◎ 回折 diffraction 複数の干渉 調和振動子 |
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◇ベクトル<> 座標単位ベクトル<xu>,<yu>,<zu> 内積* 外積# |
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◎ エアリーの円盤 ◆ 位相のそろった光が円を通過する。十分遠い平面に、同心円状の明暗のパターンを作る。 レンズを通過した1つの光も、焦点には厳密には集まらず、小さな円になってしまう。 円の直径 d 光の波長 λ 光の光の角度 a ■ sin(a)=1.22*λ/d 0<a<<1 で a=1.22*λ/d ★ ◆ カメラ、望遠鏡 焦点距離 f 像の大きさ D レンズの直径 d F=f/d 光の波長 λ=5*Ten(-7)_m〔可視光(緑)〕 ■ sin(a)=1.22*λ/d 一方 sin(a)=D/f 1.22*λ/d=D/f D=1.22*f*λ/d=1.22*λ*F 可視光(緑)で D=1.22*λ*F1.22*5*Ten(-7)*F~6*Ten(-7)*F_m=0.6*F_μm ≫ D=0.6*F_μm ★ ★ 個人の望遠鏡 d=0.1_m f=1_m ⇒ F=10 D=6_μm ★ 巨大望遠鏡 d=10_m f=10_m ⇒ F=1 D=0.6*Ten(-4)_μm ★ カメラ d=0.02_m f=0.01_m ⇒ F=0.5 D=0.3_μm ★ 人間の目 d=2cm f=4_cm ⇒ F=2 D=1.2_μm ※ 人間の視細胞の数 1億個 1個当たりの面積=2Pi*0.01^2/Ten(8)=6.28*Ten(-12)_m^2 1辺の長さ~root[6.28*Ten(-12)]~2.5*Ten(-6)_m=2.5_μ*m |
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■ 1つの電気双極子は、振動する方向に垂直な面に、多くのエネルギーを送る。振動する方向に対しては、軸対称であって、どの方向にも同じ量のエネルギーを送る。 ■ 回折格子 多くのスリットが狭い範囲に並んだもの。1cm幅に、10000本程度。間隔~Ten(-6)_m 可視光の波長より少し大きいぐらい。 スリットを通った光は、真っ直ぐに進むだけでなく、回折現象を起こし、広い範囲に広がっていく。それらの光は、同じ位相を持つ(または、ある決まった位相差を持つ)光だから、干渉を起こし、光が強くなる所、弱くなる所ができる。スクリーンを置けば、縞模様になる。 ガラスに多くの平行線のキズをつけると、その部分は光が散乱してしまう。キズがない部分は光が通る。多くのスリットを通ったことになる。 明るい所、暗い所ができる位置は、光の波長による量である。波長が違えば、縞模様の位置もずれる。自然光を入射すれば、虹色に分かれて見える。 CD
の表面も、光を反射し虹色に見える。表面に細かい穴があいていて、いろいろな方向に反射され、いくつもの光が干渉を起こす。 {注}dvd の溝の幅=0.8*Ten(-6)_m~可視光の波長 ■ 物理的には、複数の電極振動子による干渉を考えればよい。
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横軸が位相差に比例する量 橙色の縦軸が光の強さに比例する量 |
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◎ n個の振動子の合成振幅を求めよう。 ■
等しい間隔で1直線上に並ぶ、振幅は等しい、n
個の振動子 R=A*{cos(wt)+cos(wt+φ)+cos(wt+2φ)+cos(wt+3φ)+… A*{…} は、平面上のベクトルの x成分と考えると、1辺Aの正n角形の辺の一部と考えられる。その正n角形の外接円の半径を r とすると、 A=2r*sin(φ/2) また、Ar=2r*sin(n*φ/2) だから、 (Ar)/A=sin(n*φ/2)/sin(φ/2) 波の強さの比は I/I0=sin(n*φ/2)^2/sin(φ/2)^2 ★ |
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■ 横軸 φ/[2(pi)/n]=x ∝ 位相差 縦軸 I/[n^2*I0] ∝ 波の強さ @=sin[(pi)x] A=sin[(pi)x/n] {注}位相差は、負の数であってもよいので、グラフは正の部分だけを表している。
■ C I/(n^2*I0) について、 ●x=整数 φ=[2(pi)/n の整数倍] で、I=0 になる。その間に、小さなピークを作る。ただし、以下の時を除く。 ●x=n*整数 φ=[2(pi) の整数倍] で、I=n^2*I0 になり、大きなピークを作る。式では、0/0 となってしまうので、lim を考えなくてはいけない。 ●大きなピークの間には、小さいピークが、(n-2)個できる。 ▲ n=2 の場合、 (Ar)/A=sin(φ)/sin(φ/2)=2*sin(φ/2)*cos(φ/2)/sin(φ/2)=2*cos(φ/2) ▲ 位相差によって、-2〜2 の値をとる。 干渉の式と同じになる。 ■ 位相差がない φ->0 の極限を考える。 lim[φ->0]{(Ar)/A}=lim[φ->0]{n*sin(n*φ/2)/[n*sin(φ/2)]} lim[φ->0]{I/I0}=n^2
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◎ n>>1 の場合 x=1〜2 の y の極小値、y の極大値を求めよう。 ■ n>>1 の場合 y の分母は、分子と比べて、その変化は小さいので、分子が極小値を取る場合で近似する。 x=1.5 のとき、 y=sin[1.5(pi)]/{n*sin[1.5(pi)/n]}=-1/n*[1.5(pi)/n] ▲ 小ピークは、大ピークに比べて非常に小さい事がわかる。 ■
[Cと
x軸に囲まれた面積]~[Cと
x軸に囲まれた面積 x=0〜1]=0.5 大きなピーク1つ分の面積=2(pi)*n*I0 |
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◎ 位相差がわかれば、波の強さはわかるので、後は、それぞれの現象で、位相差と、その現象を表す物理量との関係を調べればよい。 ■
等しい間隔
d で1直線上に並ぶ、振幅は等しい、n
個の振動子 隣の振動子との、光の進む距離の差=d*Sa {表記}sin(a)=Sa ■ 大きなピークを作るのは、 2(pi)d*Sa/λ=[2(pi) の整数倍] ⇒ d*Sa=(整数)*λ ▲ 隣との進む距離の差が、ちょうど波長分なのだから、1つ1つの波のピークが重なり合って、大きなピークになる。 ▲
d*Sa=0 正面 0次 ▲ d>λ という条件がないと、大きなピークは正面にしかできない。CD の溝の幅は、可視光の波長の数倍になっているので、斜めから見ても、虹色に見える{おもしろいなあ!} ■ I=0 になるのは、 [2(pi)/n
の整数倍]=2(pi)d*Sa/λ ⇒ d*Sa=(λ/n)*(整数) ▲
n個の振動子の両端の、進む距離の差=d*Sa*n=λ*(整数) |
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◎ 光の反射を、多重振動子のモデルを使って調べよう。 ■ 等しい間隔 d で1直線上に並ぶ震動子群に、角度 a1 で入射する光があるとする。位相差は、-2(pi)d*sin(a1)/λ 光が角度 a2 で反射されるとすると、その位相差は 2(pi)d*sin(a2)/λ 両方合わせて、位相差=[2(pi)d/λ]*[sin(a2)-sin(a1)] ■ 大きなピークを作るのは、 (d/λ)*[sin(a2)-sin(a1)]=[整数倍] ■ d<λ の時、sin(a2)-sin(a1)=0 になるしかない。すなわち、両方で位相差がなければ、0次の大きなピークを作る。2つのコースがあり得る。 1. そのまま、まっすぐ振動子群を通り抜ける。位相差はなくなる。 2. 入射角=反射角 で反射する。 ■ I=0 になるのは、(d/λ)*[sin(a2)-sin(a1)]=(整数/n) ▲ I=0 になる角度は無数にある。その間には、小さなピークができる。 ■
さらに、d->0
の場合、振動子がほぼ連続的にある場合を考える。 I/I0=sin(Φ/2)^2/sin[Φ/(2n)]^2=4*n^2*sin(Φ/2)^2/Φ^2 大きなピークは、ただひとつ、0次のピークである。その周囲には、I=0 になる角度、小さなピークを作る角度が無数にある。 |
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★ 回折 ★ |