物理 統計力学

2015/8-2013/12 Yuji.W

気体内の物体にかかる力

◎ マグデブルグの半球

【 ベクトル<> 座標単位ベクトル<xu>,<yu>,<zu> 内積* 外積#
微分; 
時間微分' 積分$ 10^x=Ten(x) e^(i*x)=expi(x) 】物理定数  2015/08/03

☆静水圧の等方性☆

■ パスカルの原理

「密閉容器内の流体は、その容器の形に関係なく、ある一点に受けた圧力を、そのままの強さで、流体の他のすべての部分に伝える。」

=「静止流体においての内部の力 方向:接触面に垂直 大きさ:面積に比例」

■ 静水圧 hydrostatic pressure

・静止した流体の中にとった面を通して、両側の流体が互いに及ぼす圧力(単位面積当たりの力)

・等方的で、面の向きに依らないスカラー

・任意の面に垂直に働く

■ 圧力の等方性の証明

 断面が直角三角形ABC (∠C=∠R) の三角柱に働く、水の力を考える。

直角三角形ABC は、xy平面上にあるとし、xy平面上の力を考える。

 辺AB に垂直に働く圧力 Pc 辺BC に垂直に働く圧力 Pa

 辺CA に垂直に働く圧力 Pb

水圧は、面に垂直に働くとする。

静止水において、任意の形において、その合力は 0 であるから、

 (Pc*AB)*BC/AB=Pa*BC (Pc*AB)*CA/AB=Pb*CA ⇒

 Pc=Pa=Pb 圧力は向きに依らず一定の値になる。

☆半円筒☆

◎ 半円筒(断面 D)を気体の中に置く。それにかかる力を求めよう。

◆ z軸方向に半円筒が伸びている 半径 R

単位長さ当たりの半円筒の丸い部分(半円)にかかる力の横方向成分の和 Fx

気体の圧力 P=一定(高さに依らない) ※ 高さによって違うと浮力が生じる

円筒状の点とx軸とが作る角度 a

■ 円筒の丸い部分に働く圧力の向きは、円筒の中心だから、

 円筒状の微少部分 a~a+da にかかる力の横方向成分(x軸方向成分) dFx
=P*Ca*R*da

 Fx=2*P*R*${Ca*da}[a:0~Pi/2]=2*P*R*[Sa][a:0~Pi/2]=2*R*P .

 単位長さ当たりの半円筒の丸い部分に働く横向きの力=直径*圧力

{別解} 単位長さ当たりの半円筒の平な部分に働く横向きの力=直径*圧力

半円筒に働く合力は 0 であるから、丸い部分に働くと同じ大きさになる

☆半球☆

◎ マグデブルグの半球に働く力を求めよう。

◆ 球(原点を中心 半径 R) そのx軸正の方向側の半球を考える

その半球の丸い部分に、x軸の負の方向に働く力 Fx

半球面上の点がx軸と作る角 a

{別解} 半球の平な部分に働く力=(Pi*R^2)*P

半球に働く合力は 0 だから、Fx=Pi*R^2*P .

■ a~a+da の細い円環の面積=2Pi*(R*Sa)*(R*da)=2Pi*R^2*Sa*da .

 その円環に働く力 dFx
=(P*Ca)*(2Pi*R^2*Sa*da)
=2*Pi*R^2*${Sa*Ca*da}[a:0~Pi/2]

d(Sa)=Ca*da だから、

 ${Sa*Ca*da}[a:0~Pi/2]
=${Sa*d(Sa)}[Sa:0~1]
=[(1/2)*Sa^2][Sa:0~1]
=1/2

 Fx=2Pi*R*P*(1/2)=Pi*R^2*P .

 気体内の物体にかかる力 

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