☆お勉強しようUz☆ 物理.熱力学

2016/6-2011/11 Yuji.W

カルノーサイクル

◎ 準静的 可逆 等温変化+断熱変化 熱効率

◇ ベクトル<A> 縦ベクトル<A) 単位ベクトル<-u> 内積* 外積# 微分;x 時間微分' 10^x=Ten(x) exp(i*x)=expi(x) 共約複素数\z 物理定数.

◇カルノー◇

■ Nicolas Leonard Sadi Carnot 1796-1832 フランス人 軍人、数学者、物理学者

フランス革命、ナポレオンの時代の人、日本で言えば、写楽が活躍した1794-95の直後、江戸幕府が崩壊への道をたどり始めた頃。

1769年、James Watt が新方式の蒸気機関を開発。産業革命の引き金となる。

{復習}気体の膨張,圧縮

『気体の膨張、圧縮』 2016/5

◆ 理想気体 [単原子分子 Γ=5/3 2原子分子 Γ=7/5 3原子分子、光子 Γ=4/3]

【 状態方程式 】P*V=N*kB*T=(Γ-1)*U

【 断熱膨張 】P*V^Γ=一定 T*V^(Γ-1)=一定 ΔU=N*kB*ΔT/(Γ-1)

【 等温膨張 】V1~V2 T=一定 Qin=Wout=N*kB*T*ln(V2/V1)

◇カルノーサイクル◇

カルノーサイクル 】次の4サイクルを繰り返す。すべて、準静的に行う。可逆的である。

@高熱源から熱をもらい、等温膨張する。
A断熱膨張する。温度が下がる。
B熱を低熱源に捨て、等温圧縮する。
C断熱圧縮する。温度が上がる。元に戻るようにする。

◆ 理想気体(分子数 N) 高熱源の温度 T 低熱源の温度 T0

 [V0,T]⇒@等温膨張⇒[V1,T]⇒A断熱膨張⇒[V2,T0]⇒B等温圧縮⇒[V3,T0]⇒C断熱圧縮⇒[V0,T]

※ N,V0,V1,T,T0:コントロールできる量 V2,V3:未知量

※ 圧力や内部エネルギーはすぐ求める事ができる。体積と温度を変数として扱う。

【 体積と温度 】

A断熱膨張 T*V1^(Γ-1)=T0*V2^(Γ-1)

 (V2/V1)^(Γ-1)=T/T0

 V2/V1=(T/T0)^[1/(Γ-1)]

★ 2原子分子 Γ=7/5 V2/V1=(T/T0)^(5/2)

C断熱圧縮 V3/V0=(T/T0)^[1/(Γ-1)]

▲ V2/V1=V3/V0=(T/T0)^[1/(Γ-1)] .{重要な性質!}

【 エネルギー 】

@等温膨張 内部エネルギーは変化しない Qin=Wout1=N*kB*T*ln(V1/V0)

A断熱膨張 熱の出入りがない Wout2=ΔU=N*kB*(T-T0)/(Γ-1) 

B等温圧縮 内部エネルギーは変化しない

 Qout=Win1=N*kB*T0*ln(V2/V3)=N*kB*T0*ln(V1/V0) .

C断熱圧縮 熱の出入りがない Win2=ΔU=N*kB*(T-T0)/(Γ-1)

▲ Wout2=Win2=ΔU=N*kB*(T-T0)/(Γ-1) .

『カルノーサイクル』 2016/6

■ 次の4サイクルを繰り返す。すべて、準静的に行う。可逆的である。

@高熱源から熱をもらい、等温膨張する。
A断熱膨張する。温度が下がる。
B熱を低熱源に捨て、等温圧縮する。
C断熱圧縮する。温度が上がる。元に戻るようにする。

◆ 理想気体(分子数 N) 高熱源の温度 T 低熱源の温度 T0

 [V0,T]⇒@等温膨張⇒[V1,T]⇒A断熱膨張⇒[V2,T0]⇒B等温圧縮⇒[V3,T0]⇒C断熱圧縮⇒[V0,T]

■ V2/V1=V3/V0=(T/T0)^[1/(Γ-1)]

■ @等温膨張(高温で) Qin=Wout1=N*kB*T*ln(V1/V0)

A断熱膨張 Wout2=N*kB*(T-T0)/(Γ-1) 温度が下がる

B等温圧縮(低温で) Qout=Win1=N*kB*T0*ln(V1/V0)

C断熱圧縮 Win2=N*kB*(T-T0)/(Γ-1) 温度が上がる

{すっきりとまとめる事ができたと思う!2016/6}

◇カルノーサイクルの熱効率◇

■ 熱機関の熱効率=[(外部にした仕事)-(気体にした仕事)]/(機関に与えた熱)

 (外部にした仕事)-(気体にした仕事)
=(Wout1+Wout2)-(Win1+Win2)
=(Wout1-Win1)+(Wout2-Win2)
=[N*kB*T*ln(V1/V0)-N*kB*T0*ln(V1/V0)]+0
=N*kB*(T-T0)*ln(V1/V0)

 熱効率
=(Wout1+Wout2-Win1-Win2)/Qin
=[N*kB*(T-T0)*ln(V1/V0)]/[N*kB*T*ln(V1/V0)]
=(T-T0)/T
=1-T0/T

≫ 熱効率=1-T0/T .V1 に依らない

『カルノーサイクルの熱効率 T0=300』 2016/6

T

600

800

1000

1200

熱効率

0.5

0.625

0.7

0.75

◇カルノーサイクル最高!◇

カルノーサイクルは、理想気体、可逆過程の機関である。理想気体でない場合の熱効率は、どうなるだろうか。

◆ 機関@ 高熱源(T)から熱 Q1 をもらい、仕事 W をし、低熱源(T0)に熱 Q2 を捨てる。カルノーサイクルより熱効率がよいと仮定する。

 T>T0 Q1-Q2=W

 1-Q2/Q1>1-T0/T ⇒ Q2/Q1<T0/T 捨てる熱 Q2 が少ない

機関A カルノーサイクル(理想気体、可逆過程) 低熱源(T0)から熱 Q3 をもらい、仕事 W をしてもらい、高熱源(T)に熱 Q4 を捨てる。仕事は、機関@と同じであるのが、ミソである。

 Q4/Q3=T/T0 Q4-Q3=W

機関@+A 低熱源(T0)から熱 (Q3-Q2) をもらい、仕事は 0 、高熱源(T)に熱 (Q4-Q1) を捨てる。

■ W=Q1-Q2=Q4-Q3

 Q4=Q3-Q2+Q1

また、 Q4=Q3*T/T0 だから、

 Q3=(Q2-Q1)*T0/(T0-T)

 Q4-Q1=Q3-Q2=(Q2-Q1)*T0/(T0-T)-Q2
=[Q1*T0-Q2*T]/(T-T0)>0

機関@+A は、低熱源(T0)から熱 (Q3-Q2)>0 をもらい、仕事は 0 、高熱源(T)に熱 (Q4-Q1)>0 を捨てていることになる。

仕事をしてもらうことなしに、自然に、低熱源から高熱源に、熱が移動していることになる。これは、クラウジウスの原理「熱は、低熱源から高熱源に、ひとりでに、流れない。」に反する。

機関@の熱効率が、カルノーサイクルより大きいとした所に、間違いの原因がある。したがって、

 カルノーサイクル(理想気体、可逆)の熱効率が、可逆機関の熱効率の最大値であることがわかる 

▲ 可逆機関の熱効率を扱うときに、カルノーサイクル(理想気体、可逆過程)とわざわざ断らなくても、その熱効率を使ってよいことになる{!} 

{2012/11}カルノーサイクル、やっとわかってきた。40年かかったなあ{!}

  カルノーサイクル  

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