物理 特殊相対性理論  2017/9-2013/3 Yuji.W

☆ 速度の合成.1次元

◎ 2つの慣性系 直線上の運動 速度の合成 速度の変換 1次元

☆ ベクトル <A> 単位ベクトル <-u> 座標単位ベクトル <x>,<y>,<z> 内積 * 外積 # 10^x=Ten(x) exp(i*x)=expi(x) 微分 ; 時間微分 ' 積分 $

☆ 光速 c=@3*Ten(8)_m/sec @3=2.99792458{定義値} (@3)^2=@9

〓 ローレンツ変換 〓

慣性系 ニュートンの運動方程式が成り立つ座標系 加速度運動をしていないと見なすことのできる座標系

◆ 2つの慣性系 x系、X系 一方の系は他方の系に対して等速直線運動

座標軸と時間を次のように定める

@ 系が動く方向 x軸、X軸 x軸とX軸は重なるようにする y軸‖Y軸 z軸‖Z軸 軸の正負の方向は同じ
A X系はx軸の正の方向に、x系はX軸の負の方向に動く 速さ v. b.=v./c
B 原点が重なる時刻 0

ある事象が起きた時刻と位置 x系で <tc x y z) X系で <Tc X Y Z)

相対論的効果率 Γ(b.)=1/root(1-b.^2)

■ ある1つの事象を、2つの系で観測した値の関係

 x=Γ(b.)*(X+b.*Tc) tc=Γ(b.)*(Tc+b.*X) y=Y z=Z

 X=Γ(b.)*(x-b.*tc) Tc=Γ(b.)*(tc-b.*X)

〓 Γ(b) の公式 〓

◆ 以下の式が成り立つとき、(式に物理的な意味がなくてよい)

 b=(b1+b2)/(1+b1*b2) Γ(b)=1/root(1-b^2)〔|b|<1〕

■ Γ(b)=Γ(b1)*Γ(b2)+[Γ(b1)*b1]*[Γ(b2)*b2]

 Γ(b)*b=[Γ(b1)*b1]*Γ(b2)+Γ(b1)*[Γ(b2)*b2]

〓 速度の合成.1次元 〓

◎ それぞれの系で時間が異なるから、時間微分については、慎重に扱う必要がある

◆ 1つの粒子がx軸上を運動する x系で <t x) X系で <T X)

速さ x系で v=dx/dt X系で V=dX/dT ※ 非相対論で v=V+v.

■【 速度の合成 】

ローレンツ変換を v.=c*b.=一定 t=tc/c T=Tc/c Γ(b.)=Γ=一定 で表すと、

 x=Γ*(X+v.*T) @ t=Γ*(T+v.*X/c^2) A

t で微分すると、

@ v=dx/dt=Γ*[dX/dt+v.*(dT/dt)]

ここで dX/dt=(dX/dT)*(dT/dt)=V*(dT/dt) だから、

 v=Γ*[V*(dT/dt)+v.*(dT/dt)]=Γ*(V+v.)*(dT/dt)

A 1
=Γ*[dT/dt+v.*(dX/dt)/c^2]
=Γ*[dT/dt+v.*V*(dT/dt)/c^2]
=Γ*(1+v.*V/c^2)*(dT/dt)

まとめると v=Γ*(V+v.)*(dT/dt) & 1=Γ*(1+V*v./c^2)*(dT/dt)

dT/dt を消去すると、

 (1+V*v./c^2)*v=V+v.

 v=(V+v.)/(1+V*v./c^2) _

対光速比で表せば b=(B+b.)/(1+B*b.) _

■【 逆変換 】

 b+B*b*b.=B+b.

B について解けば B=(b-b.)/(1-b*b.) _

■【 dt/dT 】

 dT/dt=1/[Γ*(1+V*v./c^2)]=1/[Γ*(1+B*b.]

 dt/dT=Γ(b.)*(1+B*b.)=Γ(b.)*(1+B*b.)=Γ(b)/Γ(B)

》dt/dT=Γ(b)/Γ(B) dT/dt=Γ(B)/Γ(b) _

〓 粒子系 〓

◆ 1つの粒子がx軸上を等速直線運動する X系は粒子と共に進む系

X系のx系に対する速さ(対光速比) b 粒子の速さ(対光速比) x系で b X系で 0

■ dt/dT=Γ(b) dT/dt=1/Γ(b) _粒子系の時計が最もゆっくり進む

〓 {別解}速度の合成.1次元

◆ 1次元 1質点の直線上の運動 2つの慣性系 x系,X系

質点がX系で等速直線運動 その速さ(対光速比) B

X系のx系に対する速さ(対光速比) b. 質点のx系に対する速さ(対光速比) b ? 

● 非相対論で b=B+b.

■ それぞれの系で 速さ*時間=道のり が成り立つ。

X系で 質点の位置 事象@ 時刻 0 で X=0 事象A 時刻 Tc で X=B*Tc

x系で 事象@ 時刻 0 で x=0 事象A 時刻 tc で x=b*tc

事象Aをローレンツ変換して、

 tc=Γ(b.)*Tc+Γ(b.)*b.*X=Γ(b.)*Tc+Γ(b.)*b.*(B*Tc)=Γ(b.)*Tc*(1+B*b.)

 x=Γ(b.)*X+Γ(b.)*b.*Tc=Γ(b.)*(B*Tc)+Γ(b.)*b.*Tc=Γ(b.)*Tc*(B+b.)

 b=x/tc=[Γ(b.)*Tc*(B+b.)]/[Γ(b.)*Tc*(1+b.*B)]=(B+b.)/(1+B*b.)

≫ b=B[+]b.=(B+b.)/(1+B*b.)

B と b. に対して対称になっているから、次のようにも書ける

 b1[+]b2=(b1+b2)/(1+b1*b2) .相対論.速度の合成則.1次元

■【 Γ の関係 】

『Γ(b) の公式』

◆ 以下の4つの式が成り立つとき、(式に物理的な意味がなくてよい)

〔|b|<1 , |b1|<1 , |b2|<1〕 b=b1[+]b2=(b1+b2)/(1+b1*b2)

 1/root(1-b^2)≡Γ(b) 1/root(1-b1^2)≡Γ(b1) 1/root(1-b2^2)≡Γ(b2)

■ Γ(b)=(1+b1*b2)*Γ(b1)*Γ(b2) Γ(b)*b=(b1+b2)*Γ(b1)*Γ(b2)

 Γ(b)=(1+b1*b2)*Γ(b1)*Γ(b2) Γ(b)*b=(b1+b2)*Γ(b1)*Γ(b2) .

〓 速度の合成.1次元 〓

◆ 1つの粒子 直線上の運動

3つの速さ(対光速比) b1,b2,b ガリレイ変換(非相対論)で b=b1+b2 のとき

■ b=b1[+]b2=(b1+b2)/(1+b1*b2)

 Γ(b)=(1+b1*b2)*Γ(b1)*Γ(b2) Γ(b)*b=(b1+b2)*Γ(b1)*Γ(b2)

〓 {計算例}速度の合成.1次元 〓

★ b1=b2=0.1 ‖ b=0.1[+]0.1=0.2/1.01=0.198

★ b1=b2=0.6 ‖ b=0.6[+]0.6=1.2/1.36=0.882 Γ(0.882)=2.12

 1.36*Γ(0.6)*Γ(0.6)=1.36*1.25*1.25=2.13

★ b1=b2=0.9 ‖ b=0.9[+]0.9=1.8/1.81=0.994

〓 光速度不変、光速度最大

■【 光速度不変 】光 b1=1 のとき b=1[+]b2=(1+b2)/(1+1*b2)=1  光速度不変 光速は、光源の速さや観測者の速さに依らない一定の値

■【 光速度最大 】

 b=b1[+]b2=(b1+b2)/(1+b1*b2) において |b1|<1 , |b2|<1 のとき |b|<1

光速より遅い質点は、どの系で観測しても、光速になったり、光速を超えたりする事はない。

{証明} 1-b^2
=1-(b1+b2)^2/(1+b1*b2)^2
=[(1+b1*b2)^2-(b1+b2)^2]/(1+b1*b2)^2

 分子
=[(1+b1*b2)+(b1+b2)]*[(1+b1*b2)-(b1+b2)]
=[(1+b1)*(1+b2)]*[(1-b1)*(1-b2)]
=(1-b1^2)*(1-b2^2)

ここで 1-b1^2>0 & 1-b2^2>0 だから、

 1-b^2>0

 |b|<1 ‖

{特殊相対性理論はよくできてる!2016/3}

〓 ニュートリノの速さ

■ ニュートリノ振動 1998年、スーパーカミオカンデで発見
「ニュートリノには質量があり、質量の異なる3種がある」
 ニュートリノの質量<電子の質量*Ten(-6)

普通、ニュートリノは常に光速で進むとして計算する。しかし、ニュートリノにも質量があるとわかったのだから、光速で進まない場合があってもいいはずだ。ニュートリノが生まれた系では、ニュートリノは非常に軽いのだから、ほぼ光速になるだろう。だが、他の別の系で観測すると、光速よりずっと遅くなる可能性はないのだろうか?

◆ ある慣性系で 直線上の運動 すべて等速直線運動

ニュートリノの速さ(対光速比) B 観測者の速さ(対光速比) b.

ニュートリノの観測者に対する速さ(対光速比) b

■ b=(B-b.)/(1-B*b.)

B=0.999 のとき b=(0.999-b.)/(1-0.999*b.)

観測者の速さ b.

 b.=0.1 b=(0.999-0.1)/(1-0.999*0.1)=0.899/0.9001=0.999

 b.=0.5 b=(0.999-0.5)/(1-0.999*0.5)=0.499/0.5005=0.997

 b.=0.8 b=(0.999-0.8)/(1-0.999*0.8)=0.199/0.2008=0.991

 b.=0.9 b=(0.999-0.9)/(1-0.999*0.9)=0.099/0.1009=0.981

ほぼ光速で動く質点は、別のどの系でも、ほぼ光速になる。

〓 2質点1次元の運動の速度の合成

◆ 2質点1次元の運動 2つの慣性系 X系 , x系 質点は等速直線運動

b. X系の、x系に対する速さ(対光速比)
B1,B2 それぞれの質点の、X系に対する速さ(対光速比)
b1,b2 それぞれの質点の、x系に対する速さ(対光速比)

 b1=B1[+]b.=(B1+b.)/(1+B1*b.) b2=(B2+b.)/(1+B2*b.)
 Γ(b1)=(1+B1*b.)*Γ(B1)*Γ(b.) Γ(b2)=(1+B2*b.)*Γ(B2)*Γ(b.)

■ Γ(b1)*Γ(b2)*(1-b1*b2)=Γ(B1)*Γ(B2)*(1-B1*B2) 

左辺はx系の物理量、右辺はX系の物理量、与式は系に依らない量になる。この公式が、エネルギー、運動量のローレンツ変換の式を証明するらしい。 

{証明} 左辺
=[(1+B1*b.)*Γ(B1)*Γ(b.)]*[(1+B2*b.)*Γ(B2)*Γ(b.)]*(1-b1*b2)
=[Γ(B1)*Γ(B2)]*[(1+B1*b.)*(1+B2*b.)*(1-b1*b2)]*Γ(b.)^2

ここで 1-b1*b2
=1-[(B1+b.)/(1+B1*b.)]*[(B2+b.)/(1+B2*b.)]
=[(1+B1*b.)*(1+B2*b.)-(B1+b.)*(B2+b.)]/[(1+B1*b.)*(1+B2*b.)]

 分子
=(1+B1*b.+B2*b.+B1*B2*b.^2)-(B1*B2+B1*b.+B2*b.+b.^2)
=1+B1*B2*b.^2-B1*B2-b.^2
=(1-b.^2)-B1*B2*(1-b.^2)
=(1-b.^2)*(1-B1*B2) だから、

 1-b1*b2
=(1-b.^2)*(1-B1*B2)/[(1+B1*b.)*(1+B2*b.)]
=(1-B1*B2)/[Γ(b.)^2*(1+B1*b.)*(1+B2*b.)] 

 左辺
=[Γ(B1)*Γ(B2)]*[(1+B1*b.)*(1+B2*b.)*Γ(b.)^2
*(1-B1*B2)/[Γ(b.)^2*(1+B1*b.)*(1+B2*b.)]
=Γ(B1)*Γ(B2)*(1-B1*B2)
=右辺 ‖

〓 速度の合成.1次元

■ 速さ(対光速比) b1,b2 b=b1[+]b2=(b1+b2)/(1+b1*b2)

 Γ(b)=(1+b1*b2)*Γ(b1)*Γ(b2) Γ(b)*b=(b1+b2)*Γ(b1)*Γ(b2)

 Γ(b1)*Γ(b2)*(1-b1*b2)=Γ(B1)*Γ(B2)*(1-B1*B2)

■ b1=1 のとき b=1[+]b2=1 光速度不変

■ |b1|<1 , |b2|<1 のとき |b|<1 光速度最大

■ b1~1 のとき b~1 ほぼ光速度は、どの系でもほぼ光速

〓 同じ速さですれ違う

◆ 2つの粒子 1本の直線上を同じ速さ(対光速比) B ですれ違う 一方の粒子から見た他方の粒子の速さ(対光速比) b

■ b=B[+]B=2*B/(1+B^2)

 Γ(b)=(1+B^2)*Γ(B)^2=(1+B^2)/(1-B^2)

 Γ(b)*b=2*B*Γ(B)^2=2*B/(1-B^2)

■ B=root[Γ(B)^2-1]/Γ(B) を使うと、

 B^2=[Γ(B)^2-1]/Γ(B)^2

 1+B^2
=1+[Γ(B)^2-1]/Γ(B)^2
=[Γ(B)^2+Γ(B)^2-1]/Γ(B)^2
=[2*Γ(B)^2-1]/Γ(B)^2 

 1-B^2=[Γ(B)^2-Γ(B)^2+1]/Γ(B)^2=1/Γ(B)^2

であるから、

 b
=2*B/(1+B^2)
=2*{root[Γ(B)^2-1]/Γ(B)}*{Γ(B)^2/[2*Γ(B)^2-1]}
=2*Γ(B)*root[Γ(B)^2-1]/[2*Γ(B)^2-1]

 Γ(b)=(1+B^2)*Γ(B)^2=2*Γ(B)^2-1

 Γ(b)*b=2*Γ(B)*root[Γ(B)^2-1]

≫ b=2*Γ(B)*root[Γ(B)^2-1]/[2*Γ(B)^2-1]

 Γ(b)=2*Γ(B)^2-1

 Γ(b)*b=2*Γ(B)*root[Γ(B)^2-1]

▲ If{ B=0.6 } Γ(0.6)=1.25

 b=1.2/1.36~0.882 Γ(b)=1.36*1.25^2=2.125

 Γ(b)*b=1.2*1.25^2=1.875

{別解} Γ(b)=2*Γ(B)^2-1=2*1.25^2-1=2.125

 Γ(b)*b
=2*Γ(B)*root[Γ(B)^2-1]
=2*1.25*root[1.25^2-1]
=2*1.25*root[0.5625]
=2*1.25*0.75
=1.875 {いいね!}

If{ B=0.9 } Γ(0.9)~2.294

 b=1.8/1.81~0.994 Γ(b)=1.81*2.994^2~16.22

 Γ(b)*b=1.8*2.994^2~16.14

If{ B=1 } b=2*1/(1+1)=1

〓 同じ速さですれ違う2つの粒子 〓

◆ 2つの粒子 1本の直線上を同じ速さ(対光速比) B ですれ違う 一方の粒子から見た他方の粒子の速さ(対光速比) b

■ b=2*B/(1+B^2) Γ(b)=(1+B^2)*Γ(B)^2 Γ(b)*b=2*B*Γ(B)^2

■ B=root[Γ(B)^2-1]/Γ(B)

 Γ(b)=2*Γ(B)^2-1 Γ(b)*b=2*Γ(B)*root[Γ(B)^2-1]

〓 新幹線内のバイク

◎ 等速直線運動をする新幹線内をバイクが等速直線運動をする。バイクが新幹線の最後尾から先頭まで行くのにかかる時間を、地上系、新幹線系、バイク系で考える。

◆ バイクの新幹線系に対する速さ(対光速比) 3/5

新幹線の地上系に対する速さ(対光速比) 4/5

新幹線の長さ 120_m

バイクが新幹線の最後尾から先頭まで走るのにかかる時間 バイク系で Tb 新幹線系で T 地上系で t

事象@ バイクがスタートした 事象A バイクがゴールした

バイク系で @<0 0) A<Tb 0)
新幹線系で @<0 0) A<T 120)
地上系で @<0 0) A<t x)

■【 バイク系で 】

新幹線の長さは短くなる 新幹線の長さ=120/Γ(3/5)=120/(5/4)=96_m

 Tb=96/[(3/5)*c]=160/c_sec

■【 新幹線系で 】

 T=120/[(3/5)*c]=200/c_sec

※ Tb/T=4/5=Γ(3/5) となっている

■【 地上系で 】

 バイクの地上に対する速さ(対光速比)
=3/5[+]4/5
=(3/5+4/5)/[1+(3/5)*(4/5)]
=(7/5)/(37/25)
=35/37

 t=Γ(35/37)*Tb=(37/12)*(160/c)=(1480/3)/c~493/c_sec

{別解} 新幹線との関係を使って、

 t
=Γ(4/5)*200/c+Γ(4/5)*(4/5)*120/c
=(5/3)*200/c+(4/3)*120/c
=(1480/3)/c_sec

 {まとめ} バイク系 160/c_sec 新幹線系 200/c_sec 地上系 493/c_sec

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