☆ 力学的相似 ☆

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〇 同次関数  ケプラーの第3法則  「ランダウ=リフシッツ 理論物理学教程 力学」  2024.3-2012.1  Yuji.W   

▢ 2*3=6  Ten(3)=10^3=1000  微分 ;  偏微分 :  積分 $  e^(i*x)=expi(x)
ベクトル <A>  縦ベクトル <A)  単位ベクトル <xu>  内積 *  外積 #    000 

〓  同次関数  〓 

◎ homogeneous function  斉次関数

〇 例えば  変数 x,y  x,yの関数 f(x,y)=x^2+3*x*y+4*y^2   

すべての項の次数が2次で同じである。定数項はない。こういう関数を「2次の同次関数」という。

定数 α に対して、

  f(α*x,α*y)
=(α*x)^2+3*(α*x)*(α*y)+4*(α*y)^2
=α^2*(x^2+3*x*y+4*y^2)
=α^2*f(x,y)

  f(α*x,α*y)=α^2*f(x,y)

一般に、k次の同次関数 f(x,y)  f(α*x,α*y)=α^k*f(x,y)   

さらに、変数の数が増えても同様に考える事ができる。

〇 同次関数

1変数0次  f(x)=定数 

1変数1次  f(x) ∝ x  比例する場合のみ  ※ 一般の1次関数は同次関数ではない

1変数 -1 次  f(x) ∝ 1/x  反比例する場合のみ

2変数 -1 次  f(x,y) ∝ 1/root(x^2+y^2)  or  f(x) ∝ 1/root(x^2+3*x*y+4*y^2)  など

3変数 -1 次  f(x,y,z) ∝ 1/root(x^2+y^2+z^2)  など

1変数 -2 次  f(x) ∝ 1/x^2  x^2 に反比例する場合のみ

2変数 -2 次  f(x,y) ∝ 1/(x^2+y^2)  or  f(x) ∝ 1/(x^2+3*x*y+4*y^2)  など

3変数 -2 次  f(x,y,z) ∝ 1/(x^2+y^2+z^2)  など

{全然わかってなかった!23.5}

〓  力学的相似  〓 

◎ 以下、1質点の運動について記述する。2質点以上に拡張するのは簡単である。

▢ 1質点の運動  質量 m  位置 <r>  運動エネルギー K=(1/2)*m*(<r>;t)

位置エネルギー U(m , <r>)  ただし、正の定数 α , γ  定数 k  定数 h=1 or h=0  に対して、
  U(γ*m , α*<r>)=γ^h*α^k*U(m , <r>)  を満たす場合を考える

次の2つの運動の関係を考える。正の定数 α , β , γ として、

① 質量 m  位置 <r> , 時間 t
② 質量 γ*m  位置 α*<r> , 時間 β*t

位置は、すべての座標を α倍しているから、2つの運動の軌道は「相似」である。   

▷ ①の物理量に対する、②の物理量について考える。

速さ α/β 倍  運動エネルギー γ*(α/β)^2 倍  位置エネルギー γ^h*α^k 倍

次の関係を満たせば、運動方程式は同じになり、同じ結果を得る事ができる。

   γ*(α/β)^2=γ^h*α^k  ⇒  γ^(1-h)*α^(2-k)=β^2   

〓  力学的相似  〓  《 力学的相似 24.3

▢ 1質点の運動  質量 m  位置 <r> 

位置エネルギー U(m , <r>)  ただし、正の定数 α , γ  定数 k  定数 h=1 or h=0  に対して、
  U(γ*m , α*<r>)=γ^h*α^k*U(m , <r>)  を満たす場合を考える。

次の2つの運動の関係を考える。正の定数 α , β , γ として、

① 質量 m  位置 <r> , 時間 t
② 質量 γ*m  位置 α*<r> , 時間 β*t

位置は、すべての座標を α倍しているから、2つの運動の軌道は「相似」である。

▷ 次の関係を満たせば、①と②の運動方程式は同じになり、同じ結果を得る事ができる。

    γ^(1-h)*α^(2-k)=β^2 

〓  力学的相似.調和振動子  〓 

▢ 調和振動子  1次元運動  位置エネルギーは (変位量)^2 に比例する

▷ (位置エネルギー) ∝ x^2  ⇒  k=2    また  質量には依らないから h=0

次の場合に運動方程式は同じになる 

   γ^(1-0)*α^(2-2)=β^2  ⇒  γ=β^2   

▷ 質量が同じである場合  γ=1  β=1  周期は振幅に依らず一定になる    振り子の等時性

▷ 質量が変化する場合  (時間の比)=root(質量の比)   

例えば、質量が 2倍 になれば、周期は root(2)倍 になる

〓  力学的相似.一様な重力場.自由落下運動  〓 

▢ 一様な重力場  自由落下運動  質点の質量 m

▷ (位置エネルギー) ∝ m*x  ⇒  h=1 , k=1

次の場合に運動方程式は同じになる 

   γ^(1-1)*α^(2-1)=β^2  ⇒  α=β^2   

   (落下距離) ∝ (時間)^2  質量に依らない値   

〓  力学的相似.惑星の運動  〓 

▢ 重力源の質量 M=一定  惑星の質量 m  距離 r

▷ (位置エネルギー) ∝ m/r  ⇒  h=1 , k=-1 

次の場合に運動方程式は同じになる 

   γ^(1-1)*α^(2+1)=β^2  ⇒  α^3/β^2=一定    惑星の質量には依らない

※ ランダウの教科書では、これを「ケプラーの第3法則」であると書いてあるが、それは間違い。力学的相似は、あくまで軌道が相似である場合を考えている。離心率が同じである場合だけを考えている。

それに対して、「ケプラーの第3法則」  (軌道の長径)^3/(周期)^2=一定   
軌道の形には依らず、長径が同じであれば、周期は同じになる。

♡ ここがわからず、何十年も悩んでしまった{!2024.3}

〓  力学的相似.惑星の運動-2-  〓 

▢ 重力源の質量が変化する場合を考える

▷ 速さ α/β 倍  運動エネルギー (α/β)^2 倍  位置エネルギー (重力源の質量の比)/α 倍

次の場合に運動方程式は同じになる 

   (α/β)^2=(重力源の比)/α  ⇒  α^3=β^2*(重力源の質量の比)   

▷ 同じ軌道をえがく場合 α=1  ⇒  β=1/root(重力源の質量の比)

例えば、重力源の質量の比が 2倍 になれば、位置エネルギーも 2倍 になり、
周期は 1/root(2) になる

▷ β=1  周期が同じになるためには、

   α=(重力源の質量の比)^(1/3)   

例えば、重力源の質量の比が 2倍 になれば、

   (長さの比)=2^(1/3)~1.26   

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