お勉強しようwithUz 物理.力学

2016/2-2012 Yuji.W

2重スリット

◎ 2重スリットを量子電磁力学(経路積分)で考えよう。

◇ ベクトル<A> 座標単位ベクトル<xu>,<yu>,<zu> 内積* 外積# 微分;x 時間微分' 積分$*dx 10^x=Ten(x) exp(i*x)=expi(x) 物理定数 .

◇自由粒子の確率振幅◇

「自由粒子の確率振幅」 ◇h.=h/[2(pi)]

◆自由粒子(力を受けない) <r1>から<r2>まで移動する
 <r12>=<r2>-<r1> 運動量 <p>
■確率振幅 {<r2>|<r1>} ∝ expi[<p>*<r12>/h.]/r12

「Einstein relation DeBroglie relation」

◇角振動数 w (角)波数 k h.=h/[2(pi)]

■エネルギー E=h*f=h.*w {注}質量=E/c^2

■運動量 p=h/λ=h.*k

■相対論的 p^2*c^2=E^2-(m0*c^2)^2

■非相対論的 p^2/(2m)=運動エネルギー

◇2重スリット◇

◆それぞれの確率振幅
光源からスクリーン {z|S}
スリット1からスクリーンまで {z|1} 光源からスリット1まで {1|S}
スリット2からスクリーンまで {z|2} 光源からスリット2まで {2|S}

■光源から2つのスリットまでの距離 R
それぞれのスリットから、位置 z (中心線からのずれ)までの距離 r1,r2
スリットの距離 d スリットからスクリーンまでの距離 L z,d<<L

 確率振幅 {z|S}={z|1}*{1|S}+{z|2}*{2|S}
=A^2*expi(k*r1)*expi(kR)/(r1*R)+A^2*expi(k*r2)*expi(kR)/(r2*R)
=(A^2/R)*expi(kR)*[expi(k*r1)/r1+expi(k*r2)/r2]

 確率 |{z|S}|^2 ∝  |expi(k*r1)/r1+expi(k*r2)/r2|^2

 expi(k*r1)/r1+expi(k*r2)/r2
=[cos(k*r1)/r1+cos(k*r2)/r2]+i*[sin(k*r1)/r1+sin(k*r2)/r2]

 |expi(k*r1)/r1+expi(k*r2)/r2|^2
=1/(r1)^2+1/(r2)^2
+2*{cos(k*r1)*cos(k*r2)+sin(k*r1)*sin(k*r2)}/[(r1)*(r2)]
=1/(r1)^2+1/(r2)^2+2*cos{k*[(r1)-(r2)]}/[(r1)*(r2)]


z,d<<L として、

●|(r1)-(r2)|=|root[L^2+(z-d)^2]-root[L^2+(z+d)^2]=2dz/L

●1/(r1)^2+1/(r2)^2=2/L^2

●1/(r1)*(r2)=1/L^2

まとめて、

 確率 |{z|S}|^2
 ∝ 2/L^2+2*cos[(2kd/L)*z]/L^2 ∝ 1+cos[(2kd/L)*z]  

▲2重スリットによる粒子の存在確率は、スクリーン上の位置 z の cos関数になる。{素晴らしい!}

□k*λ=2(pi) 干渉縞の間隔 Δz
L=1_m d=0.1_mm=Ten(-4)_m λ=500_nm=5*Ten(-7)_m

2*[2(pi)/λ]*(d/L)*(Δz)=2(pi) より、Δz=λ*L/(2d)  

 Δz=5000*λ=2.5*Ten(-3)_m=2.5_mm

 {干渉縞は意外と広いなあ!}


{別解}もう少し近似の精度を上げると、{あんまり意味がないなあ!}

●r1=root[L^2+(z-d)^2]=root[L^2+d^2-2dz]
=root[L^2+d^2]-dz/root[L^2+d^2]

r2=root[L^2+(z+d)^2]=root[L^2+d^2]+dz/root[L^2+d^2]

●|(r1)-(r2)|=2dz/root[L^2+d^2]

●1/(r1)^2+1/(r2)^2
=1/[L^2+d^2-2dz]+1/[L^2+d^2+2dz]
=1/[L^2+d^2]+2dz/[L^2+d^2]+1/[L^2+d^2]-2dz/[L^2+d^2]
=2/[L^2+d^2]

●(r1)*(r2)=L^2+d^2-(dz)^2/[L^2+d^2]=L^2+d^2

●1/(r1)*(r2)=1/[L^2+d^2]

まとめて、

 確率 |{z|S}|^2
 ∝ 2/[L^2+d^2]+2*cos{2kdz/root[L^2+d^2]}/[L^2+d^2]
 ∝ 1+cos{2kdz/root[L^2+d^2]}

☆2重スリット+光源☆

◎2重スリットの後に光源を置き、電子との衝突による散乱光を検出する。電子がどちらのスリットを通ったかがわかる。

■光源を消す。電子がどちらのスリットを通ったかわからない。 ⇒ 電子は干渉を起こす。

光源がつける。電子がどちらのスリットを通ったかわかるようにする。 ⇒ 電子は干渉を起こさない。

光源の光子のエネルギーを小さくする。(波長が大きくなる) ⇒ 電子は一部干渉を起こす。

◆電子銃 s スリット1,2 スクリーン上の点 x
光子の計数管 D1(スリット1の近く),D2(スリット2の近く)

スリット 1 を通り、散乱された光子が、D1 にカウントされる確率振幅 a
スリット 2 を通り、散乱された光子が、D2 にカウントされる確率振幅 a

スリット 1 を通り、散乱された光子が、D2 にカウントされる確率振幅 b
スリット 2 を通り、散乱された光子が、D1 にカウントされる確率振幅 b

※a^2>b^2>0!

■光源がない場合 確率振幅 Pa1=<x|1>*<1|s> Pa2=<x|2>*<2|s>

■スリット1を通り、光子を散乱し、その光子が D1にカウントされ、スクリーン上の x に到達する確率振幅=<x|1>*a*<1|s>=a*Pa1

スリット2を通り、光子を散乱し、その光子が D1にカウントされ、スクリーン上の x に到達する確率振幅=<x|2>*b*<2|s>=b*Pa2

 電子はxに到達し、光子は検出器1に到達する確率振幅
=<x,D1|s>=<x|1>*a*<1|s>+<x|2>*b*<2|s>=a*Pa1+b*Pa2

 電子はxに到達し、光子は検出器2に到達する確率振幅
=<x,D2|s>=<x|2>*a*<2|s>+<x|1>*b*<1|s>=a*Pa2+b*Pa1

■確率 <x,D1|s>^2=|a*Pa1+b*Pa2|^2

b=0 (遠くの計数管には光子が届かない)のとき、

 <x,D1|s>^2=|a*Pa1|^2=|a|^2*|Pa1|^2 干渉が起きない

▲2重スリットなのだが、スリット1を通った事がわかるから、干渉が起きない

■a=b (どちらの計数管を通ったかわからなくなる)のとき、

 <x,D1|s>^2=|a|^2*|Pa1+Pa2|^2 干渉が起きる

■<x,D1|s> と <x,D2|s> とは、別の事象である。したがって、その和は意味がない。したがって、

 電子がxに到達し、光子は検出器1か2に到達する確率
=|<x,D1|s>|^2+|<x,D2|s>|^2

 |<x,D1|s>+<x,D2|s>|^2 にはならない{!}

◇アインシュアタイン、ド・ブロイの関係◇

□100_Vで加速された電子の波長λ

Qe=1.6*Ten(-19)_kg Me=9.1*Ten(-31)_kg h=6.6*Ten(-34)

 p^2=(2m)*Qe*100=29.12*Ten(-48) p=5.4*Ten(-24)

 λ=h/p=1.2*Ten(-10)_m=0.12_nm

□2重スリットの干渉縞の間隔Δz=5000*λ=600_nm

  2重スリット  

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