物理 電磁気

2015/9-2012 Yuji.W

干渉

◇ベクトル<> 座標単位ベクトル<xu>,<yu>,<zu> 内積* 外積# 物理定数 .
微分 y;x 2階微分 y;;x 
時間微分 y' 積分 ${f(x)*dx} 定積分 ${f(x)*dx}[x:a~b]
10^x=Ten(x) ネイピア数 e e^x=exp(x) 虚数単位 i e^(i*x)=exp(i*x)=expi(x)

☆光の干渉☆

■ Thomas Young 1773-1829 (日本の江戸時代{!}) イギリス

■ 光を2つのスリットに通し、スクリーンに当てる。明るい所、暗い所の縞模様ができるだろうか?

普通は、できない。{!}

2つの光は、振動数と位相が同じでなければならない。そもそも、その2つの量が同じ光が、進む距離の差などによって、位相差を生じ、強めあったり弱めあったりして、明るい所、暗い所の縞模様を生じるのである。普通の光、条件では、その2つの量は異なるので、干渉は起きない。

{注}「同じ位相」と書いたが、「同じ」でなくても、ある決まった位相差を持つ2つの光でも干渉は起きる。

■ 水の波の干渉 2つの波を起こす。ある定まった振動数と位相を持っている。干渉を起こし、強い波が来る所、波が来ない所ができる。

■ 音の波の干渉 2つの音叉をたたいて、音を出す。たたく時刻はずれていても、2つの音の位相差は決まっているから、干渉を起こす。よく聞こえる所と、聞こえない所が生じる。

■ 光が干渉を起こす条件

同じ振動数であって、同じ位相 or ある定まった位相差を持つ光を重ね合わす必要がある。そのためには、1つの光が、2つに分かれたとみなせるような場合だけに限られる。
 ● いったんスリットを通った光を、2重スリットに当てる。
 ● 自然光ではなく、レーザー光を使う。(コヒーレントな光)
 ● ニュートンリング、ハーフミラー
 ● 光の波長程度の非常に狭い間隔で、光を反射させる。 ⇒ 回折格子,CD

{注}光の干渉は、水の波や音の波とは違って、量子力学の根幹を成す、複雑な問題を含む。

◇光の回折◇

◎ 光をスリットに通したり、溝が並んでいる物に反射させたりすると、光が干渉を起こし、縞模様を作る

光子 

波として扱うときの諸量 振動数(周波数) nu 速度 c 波長 λ c=λ*nu

粒子として扱うときの諸量 エネルギー E 運動量 p E=p*c ※ m=0 だから

2種の諸量を結びつける関係 E=h*nu .アインシュタインの仮説

 p*c=h*nu λ=c/nu=h/p

テレビ電波

マイクロ波

赤外線

可視光(緑)

紫外線

X線

ガンマ線

E_eV

Ten(-9)

Ten(-7)

1.24

2.5

24.8

1k

10k

nu_Hz

3*Ten(6)

3*Ten(8)

3*Ten(14)

6*Ten(14)

6*Ten(15)

3*Ten(18)

3*Ten(19)

λ_m

100

1

1*Ten(-6)

5*Ten(-7)

5*Ten(-8)

Ten(-10)

Ten(-11)

▲ 水素原子のイオン化エネルギー 13.6_eV 紫外線ならイオン化できる

■ CD の溝の幅 1.5*Ten(-6)_m 可視光の波長の3倍程度 反射波が干渉を起こす .

◇X線の回折◇

◎ 結晶の構造を探るのに、X線や電子を使う

● プランク定数 h=[6.63*Ten(-34)]_J*sec=[4.14*Ten(-21)]_MeV*sec

 h*c=[1.99*Ten(-25)]_J*m=[1.24*Ten(-6)]_eV*m

■ X線や電子を、結晶格子に当てると、その反射が干渉し、模様になる。電子も干渉する .その模様を解析して、結晶構造を探る事ができる。

 入射粒子の波長~結晶格子の原子間距離 .

★ X線は、光子そのもの λ=154_pm=1.54*Ten(-10)_m

※ 原子の直径~Ten(-10)_m

 nu=3.00*Ten(8)/[1.54*Ten(-10)]~1.95*Ten(18)_1/sec

 E=[4.14*Ten(-15)]*[1.95*Ten(18)]~2.12_keV

☆干渉☆

■ 波の干渉 一番手前が最初、左半分の波は右へ、右半分の波は左へ動いて行く。今、2つの波がぶつかりあったところである。奥に行くにつれて、時間がたっている。一番奥の黒色の波が、最後であり、2つの波が通り過ぎたところである。

波は重なり合うにつれ、ピークが高くなる。赤い色の波が、最大になっている。
その後、ピークは低くなり、一端、真っ平ら(緑色の直線)になる。
さらにその後、下にへこむようになる。

☆2つの電気双極振動子-干渉☆

「電気双極振動子」-w^2*z0=A0 E0=q/[4(pi)(ε0)]

[+]極座標(r,a,b) z軸(鉛直方向)からの角度 a z軸に対しての回転角度 b

■ 原点に電気双極振動子(電荷 q z軸方向に振動 角振動数 w)
観測点からみた電荷の位置単位ベクトル <Ru>
電荷の変位 z=z0*cos(wt)
加速度 Az=-w^2*z0*cos(wt)=A0*cos(wt)
視線方向に対する加速度 Az*Sa=A0*Sa*cos(wt)

振動子から観測点までに届く時間差を考慮して、

 E(r,θ,t)=-(A0*E0/c^2)*Sa*cos[w(t-r/c)]/r ★

▲ 電場の方向 a方向(z軸に平行か交わる) r方向の成分は 0
 電場の大きさ ∝ Sa xy平面で最大、z軸方向で 0
 電場の大きさ ∝ 1/r

■ 磁場 <B>=-<Ru>#<E>/c
 磁場の方向 b方向(横) r方向の成分は 0
 磁場の大きさ ∝ 電場の大きさ

■ y軸上の +d/2 と -d/2 の位置に、2つの電気双極子[z軸方向に振動 位相は同じ]を置くと、

xy平面に最も強くそれぞれの電場を作る。2つの電場は干渉し、より強い電場ができる所、電場が 0 になる所などができる。

☆2つの電気双極振動子-干渉-三角関数で☆

■ 振幅が等しく、角周波数の等しい2つの波が干渉した波の振幅R

 R=A*[cos(wt+a)]+cos(wt+b)]
=2A*cos[(a-b)/2]*cos(wt+a/2+b/2)

▲ 角周波数は変化しない
 位相は、aとbの平均だけずれる{「平均」なんて、なんて律儀な振動子!}
 振幅は、元の2つの振動子の位相差によって決まる。

■ 地球の中心のごく近く、y軸に、2つの電気双極子[z軸方向に振動]
赤道面での電場の振幅 R を考えよう。

☆2つの電気双極振動子-干渉-複素数で☆

{注}複素数の実数部が、実際の物理量を表す。

■ 2つの波の振幅R

 R=A*expi[wt+a]+B*expi[wt+b]
={A*expi[a]+B*expi[b]}*expi[wt]

 R^2={A*expi[a]+B*expi[b]}*{A*expi[-a]+B*expi[-b]}

expi[a-b]+expi[-a+b]=2*cos(a-b) だから、

 R^2=A^2+B^2+2AB*cos(a-b) ★

「2つの電気双極子」

■ 2つの波の振幅R

 R=A*expi[wt+a]+B*expi[wt+b]
={A*expi[a]+B*expi[b]}*expi[wt]

 R^2=A^2+B^2+2AB*cos(a-b)

▲ 2つの波の振幅の2乗は、それぞれの波の振幅の2乗の和だけではなく、2つの波の位相差による量に関係する。

▲ A=B の時、R^2=2*[A^2+cos(a-b)]

{注}2つの複素数の波を足すというのは、複素平面上のベクトルの和を求めるということに一致する。

☆2つの電気双極振動子-干渉-三角関数で☆

◎ y軸上の +d/2 と -d/2 の位置に、2つの電気双極子[z軸方向に振動]
xy平面上での電場の強さ I を考えよう。

■ 2つの電気双極子の間隔を (波長)/2 にすると、

● 2つの振動子の位相が同じ時 x軸方向に最大 y軸方向に 0

● 2つの振動子の位相差が (pi) である時 x軸方向に 0 y軸方向に最大

▲ 2つの振動子の位相差をコントロールすれば、より強くエネルギーを送ることのできる方向をコントールできる。

■ 2つの電気双極子の間隔を (波長)/4 にし、y軸上の正の側にある振動子の位相を (波長)/4 だけ早くすると、

 y軸の正の方向に最大 y軸の負の方向に 0
 x軸の両方向に、最大値の半分の強さ

  光の干渉  

inserted by FC2 system