物理 電磁気 2019.7-2017.7 Yuji.W

電磁誘導 ☆

◎ 起電力 ファラデーの法則 1831年 Faraday イギリス  

ベクトル <A> 単位ベクトル <-u> 内積 * 外積 #
10^x=Ten(x) 虚数単位 i ネイピア数 e e^(i*x)=expi(x)
微分 ; 積分 $ 行列 [A]=[a b|c d] テンソル〚〛

デカルト座標単位ベクトル <xu>,<yu>,<zu>
円柱座標単位ベクトル <hu>,<au>,<zu> 球座標単位ベクトル <ru>,<au>,<bu>

\3=2.99792458 光速 c=\3*Ten(8)_m/sec
Γ(b)=1/root(1-b^2) Λ(b)=Γ(b)*b=b/root(1-b^2)

\e=1.6021766208 素電荷 qe=\e*Ten(-19)_C 1_eV=\e*Ten(-19)_J
クーロン力定数 ke=1/(4Pi*ε0)=\3^2*Ten(9)_N*m^2/C^2

物理定数 定数.宇宙 力学の単位 電磁気の単位

❖ 電磁気方程式(マクスウェル方程式) ❖ .

◇ クーロン力定数 ke=1/(4Pi*ε0) μ0=1/(c^2*ε0)=4Pi*ke/c^2

◆ 電荷密度 ρ 電流(面)密度 <J> 電場 <E> 磁場 <B>

■ @ div<E>=4Pi*ke*ρ A <curl<E>>=-<B>'
B div<B>=0 C <curl<B>>=4Pi*(ke/c^2)*<J>+<E>'/c^2

❖ 電流を流す方法

■ 閉じた電線内に電流を流す方法は、次の4種類がある。区別する必要がある。{AとBが、混乱したまま使われている資料が多い!1807}

@ 適当に電荷を配置するか、電池などを使って電位差が生じるようにする。

A 閉じた電線内の磁束を変化させる。※ 閉じた電線の形や大きさは変わらない

B 磁場がある領域で、閉じた電線の一部または全体を動かす。ローレンツ力が働く。

C 回路は電線ではなく、広がりがあり、その一部を電流が流れる場合。回路そのものの形や大きさに変化はないが、回路を構成する物体の一部または全体は動く。回路内の磁束に変化はないが、ローレンツ力により、起電力が起きる。

※ 回路は電線ではなく、広がりがあり、その一部を電流が流れる場合で、回路そのものの形や大きさに変化がある場合。当然、回路内の磁束に変化が生じるが、電流が流れない場合がある。

電磁誘導  ◇ 時間微分 '

◎ 電流を流す方法A 任意の閉曲線に対して考える。ただし、閉曲線は、静止していて、大きさや形を変えない。

◆ 閉じた電線内に電流を流す方法A 閉じた電線内の磁束が変化する。

■ 電磁気方程式(マクスウェル方程式) A <curl<E>>=-<B>'

任意の閉曲線に囲まれた面で面積分すると、 

 $${<curl<E>>*<dS>}[閉曲線内]=-$${<B>'*<dS>}[閉曲線内] @

ベクトルのストークスの定理より、

 左辺=${<E>*<ds>}[閉曲線]=(起電力)=emf A

 ▲ 閉曲線は静止していて、形や大きさも変わらない場合に限る。

微分積分の定理(微分と積分の順序を換えてもよい)より、

 右辺=-($${<B>*<dS>}[閉曲線内])'

 $${<B>*<dS>}[閉曲線内]=(磁束)=Φ とすれば 右辺=-Φ' B

@ABより ${<E>*<ds>}[閉曲線]=-($${<B>*<dS>}[閉曲線内])'

 emf=-Φ' _電磁誘導の法則(Faraday の法則)

CGS静電単位系 emf=-(Φcgs)'/c

長方形回路

◎ 電流を流す方法B 磁場がある領域で、閉じた電線の一部または全体を動かす。ローレンツ力が働く。

ーーーーーーーー

|・・・・|⇒v

|・・・・|

ーーーーーーーー

◆ xy平面上に、まっすぐな針金4本を重なるようにおいて長方形回路を作る。右辺の針金だけはパンダグラフのように自由に動けるようにする。

右辺の長さ L 右辺が動く速度 <xu>*v

長方形を垂直に貫く一様な磁場 <zu>*B0

■ 動かない3辺にある電荷には力は働かない。右辺にある電荷には、磁場による力が働く。

 <右辺にある単位電荷が受ける力>=(<xu>*v)#(<zu>*B0)=-<yu>*B0*v

 emf=(B0*v)*L=B0*L*v _

■ 長方形回路の面積は時間と共に増える その時間的変化率は L*v

回路内の磁束 Φ Φ も増える 磁束の時間的変化率 Φ'=B0*(L*v)=B0*L*v _

 |emf|=|Φ'| が成り立っている

起電力は、元々ある磁場を弱くする方向に働くから、符号を考えれば、

 emf=-Φ' _

▲ 「電流を流す方法A 閉じた電線内の磁束を変化させる 閉じた電線の形や大きさは変わらない」では、電磁気方程式(Maxwell 方程式)より emf=-Φ' が成り立つ。

「電流を流す方法B 磁場がある領域で、閉じた電線の一部または全体を動かす。ローレンツ力が働く。」でも emf=-Φ' が成り立つ。 _

長方形回路

◎ 長方形回路を、磁場のない所から、磁場のある所へ動かす

◆ 長方形回路(xy平面にある 縦 a 横 b) 抵抗 R

磁場 z軸方向に一様な磁場 B0 ただし、x>0 のみあるとする

長方形の右辺は、時刻 0 で、x=0 その後回路全体が右に速さ v で動く

回路は、磁場に侵入していく 時刻 t 0<t<b/v を考える

■ 時刻 t での、回路内の総磁場量 B0*a*v*t 起電力 B0*a*v

 電流 B0*a*v/R

■ 長方形回路にかかる力 F

上辺と下辺にかかる力はつり合う 右辺にかかる力だけを求めて、

 F=(B0*a*v/R)*B0*a=B0^2*a^2*v/R @

 仕事=F*b=B0^2*a^2*b*v/R

■ 電力量=(B0*a*v/R)^2*R*(b/v)=B0^2*a^2*b*v/R A  @=A

{素晴らしい!2014/5}

長方形回路

◎ 一様な磁場 長方形回路の面積を増やす

◆ 一様な磁場 B0 磁場に垂直な平面上に長方形回路 

長方形の1辺(長さ L)を横に引っ張り、長方形の面積を増やす 動かす速さ v

動かすのに必要な力 F 長方形内の磁束 Φ 流れる電流 I

■ 長方形の面積が増える割合 L*v Φ'=B0*L*v 回路に起電力が生じる

 その起電力 emf=Φ'=B0*L*v その電流が消費する仕事率 I*emf=I*B0*L*v @

一方 F=I*B0*L 一辺を引っ張るのに必要な仕事率=F*v=I*B0*L*v A

 @=A

円回路

◎ 磁場中の円回路の半径を変えると、起電力が生じる

◆ 円回路 半径 r 垂直に一様な磁場B

■ ファラデーの法則 emf=(Pi*r^2*B)'=2Pi*B*r*r' @

■ 単位電荷が受けるローレンツ力=B*r'

長さ 2Pi*r で emf=(B*r')*2Pi*r=2Pi*B*r*r' A  @=A

円電流を磁場の変化から作る

◎ 円回路の磁場の大きさを変えると、電流が流れる

◆ 円回路 半径 R その中を垂直に通る磁場 B

電線の線密度抵抗 Ω 全抵抗=2Pi*r*Ω 流れる電流 I

以下、大きさのみを考える。

■ emf=B'*(4Pi*R^2)

オームの法則より B'*(4Pi*R^2)=I*(2Pi*R*Ω)

 B'=I*Ω/(2*R)

★ I=1〔A〕 Ω=1〔Ω〕 R=0.1〔m〕

 B'=5〔J/C〕=〔T/sec〕

0.2_T の磁石を、 0.04〔sec〕で振り切ればよい

一様ではない磁場

◆ xy平面に正方形回路(1辺 L 抵抗 R) 磁場 <B>=<zu>*C/x^2

正方形回路は x軸方向に、速さ v で等速で動く

正方形の一番後が、時刻 0 で原点にある 以下 t>0 を考える

■ x=v*t x1=v*t x2=v*t+L

正方形回路の磁束 ψ(t)=L*C*${(1/x^2)*dx}[x:x1~x2]

 ψ(t)'
=L*C*[${(1/x^2)*dx}];x*x'[x:(v*t)~(v*t+L)]
=L*C*v*[1/x^2][x:x1~x2]
=L*C*v*(1/x2^2-1/x1^2)
=-L*C*v*[1/(v*t)^2-1/(v*t+L)^2

t=2*L/v のとき ψ(t)'
=-L*C*v*[1/(2*L)^2-1/(3*L)^2]
=-5*C*v/(36*L)

 起電力=5*C*v/(36*L)

{別解} 左辺へのローレンツ力(単位電荷当たり)=-<yu>*v*C/(v*t)^2

 右辺へのローレンツ力(単位電荷当たり)=-<yu>*v*C/(v*t+L)^2

 起電力
=ローレンツ力の差*長さ
=v*C*L*[1/(v*t)^2-1/(v*t+L)^2]

t=2*L/v のとき 起電力=v*C*L*[1/(2*L)^2-1/(3*L)^2]=5*C*v/(36*L)

渦電流

■【渦電流】金属板の磁束が変化し、電磁誘導により、金属内に生じる渦状の電流。

■【アルミ】磁石にはくっつかない。しかい、アルミの近くで、磁石を動かすと、そのアルミは、磁石についていこうとする。アルミ内に渦電流が生じ、磁束ができているからである。

■ アルミなどの導体でできた輪または円盤を、コイルの近くに置く。コイルに電流を流す。磁場が生じる。導体には、電流が流れる。磁場の向きは、コイルによって磁場と反対である。導体は、コイルから離れる力を受ける。

■ 超伝導体などの完全導体(抵抗0)perfect conductor の近くに、磁石を持ってくる。導体にうず電流が流れる。磁石の磁場とうず電流の磁場がちょうど相殺されるようになる。仮に、相殺されないと、抵抗0であるから、電流は無限大に大きくなってしまう。無限大にはならないので、磁場は相殺される。いったんできた渦電流は減衰せず流れ続ける。

その状況は、あたかも、磁石の磁場が、完全導体に入り込まないように見える。(マイスナー効果)

完全導体を皿のような形にすれば、磁石を空中に浮かすことができる。

■ 磁場内で、導体を動かそうとすると、うず電流が生じ、止まろうとする。

■ 交流誘導モーター 磁場が回転するようにする。導体もそれにつられて回る。

■ 遮蔽(しゃへい)電極形誘導モーター 電磁石の近くにアルミ円板を置く。2つの間の一部にアルミ板を置くと、渦電流が生じ、その部分だけ、アルミ円板に届く磁場の変化が少しずつ遅れる。アルミ円板が回る。

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