お勉強しようwithUz 物理.量子力学

2016/2-2011 Yuji.W

不確定性原理

◎ uncertainty principle

◇ ベクトル<A> 座標単位ベクトル<xu>,<yu>,<zu> 内積* 外積# 微分;x 時間微分' 積分$*dx 10^x=Ten(x) exp(i*x)=expi(x) 物理定数 .

☆不確定性原理☆

● h.~(h-)~h/(2Pi)~1.05*Ten(-34)_J*sec

■ ある粒子で、

 (位置の不確定さ)*(運動量の不確定さ) > h./2

 (エネルギーの不確定さ)*(時間の不確定さ) > h./2

■ 現在の位置と運動量(質量*速度)がわかれば、ニュートンの運動方程式により、過去や未来の運動の様子がわかる。ところが、小さな粒子では、両方いっぺんに値がわかることはなくなるので、過去や未来の運動の様子が求めることができない。

■ 単なる測定の誤差ではなく、(そういう風に書いてあるモノもよくある)、小さな物質の本質的な、「あいまいな存在、定まらない存在、フワフワした存在」という性質を示すものである。その例、

エネルギー0の状態から、非常に短い時間ならば、質量(エネルギー)を持つ粒子が生まれるということが起きる。

ヘリウムなどを絶対0度近くまで冷やす。ヘリウムの運動量は0に近づく。そうすると、(位置の不確かさ)は、ある程度の大きさを持つ。ある特定の場所に留まらず振動することになる。

☆粒子を閉じ込める☆

◎ 粒子を小さい範囲に閉じ込めるには、不確定性原理により、ある一定の運動量、エネルギーを持たなくてはならない。

● ボーア半径 Rb~5*Ten(-11)_m~原子の大きさの目安

 原子核の直径~Ten(-15)_m

 電子の質量 Me~0.511_MeV ※静止電子が持つエネルギー

 水素原子の電子を、はぎ取るのに必要なエネルギー 13.6_eV

■    ~~~● ~~~ m,p,E

    <---Δx--->

質量mの粒子を、ある範囲 Δx に閉じ込めることを考える。例えば、原子とか原子核に閉じ込めたい。Δx をある値より小さくするためには、不確定性原理より、運動量およびエネルギーが大きくなくてはならない。閉じ込めるために必要な運動量pとエネルギーE は、おおよその話だから、/2 は無視して、

 p*Δx=h. v=h./(m*Δx) E=[(1/2)*(h.^2)/m]/(Δx)^2 

★ 電子(0.5_MeV)を原子(Δx=5*Ten(-11)_m)に閉じ込める

 v~1.05*Ten(-34)/[9.109*Ten(-31)*5*Ten(-11)]
~2.28*Ten(6)_m/sec 光速の1%程度

 E~(1/2)*9.109*Ten(-31)*[2.28*Ten(6)]^2
~2.37*Ten(-18)_J
~2.37*Ten(-18)*6.24*Ten(18)_eV
~14.8_eV 電子のエネルギー 13.6eV程度になった {素晴らしい!2013/5}

★ 電子を原子核(Δx=2*[Ten(-14)m]=原子の1/20000)に閉じ込める

 v~1.14*Ten(6)*20000~2.28*Ten(10)_m/sec 光速を超えてしまう

 E~3.69*(20000)^2=1.48*Ten(9)_eV 大きすぎて、電子は原子核に閉じ込めることができない!

★ 陽子(質量1000MeV=電子の2000倍)を原子核(Δx=2*Ten(-14)_m に閉じ込める

 E~1.48*Ten(9)/2000~0.8_MeV 原子核反応の目安 1_MeVとほぼ一致する

☆原子の大きさ☆

◎ 原子の中の電子は、なぜ核まで落ちていかないのか、古典力学では説明できない。不確定性原理で説明することができる。量子力学的効果である。さらに、原子の大きさを見積ることもできる。

「原子核の周囲のポテンシャル y=1/x^2-10/x」

▲ x軸 原子核からの距離 y軸 エネルギーの大きさ

ブルーラインは、不確定性原理を考えた場合の、原子核の周囲のポテンシャルを示す。電子は、ブルーのラインより大きいエネルギーを持たないと運動できない。

原子核(x=0) より離れた位置では、核のプラス電荷による引力によるポテンシャルを示す。

核に近い位置(x<0.2)では、不確定性原理により、運動量が大きくなり、運動エネルギーも大きくなる。斥力を示すことになる。そのエネルギーの壁を越えて、核に近づけることは、ほぼ起きなくなる。

■ y=1/x^2-10/x の最低点

 dy/dx=-2/x^3+10/x^2 より、x=0.2

y=0 の解 x=0.1

● ボーア半径 Rb=[4Pi*ε0]*h.^2/(m*q^2)~5.29*Ten(-11)_m

● ビリアル定理 十分に長い時間平均 @

 F(r) ∝ 1/r^2 2*@K=@(-U) @E=@K+@U=(1/2)*@U

■ 原子の大きさ(電子の軌道の半径)がおおよそ a であるとき、不確定性原理により、運動量 p は、p=h./a と見積もることができるから、

 運動エネルギー=[h.^2/(2*m)]/a^2

 全エネルギー E(a)=[h.^2/(2*m)]/a^2-[q^2/(4Pi*ε0)]/a

E(a) の最低点を求めよう。

 0=E;a=-2*[h.^2/(2*m)]/a^3+[q^2/(4Pi*ε0)]/a^2

 a=(h.^2/m)/[q^2/(4Pi*ε0)]
=4Pi*ε0*h.^2/(m*q^2)
=Rb

E(a)=0 を求めよう。

 a=Rb/2

電子は、ボーア半径付近にいるのが安定する。その半分以下の距離には近づけない。

■ ボーア半径の位置でのエネルギー E 最小値 a=Rb

 運動エネルギー=[h.^2/(2*m)]/Rb^2
=(1/2)*m*q^4/[(4Pi*ε0)^2*h.^2]

 位置エネルギー=-m*q^4/[(4Pi*ε0)^2*h.^2] だから、

 E=-(1/2)*m*q^4/[(4Pi*ε0)^2*h.^2]=-Er~-13.6_eV

▲ 次の3種類の方法で求めた値が 13.6eV で、一致する。

@上記のように、不確定性原理を適用した。

A水素原子のシュレディンガー方程式を解き、基底状態のエネルギー順位を求めた。

B水素原子のスペクトルを観測し、水素原子のイオン化に必要なエネルギーを測定した。

{量子力学すごいなあ!当時の学者もそう思ったのだろうな。2013/5}

☆位置の不確かさ☆

■ 原子核は中央にプラス電荷の核があり、その周りにマイナス電荷の電子がある。電子がどこにあるかは、観測すればわかる。どこにどの確率であるかは、計算で求めることができる。数多く観測すれば、理論通りの場所に電子が存在する。

しかし、1個の電子が今どこにあるか?は、わからない。そして、それは、我々の測定の精度が悪いからわからないのではなく、電子そのものの存在が、「あいまいな存在、定まらない存在、フワフワした存在」であるからなのである。電子は、核の周りを覆うように存在するのだ。

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