☆ 接地していない導体球(鏡像法) ☆ |
◎ 点電荷と導体球 接地していない導体球 鏡像法 鏡映法 {積分の計算から始めて全部まとめるのに、3週間ぐらいかかった!2018/5} |
◇ ベクトル <A> 内積 * 外積 # 10^x=Ten(x) 微分
;x 時間微分
' 積分 $ |
◇ 電磁気.国際単位系 クーロン力定数
ke=1/(4Pi*ε0) 〔
物理定数
〕 |
〓 等電位球面の電場 〓. ◇ クーロン力定数 ke=1/(4Pi*ε0) ◆ 球座標(r,a,b) 座標単位ベクトル <ru>,<a>,<b> 仮想的な球[半径 R] z軸上に3つの点電荷 @[q z=R*k] A[-q/k z=R/k] B[q/k 原点] 〔 k:1より大きい定数 〕 3つの点電荷が球面上に作る電場 <E(a)> ■ <E(a)>=<ru>*ke*(q/R^2)*{1/k-(k^2-1)/[k^2+1-2*k*cos(a)]^(3/2)} 球[半径 R 中心:原点]の表面が等電位面 |
〓 接地していない導体球(鏡像法) 〓. ◎ 電荷と導体球(元々電荷は与えられていない)は引力を及ぼしあう ■ 正点電荷を、接地していない導体球(元々、電荷は与えられていない)の外部に置く。次のような現象が起きる。 @ 導体球の正点電荷に近い側に自由電子群が集まる。 A 遠い側に正電荷群が誘起される。 B |自由電子群の総電荷|=|正電荷群の総電荷| C 導体内部の電場は 0 D 導体球全体が正の等電位 ◆ 正点電荷 電荷 q 位置 A 接地していない導体球 半径 R 中心 O 正点電荷と、導体球の中心との距離 l l/R=k Aーーーー(ー-B-ーOーーーー) 導体球は等電位であり、総電荷は 0 導体球表面の電場 <E> 導体球表面に誘起される電荷面密度 σ(a) ■ 正点電荷 q に対して2つの電荷の大きさと位置をうまく配置すれば、半径 R の等電位面を作ることができる。導体球内部を除く領域で、同じ電場を作ることができる。導体球内部を除く領域で、同じ電気現象が起きることになる。 Aには正点電荷 q Bに負点電荷 -q/k Oに正点電荷 q/k とすればよい 初めの2つの電荷で、半径 R の球面が等電位面になる。球の中心に、任意の量の電荷を置いても、その等電位面は変わらない。また、導体内の総電荷は 0 になり、条件を満たす。 このとき AO/R=l/R=k BO/R=R/l=1/k AB/R=k-1/k ★_ ■ 導体球表面の電場は、上記の3つの点電荷が作る電場の球面上の電場と同じになるから、 <E(a)>=<ru>*ke*(q/R^2)*{1/k-(k^2-1)/[k^2+1-2*k*cos(a)]^(3/2)} ★_ ■ 導体球内部の電場は 0 であるから、ガウスの法則より、 (<E>の動径成分)=4Pi*ke*σ(a)
σ(a) k の代わりに R,l で表せば、k=l/R に注意して、
σ(a)
》σ(a) |
〓 接地していない導体球 〓. ◆ 球座標(r,a,b) 座標単位ベクトル <ru>,<a>,<b> 正点電荷 q 接地していない導体球[総電荷量 0 半径 R 中心:原点] 正点電荷と、導体球の中心との距離 l l/R=k 鏡像法 負点電荷 -q/k を R/k の所に 正点電荷 q/k を原点に 導体球表面の電場 <E> 導体球表面に誘起される電荷面密度 σ(a) ■ <E(a)>=<ru>*ke*(q/R^2)*{1/k-(k^2-1)/[k^2+1-2*k*cos(a)]^(3/2)}
■
σ(a) |
〓 電位 〓. ◆ 接地していない(元々電荷を持たない)導体球の電位 V ※ 無限遠で 0 ■ 鏡像法より、次の2つの電場は、導体球の内部を除く領域で同じになる。 @ 正点電荷と導体球とが作る電場 A 鏡映法での3つの点電荷が作る電場 したがって、@の導体球の電位と、Aの半径Rの球面上の電位は等しくなる。 V=ke*q*[1/(l-R)-(1/k)/(R-R/k)+(1/k)/R] ここで [~]=1/(l-R)-1/(R*k-R)+1/(R*k)=1/(l-R)-1/(l-R)+1/l=1/l V=ke*q/l=[1/(4Pi*ε0)]*q/l ★_ 正点電荷のみの場合の、正電荷の位置における電位と同じ |
〓 総電荷量 〓. ◆ 導体球に誘起される総電荷量 Q=0 ※ そのような仮定であったから 電荷分布の式から確認する。
■
Q ■ ${sin(a)*da}[a:0~Pi]=[-cos(a)][a:0~Pi]=2 ■ ${sin(a)*da/[A-B*cos(a)]^(3/2)}=-(2/B)/root[A-B*cos(a)]+積分定数 だから、 A=k^2+1 B=2*k として、k>1 であることにも注意して、
${sin(a)*da/[k^2+1-2*k*cos(a)]^(3/2)}}
${sin(a)*da/[k^2+1-2*k*cos(a)]^(3/2)}}[a:0~Pi] ■ Q=(q/2)*(1/k)*2-(q/2)*(k^2-1)*2/[k*(k^2-1)]=q/k-q/k=0 ★_ {素晴らしい!ちゃんとなった!2018/5} |
〓 引力 〓. ◆ 正点電荷が導体球から受ける引力 F ■ 次の4つの電場を考える。 @ 正電荷と導体球が作る電場 A 鏡映法での、3つの点電荷が作る電場 B 導体球が作る電場(@から、元々の正点電荷が作る電場を除く) C 鏡映法で、元々の正点電荷が作る電場を除いた電場 @とAは、導体球内部を除く領域で同じになることがわかっている。 正点電荷が導体球から受ける引力を考えるときには、自分自身が作る電場を除かないといけないから、@を使うのではなく、Bを考えなければならない。BとCは、@とAの同じ電場から、元々の正点電荷が作る電場を取り除いたものだから、導体球内部を除く領域で同じになる。 正点電荷が導体球から受ける引力は、Cで、正点電荷が、残りの2つから受ける力を考えればよい。 Aーーーー(ー-B-ーOーーーー) 引力 F=ke*q*(q/k)*[1/AB^2-1/AO^2]=ke*(q^2*R/l)*[1/AB^2-1/AO^2] ここで AO=l AB=AO-BO=l-R^2/l=(l^2-R^2)/l 1/AB^2-1/AO^2=l^2/(l^2-R^2)^2-1/l^2 だから、
F 》引力 F=ke*q^2*[l*R/(l^2-R^2)^2-R/l^3] ★_ ■ 導体球の電位 V=ke*q/l を使って書き直せば、 F ★ l=2*R のとき、 l*R/(l^2-R^2)^2=2*R^2/(9*R^4)=(2/9)/R^2 R/l^3=(1/8)/R^2 l*R/(l^2-R^2)^2-R/l^3=(1/R^2)*(2/9-1/8)=(7/72)/R^2 F=(7/72)*ke*q^2/R^2 |