お勉強しよう 〕 物理.電磁気

2016/9-2012/1 Yuji.W

静電場でのつり合い☆

◎ 安定したつり合い 円周上の3つの電荷 水素分子

◇ ベクトル<A> 単位ベクトル<Au> 内積* 外積# 〔物理定数〕.  .
◆ ネイピア数 e 虚数単位 i exp(i*x)=expi(x) 微分;x 積分$ 10^x=Ten(x)

静電場での安定したつり合い

■ 電場とは、試験電荷 +1 に働く力の大きさと方向を示すものである。

複数の電荷を並べ電場を作る。<E>=0 となる位置、すなわち、試験電荷に力が働かない位置を作るのは簡単にできる。

さて、「安定したつり合いの位置」を作る事はできるだろうか。

「安定したつり合いの位置」とは、

@ つり合いの位置で力が働かない。

A つり合いの位置から任意の方向に少しだけ位置を変えたとき、そのつり合いの位置に向かう力が働く。

試験電荷が + の場合、つり合いの位置の近くの電場は、どの位置でも、そのつり合いの位置を向いている必要がある。つり合いの位置を囲む小さな閉曲面を考えると、電場は、どの位置でも、内向きになる。

すると、ガウスの法則により、つり合いの位置を囲む閉曲面で、

  ($${<E>*<dS>}[閉曲面]) < 0

ところが、

 $${<E>*<dS>}[閉曲面] ∝ (閉曲面内の総電荷)=0

「安定したつり合いの位置」を作る事はできない。 .

※ 試験電荷が - の場合、つり合いの位置を囲む小さな閉曲面を考えると、電場は、どの位置でも、外向きでなくてはならない。

  ($${<E>*<dS>}[閉曲面]) > 0

同様に、「安定したつり合いの位置」を作る事はできない。

※ 試験電荷の動きを制限する。例えば、直線上のみ動けるようにしたり、円周上のみを動けるようにしたりする。すると、「安定したつり合いの位置」は、簡単に作ることはできる。

※ 一様な電荷密度を持つ球殻内の電場は 0 である。球核内では、全く力が働かない。(重力などは考えないとして)。試験電荷を少しだけ動かして止めれば、その位置にとどまる。

◇円周上の3つの電荷◇

◆ 円周上に3つの単位電荷 +1 を配置する。摩擦などの力は働かないとする。円周上を動くための抗力は働いている。

■ それぞれの電荷の中心角が 120° になるように配置すれば、安定したつり合いになる。


◆ 円周[半径 1]上に3つの電荷 +1,+1,+Q を配置する。摩擦などの力は働かないとする。円周上を動くための抗力は働いている。

安定したつり合いの位置が、2つの単位電荷の中心角が 90 °になるためには、Q の電荷の大きさをいくつにすればよいか?

中心角 90°、135°、135°

■ 単位電荷同士 距離=root2 力=ke/(root2)^2=ke/2

 その接線方向成分=(ke/2)*(1/root2) @

+1 と +Q 同士 距離=2*sin(67.5°) 力=ke*Q/[4*sin(67.5°)^2]

 その接線方向成分={ke*Q/[4*sin(67.5°)^2]}*cos(67.5°) A

「安定したつり合い」になるためには @=A となればよいから、

 (ke/2)*(1/root2)={ke*Q/[4*sin(67.5°)^2]}*cos(67.5°)

 Q
=(1/2)*(1/root2)*[4*sin(67.5°)^2]}/cos(67.5°)
=root2*sin(67.5°)^2/cos(67.5°)
~3.1564 
.

◇水素分子◇

『一様な電荷密度の球』 2016/8

◆ 球[半径 R] 一様な電荷密度 総電荷 Q 観測点の半径 r

■ 球の内部で <E(r)>=<ru>*ke*(Q/R^3)*r

◆ 水素分子 球[半径 R]とする

2個の電子が分子内を飛び回っている。その分の電荷分布は球内で一様であると考える。その総電荷は -2*e となる。

そのような負電荷の中に、2個の +e が 中心から a だけ離れて、対称の位置にあるとする。a ?

■ 2個の電子が作る電場は、球の中心に向かっていて、球の外側に行くほど、その大きさは大きくなる。

 1個の +e に働く、電子による力の大きさ=ke*e*[(2*e)/R^3]*a

2個の +e 同士に働く力は、反発力で、外向きである。

 2個の +e の反発力=ke*e^2/(2*a)^2

上記の2つの力の大きさが等しくなればよいから、

 ke*e*[(2*e)/R^3]*a=ke*e^2/(2*a)^2

 a^3=R^3/8

 a=R/2 .{素晴らしい!おもしろいなあ!2016/8}

▲ 2個の +e が、その位置から少し遠ざかれば、2個の +e の反発力は弱まる。2個の電子が作る電場により引力は強まるから、元の位置に戻ろうとする力が働く。

また、2個の +e が、その位置から少し近づけば、2個の +e の反発力は強まる。2個の電子が作る電場により引力は弱まるから、元の位置に戻ろうとする力が働く。

すなわち、「安定したつり合い」である。

◇4つの電荷◇

◆ 4つの電荷が上図のように配置され、つり合いの位置を保っている。外側の四角形は、ひし形であればいいので、q/Q を変化させると、角度 a も変化する。

 q/Q=1 のとき、正方形になる。

q/Q と a の関係? 静電エネルギー U(a)

■ U(a)=ke*{4*Q*q/1+Q^2/[2*cos(a)]+q^2/[2*sin(a)]}

 U(a);a=(ke/2)*{+Q^2*sin(a)/cos(a)^2-q^2*cos(a)/sin(a)^2}

0=U(a);a と解くと、

 Q^2*sin(a)/cos(a)^2=q^2*cos(a)/sin(a)^2

 tan(a)^3=(q/Q)^2 .

◇3つの電荷◇

◆ 2つの電荷 同じ電荷 q 位置 (1,root2,0) , (-1,root2,0) x軸上の電位 φ(x)

■ x軸上の点 (x,0,0) から2電荷までの距離

 root[(x-1)^2+2] & root[(x+1)^2+2]

電位 φ(x)=ke*q*[1/root[(x-1)^2+2]+1/root[(x+1)^2+2]]

x軸対称

x

0

0.5

1

1.5

2

(x-1)^2+2

3

2.25

2

2.25

3

1/root[(x-1)^2+2]

0.577

0.667

0.707

0.707

0.577

(x+1)^2+2

3

4.25

6

8.25

11

1/root[(x+1)^2+2]

0.577

0.485

0.408

0.348

0.091

φ(x)/(ke*q)

1.154

1.152

1.115

1.055

0.668

  静電場でのつり合い  

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