お勉強しようwithUz 物理.特殊相対性理論

2016/2-2012/3 Yuji.W

☆特殊相対性理論☆

◎ 中学生にもわかる特殊相対性理論 光速度不変

 物理数学 力学特殊相対性理論電磁気 2018/-201 Yuji.W
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◎  _

 

物理定数 定数.宇宙 力学の単位 電磁気の単位 

◇ ベクトル <A> 内積 * 外積 # 10^x=Ten(x) 微分 ;x 時間微分 ' 積分 $
ネイピア数 e e^x=exp(x) i^2=-1 e^(i*x)=exp(i*x)=expi(x) 

\3=2.99792458{定義値} 光速 c=\3*Ten(8)_m/sec 

\e=1.6021766208 素電荷 qe=\e*Ten(-19)_C 1_eV=\e*Ten(-19)_J
クーロン力定数 ke=1/(4Pi*ε0)=\3^2*Ten(9) ke/c^2=Ten(-7)=μ0/(4Pi) 

CGS静電単位系 ke=1 <Bcgs>=c*<B> <Acgs>=c*<A>
I=1_A ⇔ I/c=0.1_esu/cm B=1_T ⇔ Bcgs=Ten(4)_G 

 

〓  〓 

@

■  _

ベクトル<A> 座標単位ベクトル<xu>,<yu>,<zu> 内積* 外積# 微分;x 時間微分' 積分${f(x)*dx} 10^x=Ten(x) exp(i*x)=expi(x) 物理定数 .

☆光☆

■ 特殊相対性理論では、光が重要な役割を果たす。光は、普通の物質と違って、特別なモノなのである。

力は、根本的に4つしかない。重力、電気や磁石の力、原子の核に関する力が2つである。光は、物の姿を見せるだけでなく、電気や磁石の力を伝える役割に担っている。光は、普通のモノとは違うのである。

■ 光速は、おおよそ 30万km/sec である。新幹線の速さは、光速に比べて非常に小さい。相対論的効果は非常に小さくなってしまい、わかりにくい。このページでは、光速を 300_m/sec とし、話を進める。

☆これから考えるモデル☆

■ これから考えるモデル

地上に対して等速直線運動をする新幹線 速さ 100_m/sec 長さ 1200_m

光速 300_m/sec とする ※ 本当は 30万km/sec

新幹線内で起こる物理現象を、地上で観測するとどうなるかを考える。

☆光速度不変☆

◎ 新幹線内で発っせられた光の速さを地上で観測すると、その値はどうなるか

■ 速さ 100_m/sec で走る新幹線内を、前方に速さ 10_m/sec で歩く人がいたとしよう。その人の速さを地上で観測するとどうなるか。

人は地上に対して 110_m/sec で動くように観測される。

■ 走る新幹線内で、前方に向かって光を発する。その光の速さを地上で観測するとどうなるか。

地上で観測しても、光の速さは変わらない(光速度不変)。常識的にはおかしいのだが、それが、実験事実であるし、電磁気学から導かれる結論でもある。

■ 光速度不変は、次のような事実からも考えられる。

@ 地球に届く、宇宙からの光を考えよう。その光源は、地球に対して、大きな速さで動いている物もある。光速度が光源の速さに影響されるのであれば、光速度を超える光、光速度より遅い光が観測されるはずである。が、そういう事は観測されていない。

A 非常に速く回転している天体がある。地球に対して、遠ざかっている部分と近づいている部分がある。光速度が、光源の速さに影響されるのであれば、その2つの部分から出た光が地球に届くまでの時間が異なることになる。そもそも、その天体も地球も動いているから、ほぼ同じ位置から出たようには見えなくなる。しかし、そういう事は観測されていない。

光速度は、光源の動きや観測者の動きに影響を受けず、変化しない一定の値を示す。「光速度不変の原理」と言う。特殊相対性理論は、その原理を、大きな柱として、理論を作り上げたものである。

☆同時性の破れ☆

◎ 「光速度不変の原理」を使うと、ある観測者にとって「同時」に起きた出来事が、別の観測者にとっては、「同時」にならない事を示す事ができる。

地上に対して等速直線運動をする新幹線 速さ 100_m/sec 長さ 1200_m

光速 300_m/sec とする ※ 本当は 30万km/sec

◆ 新幹線の中央で光を発する。光は 300_m/sec で進み、2秒かかって、600_m進み、先頭と最後尾に「同時」に光が届く。この現象を、地上で観測するとどうなるか。

■ 地上で光の速さを観測する。光の速さは、光源の動きに影響を受けず、光速度は変わらない。(今のモデルでは 光速 300_m/sec)

後方に出た光は、地上で観測しても、300_m/sec で進む。ところが、新幹線の最後尾はどんどん近づいて来るのだから、最後尾に届くのは2秒よりも短い。

逆に、新幹線の先頭はどんどん逃げていくから、先頭に届くのは、2秒より長い。

新幹線線内で「別の場所で同時」に起きた出来事を地上で観測すると、後方では早く起き、前方では遅く起きる。 .

※ 新幹線内の「同じ場所で同時」に起きた出来事は、地上で観測しても「同じ場所で同時」

■ 新幹線内の時間、地上の時間、宇宙の時間、ある1つの絶対的な「時間」が流れているように思っているが、そうでなないという事である。場所が異なると、時間の進み方が異なる。ある出来事が起きた位置と時間を測定するには、「目の前」で起きた出来事を記録しなくてはならない。 .

☆時間の遅れ☆

◎ 「光速度不変の原理」を使うと、新幹線内と地上とでは時間の進み方が違う事を示す事ができる。

◆ 新幹線内の床と天井に鏡をつけ、光が往復できるようにする。鏡の距離は 3_m としよう。光は往復で 6_m進む。光速度を 300_m/sec として考えているので、片道で 0.01秒、往復で0.02秒かかることになる。床にある鏡を見ていれば、0.02秒ごとにチカチカする事になる。

それを地上で観測すると、どうなるか。

■ 光は、上下にある鏡を往復するのだが、鏡は動いているから、地上からは、光が斜め方向に進んでいって、鏡に衝突するように観測される。光が進む距離は、当然長くなる。ところが、地上で観測しても、光速度は 300_m/sec で変わらないから、より多くの時間がかかることになる。床にある鏡を見ていると、0.02秒より多くの時間がかかって、チカチカする事になる。

新幹線内の同じ場所で0.02秒ごとに起きる出来事を、地上で観測すると、0.02秒より多くの時間がかかる。 .

※ 新幹線内では同じ場所で起きている。地上では、起きる場所が刻々とずれていく。

■ 以上、光が2つの鏡を往復するという事で考えたが、新幹線内の同じ場所で起きているすべての出来事で、同じような事が起きる。

例えば、新幹線内の同じ場所で、2つの出来事が、1秒かかって起きたとしよう。それを、地上で観測すると、2秒かかったとか、3秒かかったとかという事になる。(新幹線の速さによって、その時間は変わる。)

※ ローレンツ変換という理論を使って計算すれば、新幹線の速さ 100_m/sec、光速 300_m/sec の場合、1秒が 1.06 秒になる。

■ 「同じ場所で」とか「別の場所で」とかは、大事な事である。ここをおろそかにすると、混乱する。

新幹線内の同じ場所にある時計で、2つの出来事を観測する。その時間間隔 T

地上で、別の場所にある、違う時計で、その2つの出来事を観測する。その2つの時計を比較して求めた時間間隔 t

 t > T 

☆時計のずれ☆

◎ 新幹線内で合っている時計が、地上で観測するとずれているという事が起きる。

■ 新幹線内の中央と先頭と最後尾に時計を設置する。その時計を合わせたい。最初に、同じ場所で時計を合わせてから、ゆっくり移動して、その場所に設置すればいいが、次のような方法もある。

新幹線の中央で光を発する。光は 300_m/sec で進み、2秒かかって、600_m進み、先頭と最後尾に「同時」に光が届く。届いた時刻を2秒として、動き始めればよい。これで、中央、先頭、最後尾の3つの時計を合わす事ができた。

この出来事を、地上で観測するとどうなるか。「同時性の破れ」で考えたように、光が先頭と最後尾に届くのは、「同時」にはならない。

最後尾には、2秒より早く届く。それなのに、2秒として時計を動かし始めるのだから、時計は進んでいる事になる。

逆に、先頭には、2秒より遅く届く。時計は遅れている事になる。

新幹線内で合っている3つの時計を、地上で観測すると、それぞれ別の時刻を示している。 

☆長さが縮む☆

◎ 縮んだり伸びたりしない物の長さは、ある一定の値を示す。常識的に、物が動いていても、その長さは変わらないと思っている。が、そうではない。

■ 物の長さを測るのは、難しい。等速直線運動をする物の長さを測定するのに、次の2つの方法が考えられる。

@ ある地点で、物の先頭と最後尾が通過する時間を測定する。物の動く速度がわかっているなら、物の長さを計算できる。

A 物が動く軌道上に無数の観測者を置く。自分の目の前を先頭が通過した時刻を記録する。「同時」に通過した2地点の距離が、その物の長さとなる。

どちらの方法でも、時間が関係している。新幹線内の時間と地上の時計は、同じようには進まないことを学んできた。物の長さが変化する事になる。

■ @の方法で説明する。{いろいろな資料ではAの方法で説明してあるが、ちょっとわかりにくい!}

2つの出来事を設定する。

出来事@ 新幹線の先頭と、地上のある地点がすれ違う
出来事A 新幹線の最後尾と、そのある地点がすれ違う

その2つの出来事の時間間隔を測定する。ある出来事が起きた位置と時間を測定するには、「目の前」で起きた出来事を記録しなくてはならない事に注意しよう。

新幹線内に乗っている人が観測すると、 

新幹線は止まっていて、地上のある地点が、速さ 100_m/sec で動いている事になる。

距離 1200_mを、速さ 100_m/sec で動くのだから、12秒かかる。この12秒という値は、新幹線内の先頭と最後尾という別の場所で測定した事に注意しよう。

地上のある地点にいる人が観測すると、 

2つの出来事が起こる時間間隔を、同じ場所で測定している。

既に次の事を学んだ。

 同じ場所にある時計で観測した時間間隔 > 別の場所にある違う時計で観測した時間間隔

今考えている場合には、地上で観測した時間間隔が、新幹線内で観測した時間間隔より短い事になる。地上では、2つの出来事が起こる時間間隔が、12秒より短い事になる。

地上では、新幹線が、速さ 100_m/sec で、12秒より短い時間で通り過ぎる事になる。

したがって、新幹線の長さは、1200_m より短いと観測されるわけだ。 

一般に、

 動いている物の長さ < その物の長さ(その物が静止しているときの長さ) 

☆距離が縮む☆

■ 長さ 600_m の駅があるとしよう。

速さ 100_m/sec で進む新幹線にとっては、駅が、その同じ速さで動いているように観測される。長さが短くなる。600_m あった距離が、短く観測される。

■ 新幹線の問題を離れ、宇宙旅行を考える。以下のような問題を考える。

@ 地球から距離 100_光年離れた星に行く。地球と星の距離は変わらない。
A その2地点の間を、ロケットが進む。
B ロケットの速さは、ほぼ光速

※ 1_光年=光が1年で進む距離

星に到着するのに、何年かかるだろうか。

地球で観測すると、ほぼ 100年 かかる。

ロケットが観測すると、地球と星の距離が短くなる。100年かからないで、到着する事ができる。

特殊相対性理論を使うと、光速の 99.9% で進むロケットは、おおよそ5年で到着する事がわかる。

■ 到着したロケットがすぐ、地球に向かって帰って来る事にしよう。ロケットを減速する時間や増速する時間は無視できるとし、ほぼ光速の 99.9% で進むとしよう。

地球から距離 100_光年離れた星に行く。地球と星の距離は変わらない。

地球で観測すると、地球からの距離が変わらない星までの距離 100光年を、ロケットがほぼ光速で往復するのだから、往復でほぼ200年かかる。

ロケットで観測すると、地球と星の距離は縮み、短い時間で往復できる。ほぼ10年かかる。10才しか歳をとらない。

ウラシマ効果」と言われる現象である。

{まとめ}特殊相対性理論で起きる事

◆ 新幹線内とか地上とかを、一般には「系」という。「出来事」=「事象」

■【同時性の破れ】一方の系の異なる位置で同時に起きた2つの事象が、他の系では同時にならない。

※ 同じ位置で同時に起きたことは、どの系で観測しても同時。

※ 事象の位置と時刻を記録するには、その時刻に事象が起きている場所で測定する必要がある。

■【時間の遅れ】ある系で同じ位置で観測した1秒は、別の系の別の位置で観測すると、1秒より大きくなる。

■【時計のずれ】ある系で合っている時計群は、別の系で観測すると合っていない。

■【長さの短縮】動いている物体の長さは、短く観測される。

※ 進行方向と直角の向きの長さは変化しない。

■【距離の短縮】ある系で静止している2地点間の距離は、別の系では短くなる。

お勉強しよう 2018-2011 Yuji W. ☆

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