2013/5 Yuji.W |
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◎中性子を結晶に当てる。散乱された中性子が干渉を起こすが、すべての場合で干渉を起こすわけでなない。
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■中性子 電荷を持たない クーロン力に左右されない 磁気モーメントを持つ ■中性子散乱 2.42*Ten(-10)_m~原子間距離 160_K~標的粒子の運動エネルギー ■中性子の源 1.原子炉 核分裂 2.加速器 加速された陽子を重金属に衝突させる |
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◎結晶に中性子を当てる。散乱する。その角度によって、強度の強い所、弱い所ができる。干渉している。だが、中性子の場合、光の散乱と違って、干渉を起こす場合と、起こさない場合が混在する。なぜか? ● ◆原子 i 中性子が原子iに衝突する確率振幅 <i|s> 計数管のある方向に散乱される確率振幅 a 原子から計数管に到達する確率振幅 <c|i> 中性子が計数管に到達する確率振幅 Pa その確率 P ■原子核がスピンを持っていないとき、 散乱された中性子は、どの原子核と衝突したのかわからない。複数の過程が考えられる。干渉を起こす。 中性子が計数管に到達する確率振幅 Pa その確率 P Pa=Σ{<c|i>*a*<i|s>}[i=1,2,3,…]=a*(Σ{<c|i>*<i|s>}[i=1,2,3,…]) ★ P=|Pa|^2=|a|^2*|Σ{<c|i>*<i|s>}[i=1,2,3,…]|^2 ■原子核がスピンをもっているとき、 @中性子と、原子核のスピンの向きが同じとき、 散乱された中性子は、どの原子核と衝突したのかわからない。原子核がスピンを持っていないときと、同様な散乱をする A中性子と、原子核のスピンの向きが逆なとき、 a. 中性子と原子核のスピンに変化がないとき、 原子核がスピンを持っていないときと、同様な散乱をする b. 中性子と原子核のスピンが入れ替わるとき、 衝突した原子核が特定される。中性子の過程が特定される。したがって、干渉は起きない。 ★ この場合、 スピンが反転され、計数管のある方向に散乱される確率振幅 b 原子核 i と衝突した中性子が計数管に到達する確率振幅 <c|i>*b*<i|s> 衝突した中性子が計数管に到達する確率 P P=Σ{|<c|i>*b*<i|s>|^2}[i=1,2,…]=|b|^2*(Σ{|<c|i>*b*<i|s>|^2}) ★ ▲中性子が波の性質を持つとして、すべての場合で、干渉を起こすと考えるのは間違いであることがわかる。干渉を起こさない場合がある。 |
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