ v+u と置き換えればよい。

 nu/nu0=1/[1+(v+u)/(Vs-u)]

ここで 1+(v+u)/(Vs-u)=(Vs+v)/(Vs-u)=(1+v/Vs)/(1-u/Vs)

 nu/nu0=(1-u/Vs)/(1+v/Vs)  

〓 音のドップラー効果 〓 

▢ 媒質は静止、音源と観測者が直線上を等速直線運動 音の速さ Vs

音源の速さ v 観測者の速さ u 互いに遠ざかる方向を正とする

音源が1個の波を出すのにかかる時間 T0 観測者が1個の波を受け取るのにかかる時間 T

元の音の振動数 nu0=1/T0 観測者が観測する振動数 nu=1/T

▷ T/T0=(1+v/Vs)/(1-u/Vs) nu/nu0=(1-u/Vs)/(1+v/Vs) 

〓 {計算例}潜水艦の音のドップラー効果 〓 

▢ 水中 音の速さ Vs=1470_m/sec 

潜水艦2隻が一直線上を同じ速さで近づく 速さ 10_m/sec

▷ nu/nu0=(1+10/1470)/(1-10/1470)~1.0068/0.9932~1.014 1.4%のずれ

{このずれを聞き分けるのは難しそう!特別に訓練しないといけないのだろう!2022.2}

〓 {計算例}救急車のサイレンのドップラー効果 〓 

▢ 救急車が発する音の振動数 ピー 960Hz ポー 770Hz ● シ 988_Hz ソ 784_Hz  ●

救急車の速さ v=60_km/hour=50/3~16.7_m/sec

音速 Vs=340_m/sec 観測者は空気に対して静止

▷ v/Vs=(50/3)/340=5/102

 1+v/Vs=1+5/102=107/102 1-v/Vs=1-5/102=97/102

▷ 近づくとき、

 nu/nu0=1/(1-v/Vs)=102/97

ピー nu=960*102/97~1009_Hz ● 1オクターブ高いド 1047_Hz ●

ポー nu=770*102/97~810_Hz ● ソ# 830_Hz ●

▷ 遠ざかるとき、

 nu/nu0=1/(1+v/Vs)=102/107  

ピー nu=960*102/107~915_Hz ● ラ# 932_Hz ●

ポー nu=770*102/107~734_Hz ● ファ# 740_Hz ●

===  まとめ  === 

救急車が近づいて来て、すれ違って、遠ざかるとき、

 1オクターブ高いド  ソ# ⇒ ラ# ファ# 1音階ぐらい低くなる  

{おもしろいなあ!2022.1}

〓 音源が音速を超えている場合 〓 

〇 音源が音速より速く動くとき 普通に音ができるのか、よくわからないが、生まれるとして、考えてみよう。

▢ 観測者は静止音源が、音速の2倍の速さで動く 音源が観測者の所に来た時刻 0

時刻 -3秒から1秒ごとに、「ど」「ぷ」「ら」「あ」「こ」「お」「か」と言う

▷ u=0 , v/Vs=2 nu/nu0=1/(1-2)=-1/2 マイナス?

▷ 音源が観測者に近づいて来るとき、音は、音源を超える事はないから、音は聞こえない。0秒前には聞こえない。

▷ 音源が観測者の所に届く時刻を調べよう。

 -3秒に出た音「ど」 6秒かかって届いて 時刻 3秒に届く

 -2秒に出た音「ぷ」 4秒かかって届いて 時刻 2秒に届く

 -1秒に出た音「ら」 2秒かかって届いて 時刻 1秒に届く

 0秒に出た音「あ」 観測者の所にいるから 時刻 0秒に届く

 1秒に出た音「こ」 2秒かかって届いて 時刻 3秒に届く

 2秒に出た音「お」 4秒かかって届いて 時刻 6秒に届く

 3秒に出た音「か」 6秒かかって届いて 時刻 9秒に届く

観測者には、音源が目の前に来た瞬間から、「あ」が聞こえ、

 「あ」「ら」「ぶ」「ど&こ」…「お」…「か」  と聞こえる

{具体的にひとつひとつ考えると、おもしろい!}

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