物理 力学 2021.2-2012 Yuji Watanabe

☆ ロケットの運動 ☆

○ 質量変化がある運動  

A.力学 B.特殊相対性理論,電磁気 C.物理学その他 D.数学,その他

2*3=6 6/2=3 3^2=9 1000=10^3=Ten(3)           2021.2.8
微分 ; 2階微分 ;; 偏微分 : 積分 $ ネイピア数 e 虚数単位 i e^(i*x)=expi(x)
ベクトル <A> 縦ベクトル <A) 単位ベクトル <Au> 内積 * 外積 #   000

〓〓〓 ロケットの運動 〓〓〓 

○ ロケットは、自分自身の質量の一部を後方に噴出することによって、推力を得る。ロケットの質量は徐々に減少していくから、ロケットの速さを増す効果は徐々に大きくなる。  

▢ 直線上の運動 外力なし ロケットの質量 m ロケットの速さ v

後方に噴出させた物質の(ロケットに対する)速さ u=一定 

m と v の関係を知りたい。立式するときに符号が混乱するので、次のような、時間を逆転した現象を考える。求めたいのは、m と v の関係 であって、時間は考えていないので、問題ない。  

ロケットの質量 m 速さ v  微小噴出物の質量 dm 観測系に対する速さ -u+v

以上の2つが衝突し合体する その質量 m+dm その速さ v+dv

■ 外力は働かない場合を考えているから、運動量は保存される。

 m*v+dm*(-u+v)=(m+dm)*(v+dv)

2次微小量は省略して m*v-dm*u+dm*v=m*v+m*dv+dm*v

 -dm*u=m*dv

 dv/dm=-u/m  v は m の減少関数

m=m0 のとき v=0 として、

 v=-u*ln(m/m0)  ロケット方程式 by Tsiolkovskiy 1897 {明治30年頃!}

{時間を逆転するというのは、いいアイデアだと思う。自画自賛!2021.2}

 

■ m=m0-Δm とすると

 v/u=-ln(m/m0)=-ln(1-Δm/m0)

Δm/m0 0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7 0.8 0.9

m/m0

1

0.9

0.8

0.7

0.6

0.5

0.4

0.3 0.2 0.1

v/u

0 0.11

0.22

0.36

0.51

0.69

0.92

1.20 1.61 2.30

ロケットの質量の減っていく量 Δm/m0 が大きくなれば、ロケットの速さは急激に増えていく。{対数関数というよりは、「2乗に比例」に近い感じ!2021.2}  

Δm/m0=0.99 99%を消費し、1%しか残っていない場合

 v/u=-ln(0.99)~4.60 噴出する速さの 4.6倍 の速さしか得られない

初めの方 Δm/m0<<1 のとき v/u=Δm/m0  速さは質量の減少量に比例する

★ Δm/m0=0.01 のとき v/u=0.01 Δm/m0=0.05 のとき v/u=0.05 

 Δm/m0=0.1 のとき v/u=0.1 

〓〓〓 多段ロケット 〓〓〓 

○ ロケットの燃料が占める質量は大きい。したがって、燃料タンクなども巨大になる。不要になったタンクなどは途中で捨てて、より軽くなった方が、より速い速度を得る事ができる。

▢ 次の、2種類の方法を考える

① 1段ロケット =-[80%]*(10%)*[10%>

質量 燃料80% 燃料タンクなど不要な物10% ロケット本体10%

② 2段ロケット =-[40%]*(10%)*[40%]*[10%>

40% 燃料に使う。そこで、燃料タンクなど不要な物10%を捨てる。その10%分は、後方に u で噴出させるわけではないので、速度獲得には役にたたない。質量は50%になった。そこからさらに、40%使い、10% 残す。

■ ① 1段ロケット 質量の 80% を失う

 v/u=-ln(0.2)~1.61
■ ② 2段ロケット =-[40%]*(10%)*[40%]*[10%>

 1段ロケット v/u=-ln(0.6)~0.51

2段ロケット v/u=-ln(10/50)~1.61

 (最終速度)=0.51+1.61=2.12~1段ロケットの 1.3 倍

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