☆お勉強しようUz☆ 物理.特殊相対性理論

2016/4-2012/9 Yuji.W

コンプトン効果

◎ 電子と光子の衝突 光のエネルギーが大きい場合

◇ ベクトル<A> 縦ベクトル<A) 単位ベクトル<-u> 内積* 外積# 微分;x 時間微分' 10^x=Ten(x) exp(i*x)=expi(x) 共約複素数\z 物理定数.

◇コンプトン効果◇

◎ 光の1種のX線[エネルギー 1_keV程度]が、電子[エネルギー 500_keV]に衝突する。波長が長くなったX線が、いろいろな方向に散乱する。電子もゆっくりと動く。

■ 光子と原子核を衝突させる。原子核が、光子のエネルギーを吸収し、励起し、質量が増すことがある。が、

電子にエネルギーを与えても、電子が励起し、質量が増すことはない。したがって、光子と電子を衝突させると、光子が電子に吸収されるということは起きない。光子には運動量があるから、2粒子の衝突のように跳ね返るということが起きる。 .

■ コンプトン効果

・X線を金属箔に当てる。まっすぐ通過するX線もあるが、違う角度に散乱されるX線もある。

・エネルギーが変わらない(波長が同じ)X線もある。「トムソン散乱」
 X線が、原子核によって散乱される。原子核は、ほとんど、影響を受けない。X線のエネルギーも変化がない。

・エネルギーが低い(振動数が小さい、波長が長い)X線もある。「コンプトン散乱」 X線が自由電子によって散乱される。光子のエネルギーの一部が、電子の運動エネルギーになる。

・散乱される角度によって、そのエネルギー差が決まっている。

・1923年、A.H.Compton が理論的根拠を発見。

■ そのコンプトン効果を、次のように考える。

・金属箔には、自由電子が存在する。

・光子は、波ではなく、運動量やエネルギーを持つ粒だと考える。

・たくさんの光子がそれぞれ自由電子にぶつかり、弾き飛ばす。光子のエネルギーの一部が、電子の運動エネルギーになる。光子は、エネルギーの一部を失う。光子は、その方向も変える。方向と、失うエネルギーの大きさは関係がある。

■【 非相対論で 】

光子の質量 0 だから、運動量 0 、運動エネルギー 0 。したがって、電子には何の影響も与えない。コンプトン効果は起きない。相対論で扱う必要がある。 .

◇コンプトン効果.エネルギーの減少◇

◎ X線は光子の1種であって、質量なし、運動量ありの粒子として、特殊相対性理論で扱うしかない。

◆ 光子が、静止している孤立自由電子に衝突する

γ--> |e-|
γ↑--> (e-)↓-->

光子

電子

衝突前

衝突後

衝突前

衝突後

散乱角

a

b

質量*c^2

0

@m

エネルギー

E0

E

@m

Ee

運動量*c

E0

E

0

pc

運動エネルギー

.

.

0

K

波長

λ0

λ

.

.

▲ 光子 エネルギー=運動量*c  電子 Ee^2=pc^2+@m^2

■ 光子や電子が飛び去る方向は、1平面に限られているわけではなく、3次元的に任意の方向をとる事ができる。実験を繰り返せば、x軸対称の現象である事がわかるであろう。ただし、運動量保存の法則より、1回の衝突での、光子の入射方向と、光子の飛び去る方向、電子が飛び去る方向は、1平面上にある。

■【コンプトン効果.エネルギー表示】

電子 Ee=root(pc^2+@m^2)

エネルギー保存 E0+@m=E+Ee

運動量保存 E0=E*cos(a)+pc*cos(b) E*sin(a)=pc*sin(b)

以上4つの式において、電子の情報は Ee , pc , @m , b 4つ。@m (電子の質量の(光速の2乗倍))はわかっているから、残りの Ee , pc , b を消去すればよい。

 pc*cos(b)=E0-E*cos(a) & pc*sin(b)=E*sin(a)

それぞれの両辺を2乗して足せば、

 左辺=pc^2*[cos(b)^2+sin(b)^2]=pc^2

 右辺
=[E0^2-2*E0*E*cos(a)+E^2*cos(a)^2]+E^2*sin(a)^2
=E0^2-2*E0*E*cos(a)+E^2

 pc^2=E0^2-2*E0*E*cos(a)+E^2 @

また pc^2
=Ee^2-@m^2
=(E0-E+@m)^2-@m^2
=[(E0-E)^2+2*(E0-E)*@m+@m^2]-@m^2
=(E0-E)^2+2*(E0-E)*@m A

@Aより E0^2-2*E0*E*cos(a)+E^2=(E0-E)^2+2*(E0-E)*@m

 E0^2-2*E0*E*cos(a)+E^2=E0^2-2*E0*E+E^2+2*(E0-E)*@m

 -2*E0*E*cos(a)=-2*E0*E+2*(E0-E)*@m

 E*{E0*[1-cos(a)]+@m}=E0*@m

 E=E0*@m/{E0*[1-cos(a)]+@m}

 E/E0=1/{1+(E0/@m)*[1-cos(a)]} .

▲ 実験としては、散乱角と E/E0 の関係を調べて、理論通りになっていれば、光子が運動量を持ち、電子に影響を及ぼし、自分自身はエネルギーを失ったという仮定が妥当である事がわかる。

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■ E0/@m<<1 のとき

 E/E0=1-(E0/@m)*[1-cos(a)]

 ΔE/E0=(E0-E)/E0=(E0/@m)*[1-cos(a)]

|1-cos(a)|≦2 だから ΔE/E0~E0/@m .

◇コンプトン効果.波長の伸び◇

● E/E0=1/{1+(E0/@m)*[1-cos(a)]}

E0/@m<<1 のとき ΔE/E0=(E0-E)/E0=(E0/@m)*[1-cos(a)]

■ 入射光子の波長 λ 散乱後の光子の波長 λ

量子力学より、プランク定数 h [エネルギー*時間] として、

 E0=h*c/λ0 E=h*c/λ

 λ/λ0=E0/E=1+(E0/@m)*[1-cos(a)]

 Δλ/λ0=(λ-λ0)/λ0=(E0/@m)*[1-cos(a)] .

ここで λ0*(E0/@m)=h*c/@m=定数=λc とすると、

 Δλ=λc*[1-cos(a)]~λc .波長のずれは、入射光子の波長に依らない

ただし (電子の)コンプトン波長 λc
=h*c/@m
=h*c/(m*c^2)
=h/(電子質量*c)
=(6.626 069 57)*Ten(-34)/{[(2.9979 2458)*Ten(8)]*[(9.109 382 91)*Ten(-31)]}
~(2.423 310)*Ten(-12)_m  ※ 可視光の波長 5*Ten(-7)_m

{コンプトン効果を検出するには、かなり精密な精度を要求される!}

■【電子の衝突後の運動エネルギー K】※ 電子の衝突前の運動エネルギー 0

 K
=Ee-@m
=(E0+@m-E)-@m
=E0-E
=E0*(1-E/E0)
=E0*[1-1/{1+(E0/@m)*[1-cos(a)]}]

ここで [~]=(E0/@m)*[1-cos(a)]/{1+(E0/@m)*[1-cos(a)]}]

 K/E0=(E0/@m)*[1-cos(a)]/{1+(E0/@m)*[1-cos(a)]}] .

E0/@m<<1 のとき、

 K/E0~(E0/@m)*[1-(E0/@m)]~(E0/@m)~E0/@m .

光子が失ったエネルギー分が、電子の運動エネルギーになっている

{計算例}

● 電子 @m=510_keV λc=h*c/@m~2.42*Ten(-12)_m

★ X線 E0~1_keV

 ΔE/E0~E0/@m=1.96*Ten(-3)~2*Ten(-3)

★ ナトリウムD線(589_nm) ※ 可視光

 E0=h*c/波長=[1.24*Ten(-6)]/[589*Ten(-9)]~2.11_eV

 E0/@m=2.11/[0.510*Ten(6)]~4.14*Ten(-6)

 ΔE/E0~4.14*Ten(-6)

 K/E0~4.14*Ten(-6)

{別解}コンプトン効果-ベクトルを使って◇

光子

電子

衝突前

衝突後

衝突前

衝突後

散乱角

a

b

質量*c^2

0

@m

エネルギー

E0

E

@m

Ee

運動量*c

<pcp0>

<pcp>

0

<pce>

■ 光子 pcp0=E0 pcp=E  電子 Ee=root(pce^2+@m^2)

エネルギー保存 E0+@m=E+Ee

運動量保存 <pcp0>=<pcp>+<pce>

以上の5式から、電子の情報を消去すればよい。

 <pcp0>-<pcp>=<pce>

両辺を2乗する。任意のベクトル <A> <A>*<A>=A^2 に注意して、

 pcp0^2-2*<pcp0>*<pcp>+pcp^2=pce^2

 右辺
=Ee^2-@m^2
=(E0-E+@m)^2-@m^2
=(pcp0-pcp+@m)^2-@m^2
=pcp0^2+pcp^2-2*pcp0*pcp+2*pcp0*@m-2*pcp*@m

 pcp0^2-2*<pcp0>*<pcp>+pcp^2
=pcp0^2+pcp^2-2*pcp0*pcp+2*pcp0*@m-2*pcp*@m

 -<pcp0>*<pcp>=-pcp0*pcp+pcp0*@m-pcp*@m

 pcp0*pcp+pcp*@m-<pcp0>*<pcp>=pcp0*@m

ここで <pcp0>*<pcp>=pcp0*pcp*cos(a) だから、

 pcp0*pcp+pcp*@m-pcp0*pcp*cos(a)=pcp0*@m

 {@m+pcp0*[1-cos(a)]}*pcp=pcp0*@m

 {1+(pcp0/@m)*[1-cos(a)]}*pcp=pcp0

エネルギーで表せば {1+(E0/@m)*[1-cos(a)]}*E=E0

 E=E0/{1+(E0/@m)*[1-cos(a)]} .

{簡単にできた!2016/4}

{まとめ}

『コンプトン効果』 2016/4

● 電子 @m=510_keV 電子のコンプトン波長 λc=h*c/@m~2.42*Ten(-12)_m

■ 光子が自由電子に衝突し散乱される。

散乱後の光子のエネルギー E=E0/{1+(E0/@m)*[1-cos(a)]}

光子の波長の伸び Δλ=λc*[1-cos(a)]~λc 入射光子の波長に依らない

■ E0/@m<<1 のとき、

光子のエネルギーの減少分 ΔE~E0*(E0/@m)

電子が得た運動エネルギー K~E0*(E0/@m)

■  E/E0=1/{1+(E0/@m)*[1-cos(a)]} .

▲ 実験としては、散乱角と E/E0 の関係を調べて、理論通りになっていれば、光子が運動量を持ち、電子に影響を及ぼし、自分自身はエネルギーを失ったという仮定が妥当である事がわかる。

{槍ヶ岳登山の途中、ヒュッテ大槍で解けた!2012/9/21}{再整理!2015/3}{再再整理!2015/9}

■ E0/@m<<1 のとき

 E/E0=1-(E0/@m)*[1-cos(a)]

 ΔE/E0=(E0-E)/E0=(E0/@m)*[1-cos(a)]

|1-cos(a)|≦2 だから ΔE/E0~E0/@m .

  コンプトン効果(光子と電子の衝突)  

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