◇強制振動、減衰振動(複素数)◇

Yuji.W 2012

強制振動、共鳴、減衰のある強制振動、振動子のエネルギー

レジスター インピーダンス

調和振動子(三角関数)

◇調和振動子の強制振動◇

調和振動子の強制振動を、複素数を使って解こう。

■外力 F=F0*expi[wt-Δ]=F0*expi(-Δ)*expi(wt)={F^}*expi(wt)
 {F^}は外力の振幅の大きさ、位相のずれを表す、複素数

 X"+(k/m)*x={F^}*expi(wt)/m

変位 X={X^}*expi(wt) を代入して、{X^}を求めよう。

 -w^2*{X^}*expi(wt)+(k/m)*{X^}*expi(wt)={F^}*expi(wt)/m

 (k/m-w^2)*{X^}={F^}/m

 {X^}={F^}/(k-m*w^2)

k=m*(w0)^2 とすれば、

 {X^}=({F^}/m)/[(w0)^2-w^2]

 変位 X={({F^}/m)/[(w0)^2-w^2]}*expi(wt) ★簡単に解けた{!}

◇減衰のある強制振動◇

■一次元の調和振動子 質量m
 変位x={x^}*expi(wt)
 バネ定数k=m*(w0)^2 抵抗 m*Γ*x'
 外力 F=F0*expi[wt-Δ]=F0*expi(-Δ)*expi(wt)={F^}*expi(wt)

 運動方程式 m*x"=-m*(w0)^2*x-m*Γ*x'+F

 x"+Γ*x'+(w0)^2*x=F/m ★

x,F を代入し、expi(wt) を消去し、{x^} を求める。

ただし、m*R=1/[(w0)^2-w^2+i*w*Γ] として、

  {x^}={F^}R ★解けた{!} {注}R は複素数

■m^2*|R|^2=1/[(w0)^2-w^2]^2+w^2*Γ^2]

■w=w0 の場合、

 {x^}=-i{F^}/(m*w*Γ) ★変位が最大になる。位相は、90度ずれる。

■w~w0 の場合、

 m*R=1/{(w0)*[2((w0)-w)+i*Γ]}

 m^2*|R|^2=1/{(w0)^2*[4((w0)-w)^2+Γ^2]}

■w~w0 Γ<<1 で、w=w0+(+-)(1/2)Δw のとき、|R|^2 が、半分になるとしよう。

 (Δw)^2+Γ^2=2*Γ^2 ⇒ Δw=Γ

▲共鳴のピークの幅は、抵抗の定数に等しい。

◇電気的共鳴◇

◎交流電源、抵抗、コンデンサー、コイルを直列につないだ回路を考えよう。

■Q={Q^}*expi(wt) V={V^}*expi(wt) Q と V の関係を知りたい。
{注}{Q^} と {V^} は、振幅と位相のずれの両方の情報が含まれている。

■抵抗 resistor R

 V=R*I=R*Q'

コンデンサー capacitor C

 V=Q/C

コイル coil  inductor L

 V=L*I'=L*Q"

■(w0)^2=1/(L*C) Γ=R/L

 L*Q"+R*Q'+Q/C=V

 {Q^}={V^}/{L[(w0)^2-w^2+i*Γ*w]}

◇振動子のエネルギー◇

■摩擦のある、一次元強制調和振動子 外力Fによってされる仕事率 P
 変位 x=(x0)*expi(wt+〜)

 運動方程式 m*x"+Γ*m*x'+m*(w0)^2*x=F

 P=F*x'=m*x'*x"+m*(w0)^2*x*x'+Γ*m*(x')^2
=(m/2){[(x')^2]+(w0)^2*[x^2]}'+Γ*m*(x')^2
=[(運動エネルギー)+(位置エネルギー)]'+Γ*m*(x')^2

 (Pの平均)
=[(運動エネルギー)+(位置エネルギー)]の時間微分の平均
+[Γ*m*(x')^2 の平均]=[Γ*m*(x')^2 の平均]

x'=iw*(x0)*expi(wt+〜)

[(x')^2 の平均]=w^2*(x0)^2/2

 (Pの平均)=Γ*m*w^2*(x0)^2/2 ★

■交流電源、抵抗、コンデンサー、コイルを直列につないだ回路では、

 (Pの平均)=R*(I^2 の平均)=R*(I0)^2/2 ★

◇◇

- 強制振動、減衰振動(複素数) -

[↑top]
I wish you happy!

inserted by FC2 system