物理 力学  2017/8-2011 Yuji.W
☆波動方程式☆

_ 波を表す関数 波のグラフ 波動方程式 _〔物理定数

◇ ベクトル <A> 単位ベクトル <-u> 座標単位ベクトル <x> 内積 * 外積 #
 積 * 商 / 10^x=Ten(x) exp(i*x)=expi(x) 微分 ; 
時間微分 ' 積分 $

{復習}グラフの移動

『グラフの移動』 2016/5

◆ グラフ y=f(x)

■ 右に(x軸正の方向)に A だけ移動 y=f(x-A)

■ 上に(y軸正の方向)に B だけ移動 y-B=f(x) y=f(x)+B

◇波を表す式◇

◎ 波という現象を式で表したい。

■【 波とは 】

波とは、任意の物理量の変位が、次々と隣の位置に伝わる現象である。次の2つのレベルの「波」を考えることができる。

@ 1個だけの波

ある位置での、ある物理量の変位が、隣の位置に伝わっていく。

A 変位が繰り返し周期的に起きる波

■【 1個だけの波 】

1次元 座標 x 時間 t 波が移動する速さ v 任意の関数 f(x,t)

x-v*t の任意の関数 f(x-v*t) は、

f(x,0) を、x軸正の方向に v*t だけ移動したものであるから、

時間と共に、x軸正の方向に移動していく波を表す .

v は、移動する速さを表す。

※ 関数 f(x,t) は、どんな形でもよい。例えば、

放物線 x^2 が移動していく波 (x-v*t)^2

直線 2*x+3 が移動していく波 2*(x-v*t)+3

■【 変位が繰り返し周期的に起きる波 】

例えば、三角関数で表して cos[2Pi*(x-v*t)]

v=1 のとき、

▲ 時刻と共に、右に進んでいく波を表す。

■【 周期的な波を表す式 】

三角関数の引き数は無次元でなければならない。したがって、

 cos[2Pi*(x-v*t)] というのは、不正確な表示である。正式には、

波長 λ 周期 T を使って、

 変位=振幅*cos[2Pi*(x/λ-t/T)] .〔v=λ/T〕

v を使えば 変位=振幅*cos[2Pi*(x-v*t)/λ] .

◇波を表す諸量◇

◆ 1次元 座標 x 時間 t 任意の物理量の変位量 u(x,t)

波長 λ 周期 T v=λ/T

周期的な波の例 u(x,t)=u0*cos[2Pi*(x/λ-t/T)]

■【 座標関係の諸量 】

 波数 k'=1/λ (角)波数 k=2Pi*k'=2Pi/λ ※ (角)波数を普通「波数」と言う

■【 時間関係の諸量 】

 振動数 f=1/T 角振動数 w=2Pi*f=2Pi/T

■【 k,w で表す 】

周期的な波の例 u(x,t)=u0*cos(k*x-w*t) .

{これで、この式が波を表す事がわかった!2016/5}

■【 速さ v 】

速さ v は、物理量の変位が、その速さで伝わっていくように見えるという事。実際に、何か粒子がその速さで動くという意味ではない。

■ 波を表す量、振動を表す量、回転を表す量は併用できる。

 周期 T
=1回波が起きるのにかかる時間
=1回振動するのにかかる時間
=1回転するのにかかる時間

 振動数(周波数) f,nu
=1秒間に起きる波の数
=1秒間の振動数
=1秒間の回転数
=1/T

 角速度(角振動数,角周波数) w
=2Pi 秒間に起きる波の数
=2Pi 秒間の振動数
=1秒間に回転する角度(ラジアン)
=2Pi*nu
=2Pi/T  [1/時間]

 波長 λ=1つの波の長さ

 波数 k'=長さ 1m の範囲にある波の数=1/λ

 (角)波数 k=長さ 2Pi の範囲にある波の数

『波.振動.回転を表す量』 2016/5

■ 1次元 座標 x 時間 t 波が移動する速さ v 任意の関数 f(x,t)

 時間と共にx軸正の方向に移動していく波 f(x-v*t)

■ 1次元 座標 x 時間 t 任意の物理量の変位量 u(x,t) 振幅 u0

波長 λ 周期 T 位相の速さ v=λ/T

(角)波数 k=2Pi/λ 振動数 f=1/T 角振動数 w=2Pi*f=2Pi/T

周期的な波の例 u(x,t)
=u0*cos[2Pi*(x/λ-t/T)]
=u0*cos[2Pi*(x-v*t)/λ]
=u0*cos(k*x-w*t)

◇周期的な波が起こるための要件.波動方程式◇

■【 周期的な波が起こるための要件 】

@ ある所で、平衡位置からの変位が起きる

A その変位が、隣の変位を引き起こすような仕組みがある

B 変位が周辺と比べて突出している場合、その突出をおさえ、平衡位置に戻そうとする仕組みがある。

◆ 1次元 座標 x 時間 t ある物理量の変位 u(x,t) 任意の関数 f(x)

 波 u(x,t)=f(x-v*t) h=x-v*t〔v:定数〕

■【 2階時間微分 】

 u'=(u;h)*h'=(f;h)*v

 u''=v^2*(f;;h) @

■【 座標での2階微分 】

 u;x=(u;h)*(h;x)=f;h

 u;;x=f;;h A

■【 波動方程式 】

@Aより u''=v^2*(u;;x) .

u'' は、変位の2階時間微分だから、加速度と見なす事ができる。加速度は変位を起こそうとする力に比例する。

u;;x は、座標による2階微分だから、周囲の平均値と比べた凹み量(ずれ)に比例している。

両辺の符号が一致しているから、力は、凹み量を減らす方向に働く。平衡な位置に戻そうとする。これで、波は、順々に、隣に伝わっていくことになる。 .

また、v^2 が大きければ、より力が大きくなるのだから、その振動はより早く伝わる事になる。

■【 重ね合わせ 】

波動方程式 u''=v^2*u;;x の解 u1,u2

 u1''=v^2*u1;;x u2''=v^2*u2;;x

任意の定数 c1,c2 に対して、c1*u1+c2*u2 も解になる。

{確かめ} (c1*u1+c2*u2)''=v^2*(c1*u1+c2*u2);;x を言えばよい。

 左辺
=c1*u1''+c2*u2''
=c1*c^2*u1;;x+c2*c^2*u2;;x
=c^2*(c1*u1+c2*u2);;x
=右辺

◇干渉◇

▲ 2つの波が、左右からやってきて衝突する。波は干渉し、高くなる。その後、波は全くない状態があった後、波が下に大きくへこむ。

◇波束◇

■ 波束 wave packet wave train

▲ 次の7つのサイン関数と、その和(紺色)

 sin(Pi*x) sin(1.1*Pi*x) sin(1.2*Pi*x) sin(1.3*Pi*x)
 sin(0.9*Pi*x) sin(0.8*Pi*x) sin(0.7*Pi*x)

波束はこんな感じか。

☆定在波☆

◎ 波動方程式の解には、1個の波だけが伝わっていくものも含まれる。通り過ぎたら、もう何も起こらない。以下では、そういう場合ではなくて、両端が固定されていて、無限に振動を繰り返す波を考える。

☆ 定在波(定常波) standing wave stationary wave

◆ z_m x_m t_sec  z=sin(2Pi*x)*cos(2Pi*t)

■ 1秒で 1波長分(1m)進んでいるから、波の(位相)速度 v=1_m/sec

◆ z/z0=sin(2Pi*x/λ)*cos(2Pi*t/T)

■ 波長 λ 周期 T 時間 T で1波長分進むから 波の(位相)速度 v=λ/T

  波動方程式  

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