お勉強しよう 〕 物理.力学

2016/11-2014/4 Yuji.W

仮想仕事の原理

. 仮想仕事の原理 トラス virtual work {おもしろい考え方!2015/5}

◇ ベクトル<A> 座標単位ベクトル<xu> 内積* 外積# 〔物理定数〕 .
ネイピア数 e 虚数単位 i exp(i*x)=expi(x) 微分;x 積分$ 10^x=Ten(x)

☆仮想仕事の原理☆

「仮想仕事の原理」 2014/4

■ 物体が複数の力を受けつり合っているとき、その物体が十分小さい仮想変位を受けても、仕事の増減はない。

◆ テコ 左端、右端に重り m1,m2 支点から重りまでの距離 r1,r2

支点がテコに加える力(上向き) F 力は鉛直方向だけ考える

{別解} テコのつり合いを考えて、

全外力 m1*g+m2*g-F=0 @

支点に対するトルク F のトルクは 0 だから m1*g*r1=m2*g*r2 A

@Aより m1*r1=m2*r2

※ 左端に対するトルク F*r1=m2*g*(r1+r2) B

右端に対するトルク m1*g*(r1+r2)=F*r2 C

@Aの代わりに @Bでもよい。(m1+m2)*g*r1=m2*g*r1+m2*g*r2

 m1*g*r1=m2*g*r2 Aが求められた

BCだけでも解ける F を消去するために C*r1+B*r2

 m1*g*r1*(r1+r2)=m2*g*r2*(r1+r2) m1*r1=m2*r2

■ 微少角 Δa だけ左側に傾くとし、テコに働く3つの力がする仕事を考えて、

 左端の重りがする仕事 (m1*g)*(r1*Δa)

 右端の重りがする仕事 力の方向と動く方向は逆だから -(m2*g)*(r2*Δa)

 支点は動かないから F がする仕事 0

仮想仕事の原理より (m1*g)*(r1*Δa)-(m2*g)*(r2*Δa)=0 

 m1*r1=m2*r2 静止つりあいの条件が得られた

☆例題1☆

◆ はしごを壁に立てかける。一番上に人が乗る。床には摩擦がある。壁には摩擦がない。

以下、図とは異なり、質量(重力加速度倍)を使う。m*g を m と表す。

はしごの質量(重力加速度倍) m 人の質量(重力加速度倍) M 床からの抗力 N 床との摩擦力 f 壁からの抗力 W

はしごの長さ L はしごと壁とが作る角 a

■ 鉛直方向 N=M+m 水平方向 f=W

床との接点に対するトルク

 m*(L/2)*sin(a)+M*L*sin(a)=W*L*cos(a) W=(M+m/2)*tan(a)

はしごの真ん中に対するトルク

 M*(L/2)*sin(a)+N*(L/2)*sin(a)=W*(L/2)*cos(a)+f*(L/2)*cos(a)

 (M+N)*tan(a)=W+f

壁との接点に対するトルク

 m*(L/2)*sin(a)+f*L*cos(a)=N*L*sin(a) f=(N-m/2)*tan(a)

まとめると、

N=M+m f=W W=(M+m/2)*tan(a) (M+N)*tan(a)=W+f f=(N-m/2)*tan(a)

既知量 M,m として、5つの式のうち、3つ選んで解けば、3つの未知量が解ける。

 W=f=(M+m/2)*tan(a) N=M+m

▲ f/N=(M+m/2)*tan(a)/(M+m) tan(a)=(f/N)*(M+m)/(M+m/2)

 f/N の最大値は、床とはしごの静止摩擦係数になる。静止摩擦係数は、1 を超えないし、普通 0.5 程度である。

 tan(a_max)=(静止摩擦係数)*(M+m)/(M+m/2)

★ M=50_kg m=10_kg 静摩擦係数=0.5 のとき

 tan(a_max)=0.5*60/55~0.55 a_max~29°

これ以上の角度になると、はしごはずり落ちる

■ 仮想仕事の原理を使って解こう。はしごと壁とが作る角 a が、微少量 Δa だけ増加した場合を考える。3点の移動量を求める。

 床との接点の移動量/L
=sin(a+Δa)-sin(a)
=[sin(a)*cos(Δa)+cos(a)*sin(Δa)]-sin(a)
=sin(a)+cos(a)*Δa-sin(a)
=cos(a)*Δa  右へ

 壁との接点の移動量/L
=cos(a)-cos(a+Δa)
=cos(a)-[cos(a)*cos(Δa)-sin(a)*sin(Δa)]
=cos(a)-cos(a)+sin(a)*Δa
=sin(a)*Δa  下へ

はしごの中央の移動量 右へ L*cos(a)*Δa/2 下へ L*sin(a)*Δa/2

 W がする仕事=0

 M がする仕事=M*L*sin(a)*Δa

 m がする仕事=m*L*sin(a)*Δa/2

 N がする仕事=0

 f がする仕事=-f*L*cos(a)*Δa  力の方向と動く方向が逆

仮想仕事の原理より M*L*sin(a)*Δa+m*L*sin(a)*Δa/2-f*L*cos(a)*Δa=0

 M*sin(a)+m*sin(a)-f*cos(a)=0

 f=(M+m/2)*tan(a) 

☆三角形の変形☆

◆ △ABC ∠A=a BC=L AB=d1 AC=d2

微少量 da に対して a~a+da の変化に対して dL

■ 余弦定理より L^2=d1^2+d2^2-2*d1*d2*cos(a)

 2*L*(L;a)=+2*d1*d2*sin(a) L;a=d1*d2*sin(a)/L 

 辺の伸び=[2辺の長さの積*sin(2辺の間の角)/元の長さ]*Δa 

◆ 直角三角形 斜辺 c 他の2辺 a,b 微少量 Δa,Δb,Δc 増加する

■ a^2+b^2=c^2 @

 (a+Δa)^2+(b+Δb)^2=(c+Δc)^2

 (a^2+2*a*Δa)+(b^2+2*b*Δb)=(c^2+2*c*Δc) A

(A-@)/2 a*Δa+b*Δb=c*Δc 

☆例題2☆

◎ 仮想仕事の原理を使えるようになろう

◆ 重さのない棒 AB 重さのないひも BC , AC ※ AC間には力は働かないので、図では空白にしてある

AB=AC=L ∠ABC=45°

点 B に力 W をかける ひもの張力 T 点 C で壁がひもを引っ張る力 F1 , F2

点 A では、壁からの抗力 N のみ働く

■ つり合いの式より F1=F2=N=W T=root2*W 

仮想仕事の原理を使う

棒ABの長さは変えずに、端Bを、微少角度 a だけ下げる。ひもBCが少しだけ伸びる。

 点Bが下がった距離=L*a

 力Wがした仕事=W*L*a

ひもは少しだけ伸びる

 伸びた長さ=L*L*sin(90°)*a/(root2*L)=L*a/root2

 ひもがした仕事=-T*(L*a*root2/2)=-T*L*a/root2

仮想仕事の原理より W*L*a-T*L*a/root2=0

 T=root2*W 

仮想仕事の原理を使うその2

ひもBCの長さは変えずに、∠ACB を、微少角度 a だけ広げる。点Bは、少しだけ上に上がり、棒ABの長さが少しだけ伸びる。

 点Bが上がる距離=(L*root2)*a/root2=L*a ⇒ 力Wがした仕事=-W*L*a

 棒ABの伸び=L*(L*root2)*sin(45°)*a/L=L*a ⇒ 棒の軸力(斥力)がした仕事=N*L*a

仮想仕事の原理より -W*L*a+N*L*a=0 ⇒ N=W 

▲ 仮想仕事の原理を使う場合、どこが長さが変化し、どこが変化しないのか、自由に指定する事ができる(もちろん、矛盾のない範囲で){!} 

☆例題3☆

◆ 摩擦のない直角三角形の台 2つの物体の間にひも つり合っている

質量の単位 g 力の単位 g重

● sin(a-30)=sin(a)*cos(30)-cos(a)*sin(30)=sin(a)*root3/2-cos(a)/2

 cos(a-30)=cos(a)*cos(30)+sin(a)*sin(30)=cos(a)*root3/2+sin(a)/2

m1 について

水平方向 N1*cos(60)=T*cos(a-30) ⇒ N1=2*T*cos(a-30) @

鉛直方向 m1+T*sin(a-30)=N1*sin(60) ⇒ m1+T*sin(a-30)=N1*root3/2 A

トルク m1*L*cos(a-30)=N1*L*sin(90-a) ⇒ m1*cos(a-30)=N1*cos(a) B

m2 について

水平方向 N2*cos(30)=T*cos(a-30) ⇒ N2*root3/2=T*cos(a-30) C

鉛直方向 m2=T*sin(a-30)+N2*sin(30) ⇒ m2=T*sin(a-30)+N2/2 D

トルク m2*L*cos(a-30)=N2*L*sin(90-a) ⇒ m2*cos(a-30)=N2*cos(a) E

----- 以上6つの式から、N1,N2,T,a を求めたい -----

@Aより、N1 を消去すると m1+T*sin(a-30)=[2*T*cos(a-30)]*root3/2

 m1=T*[cos(a-30)*root3-sin(a-30)]

ここで [~]
=[cos(a)*root3/2+sin(a)/2]*root3-[sin(a)*root3/2-cos(a)/2]
=cos(a)*3/2+sin(a)*root3/2-sin(a)*root3/2+cos(a)/2
=2*cos(a)

 m1=2*T*cos(a) ⇒ T=m1/[2*cos(a)] F {核心!}

CDより、N2 を消去すると m2=T*sin(a-30)+T*cos(a-30)/root3

 root3*m2=T*[root3*sin(a-30)+cos(a-30)]

ここで [~]
=root3*[sin(a)*root3/2-cos(a)/2]+[cos(a)*root3/2+sin(a)/2]
=sin(a)*3/2-cos(a)*root3/2+cos(a)*root3/2+sin(a)/2
=2*sin(a)

 root3*m2=2*T*sin(a) ⇒ T=m2*root3/[2*sin(a)] G

FGより m1/[2*cos(a)]=m2*root3/[2*sin(a)]

 tan(a)=(m2/m1)*root3 

m1=1 , m2=3 , m2/m1=3 のとき a=arctan(3*root3)~79.1° 

 T=m1/[2*cos(a)]=1/[2*cos(79°)]~2.64_g重

{できた、苦労した!2015/5}

仮想仕事の原理を使って解く

 m1が微少距離 Δx 移動するときに重力がする仕事=m1*sin(30)*Δx=m1*Δx/2

 m2が微少距離 Δy 移動するときに重力がする仕事=m2*Δy*root3/2

 ひもが微少距離 ΔL 伸びるときに、張力がする仕事=-T*ΔL  力と変位が逆方向

仮想仕事の原理より m1*Δx/2+m2*Δx*root3/2-T*ΔL=0

ここで L*cos(a)*Δx+L*sin(a)*Δy=L*ΔL ⇒ cos(a)*Δx+sin(a)*Δy=ΔL だから、

 m1*Δx/2+m2*Δy*root3/2-T*[cos(a)*Δx+sin(a)*Δy]=0

 Δx*[m1*/2-T*cos(a)]+Δy*[m2*root3/2-T*sin(a)]=0

Δx と Δy とは、独立して変化できるから、

 m1*/2-T*cos(a)=0 , m2*root3/2-T*sin(a)=0

 T=m1*/[2*cos(a)]=m2*root3/[2*sin(a)] 

 tan(a)=(m2/m1)*root3 

{できちゃった!2015/5}

▲ 仮想仕事の原理を使うと、抗力を考えないですむように立式できる{!}

☆例題4☆

◆ 質量 0 の棒BCの両端からひもをつけ、点Aで結び、正三角形ABCができるようにする。

棒の長さの 1/4 の2ヶ所に、図のように、外力 W , 2*W をかける。棒は、水平に対して、角度 a だけ傾いてつり合う。

棒の軸力 F ひもの張力 T1 , T2 ※ 点Aでひもを結んでしまうので、T1≠T2

傾く角度 a を求めたい

◇ b=60-a c=60+a

計算上の工夫

すべての力は、W に比例するから、W を適当な値に仮定して計算する事ができる。W=1 とする。最後に、Wとの比を作ればよい。{便利な解き方!2015/5} 

結果は正三角形の大きさに依らないから、1辺の長さを適当に定める事ができる。12 とする。

■ 外力の、点Cの周りのトルクの中心の位置 R

 RC=(W*9+2*W*3)/(W+2*W)=15/3=5

 (外力の全トルク)=5*[(W+2*W)*cos(a)]=15*cos(a)

つり合いの式を作る

水平方向 T1*cos(b)=T2*cos(c) @

鉛直方向 T1*sin(b)+T2*sin(c)=W+2*W=3 A

 (ひもの張力による、点Cの周りのトルク)=[T1*sin(60°)]*12
 (棒の軸力のよる、点Cの周りのトルク)=0
 (外力の全トルク)=15*cos(a) だから、

点Cの周りのトルクの関係 [T1*sin(60°)]*12=15*cos(a) => T1=(5*root3/6)*cos(a) B

@Bより T2=T1*cos(b)/cos(c)=(5*root3/6)*cos(a)*cos(b)/cos(c)

これらの結果をAに代入して (5*root3/6)*cos(a)*sin(b)+(5*root3/6)*cos(a)*cos(b)*sin(c)/cos(c)=3

 sin(b)*cos(c)+cos(b)*sin(c)=(6*root3/5)*cos(c)/cos(a)

 左辺=sin(b+c)=sin[(60-a)+(60+a)]=sin(120°)=root3/2 だから、

 root3/2=(6*root3/5)*cos(c)/cos(a)

 5*cos(a)=12*cos(c)

 cos(c)=cos(60+a)=cos(60)*cos(a)-sin(60)*sin(a)=cos(a)/2-sin(a)*root3/2 だから、

 5*cos(a)=6*cos(a)-6*root3*sin(a)

 6*root3*sin(a)=cos(a)

 tan(a)=sin(a)/cos(a)=1/(6*root3)~0.0962 ⇒ a=arctan(0.0962)~5.5° 

{別解} 質量の中心(重心)の考え方を使う

2つの力 W,2*W の合力がかかる位置 R BC=12 として RC=5

点Rと点Aを結ぶ直線は、鉛直になるはず。△ACR で、

 ∠C=60° ∠ARC=90+a ∠CAR=180-[60+(90+a)]=30-a

 AC=12 RC=5

正弦定理より 12/sin(90+a)=5/sin(30-a)

ここで sin(90+a)=cos(a)

 sin(30-a)=sin(30)*cos(a)-cos(30)*sin(a)=cos(a)/2-sin(a)*root3/2 だから、

 12/cos(a)=5/[cos(a)/2-sin(a)*root3/2]

 6*cos(a)-6*root3*sin(a)=5*cos(a)

 cos(a)=6*root3*sin(a) ⇒ tan(a)=1/(6*root3)

{別解2} 仮想仕事の原理を使う

棒の右端Cを固定し、左端Bを少しだけ下げる。外力のトルクの中心の位置 R が Δx だけ下がるとする。

 (外力がした仕事)=3*W*Δx=3*Δx  W=1 としている

右側のひもの張力 T2 や、軸力 F は、仕事をしない。左側のひもの張力 T1 だけ仕事をする。

 (T1の移動量)=Δx*FC/RC=Δx*12/5

 (T1の鉛直方向成分)=T1*sin(60-a)

ここで sin(60-a)=sin(60)*cos(a)-cos(60)*sin(a)=cos(a)*root3/2-sin(a)/2

 (張力T1がした仕事)=-T1*(Δx*6/5)*(cos(a)*root3-sin(a))

仮想仕事の原理より 3*Δx-T1*(Δx*6/5)*(cos(a)*root3-sin(a))=0

 T1=(5/2)/(cos(a)*root3-sin(a))

 .  仮想仕事の原理  . 

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