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◎ ロケットを太陽系内で飛ばす。惑星の側を通り、惑星の公転速度を利用すると、ロケットの速さを増すことができる swing-by |
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〔表記〕ベクトル<> 座標単位ベクトル<xu>,<yu>,<zu> 内積* 外積#〔物理定数〕 |
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■ 宇宙速度 それぞれに必要な、地球表面上での速さ(最初だけ加速し、後は、重力に任せて運動する場合) 第1宇宙速度 地球の周りを円運動 回転半径>地球の半径 7.9_km/sec 第2宇宙速度 地球を1つの焦点とする双曲線 11.2_km/sec 第3宇宙速度 太陽を1つの焦点とする双曲線 16.7_km/sec |
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◆ ロケットが惑星に近づき、そして、離れて行く運動を考える。惑星を、1つの焦点とする双曲線を描く。 十分遠方での始めの速さ v1 十分遠方での終わりの速さ v2 ■ 質量の中心系~惑星の中心 惑星に近づくにつれ、引力に引かれ、速さは増す。だが、遠ざかるときは、引力に逆らうわけだから、速さは遅くなる。結局、 v1=v2 ★ 速さは変化しない。 ■ 惑星は、ロケットの数倍の公転速度を持っている。太陽系の座標で考えると、その公転速度のベクトルが加わり、v1<v2 とすることができる。 ■ ボイジャー2号の速さ 地球を出発 36_km/sec 木星で 10_km/sec->21_km/sec 土星で 16_km/sec->24_km/sec それぞれ、公転速度~10km/sec 程度を得ていることがわかる。 ★ |
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◆ 双曲線の漸近線と焦点との距離=侵入距離 b b=s(f<->X)*sin(a_∞)=[e/(e^2-1)]*l*sin(a_∞) 侵入速度 v 惑星の質量 M 重力定数 G ★ 離心率 e を、b,v で表そう。 ■ k=G*M*m E=(1/2)*m*v^2 h=m*b*v l=m^2*b^2*v^2/(G*M*m^2)=b^2*v^2/(G*M) E*h^2/(m*k^2)=(1/2)*m*v^2*m^2*b^2*v^2/(G^2*M^2*m^3) 離心率^2=e^2=1+2*E*h^2/(m*k^2)=1+[v^2*b/(G*M)]^2 root(e^2-1)=b*v^2/(G*M) ★ ■ tan(a_∞)=root(e^2-1)=b*v^2/(G*M) ■ 漸近線がx軸と成す角 a_∞ 軌道が曲がる角度 a_bend a_bend=Pi-2*a_∞ a_∞=Pi/2-a_bend/2 tan(a_∞)=tan(Pi/2-a_bend/2)=1/tan(a_bend/2) だから、 tan(a_bend/2)=1/root(e^2-1)=G*M/(b*v^2) ★ 近ければ、大きく曲がる。(引力の影響が大きいから) ロケットの速さが早ければ、曲がる角度は小さい。(影響を受ける時間が短いから) |
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★ スイングバイでどのぐらいの速さを得ることができるか、1次元の衝突と見なして、見積もってみよう。 ● 衝突1次元 \v1=[(m1-m2)/M]*v1+2*(m2/M)*v2 \v2=2*(m1/M)*v1+[(m2-m1)/M]*v2 ◆ 侵入距離 b が十分小さいとき、軌道が曲がる角度 a_bend=180° 衝突して跳ね返されると見なすことができる。 惑星[質量 m2 公転速度 v2 衝突後の速さ \v2] ロケット[質量 m1 衝突前の速さ v1 衝突後の速さ \v1] m1<<m2 ■ \v2=v2 惑星の速さは変化しない \v1=-v1+2*v2=(ロケットの元々の速さ(向きは逆))+2*(惑星の公転の速さ) ★ ▲ 木星でスイングバイすれば、最大 26_km/sec の速さを得ることができる。 |
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★ スイングバイ ★ |