▲初アルプス奥穂北穂020809▲

 

☆概要☆

■ 赤岳初登頂がつい10日ほど前。調子に乗り、初アルプス。大丈夫か。

[ 日時 ] 2002/08/09(金)-12(月)

[ コース ] <1日目> 上高地-涸沢(テント泊)

<2日目> 涸沢-奥穂高岳-涸沢(テント泊)

<3日目> 涸沢-北穂高岳-涸沢(テント泊)

<4日目> 涸沢-上高地

[ 天候 ] 曇り・霧・雨

[ 交通 行き ] 新宿2300-さわやか信州号7000円

新宿都庁下には、いろいろな方面への大型バスと、ザックや旅行カバンを持つ人が大勢いた。上高地行きは3台。座席指定。名前が、段ボールにマジックで書いてあった。遠足の時に乗ったバスそのもので、トイレもなく4人掛けで狭い。リクライニングにはなるが、寝にくい。中央高速をひた走る。24時談合坂で、3時諏訪で休憩。6時ちょっと前、上高地着。快適ではないが、ひどい寝不足とか、不快な気持ちになることはなかった。

[ 交通 帰り ] 上高地1600-さわやか信州号7000円

バスターミナルは、いろいろな方面へのバスに乗る人でごったがえしていた。新宿へのバスの切符は予約済みなので、余裕で待つ。新宿行き2台、16時発。山を下りる道路が渋滞し、松本に出るのに2時間かかった。運転手さんはベテラランらしく、暗闇の中、高速をどんどん飛ばす。普通の車をサーと追い抜いていく。たぶん120kmは出ていたのでは。40人も乗っているのに。まあ、でも、たのもしかった。トンネルの前で渋滞があり、結局、予定の1時間遅れの22時新宿着。

☆1日目☆

■ 600上高地。既に、登山客や観光客が動き出している。早い。売店も開いている。おやき250円。野沢菜入りのやつがおいしかった。昼食用おにぎりも買う。曇り、涼しい。梓川はとてもきれい。河童橋は小さな何でもない橋。620歩き始め。

テント場を抜けて林道を歩く。

715明神。大勢の登山客。団体もいた。水洗トイレあり。730発。

815徳沢。徳沢園前は、草地のテント場が広がっていて、さわやか。水洗トイレあり。徳沢園に泊まったご夫婦が、ここはいいよと言っていた。840発。

940横尾。林道はここまで。50人くらい休憩中。テント場あり。水洗有料トイレあり。ここまで来ると、さすがに、観光地の空気は薄れ、いよいよ山の世界にという感じ。横尾山荘はお風呂があるが、立ち寄り入浴はできない。道は、槍方面と涸沢方面に分かれる。1030発。

橋を渡り、林の中に入る。屏風岩が目の前に広がる。

1130本谷橋。揺れる橋を渡って、休憩。昼食。30人くらい休憩中。団体もいた。1150発。

さて、本日最後の歩き、涸沢へ。雨が降り出す。雨具を着るのが遅くなり、少々ぬれた。雨具をつけても、じっとりぬれた感じになるし、体は冷えてくるし、雨具が万能でないことがわかった。雨具は早めに着用すること、体を冷やさない工夫が必要であることを、学んだ。涸沢までは、標高差500m、2時間の登りであるのだが、そういう覚悟がなく歩き出し、しかも雨が降り出し、気持ちに余裕がなくなる。休憩も取らずに歩いたので、最後の30分間は、苦しかった。

1350涸沢。上高地から8時間近くかかった。疲れた。雨はやまないので、涸沢ヒュッテ入り口を拝借。ストーブがあって、冷えた体にありがたい。

2時過ぎに雨がやんだすきに、テントを設営。目の前に、雲のあいまに、穂高連峰が見える。でもまだ、どれがどれだか、よくわからない。テント受付の小屋は、ヒュッテと小屋のちょうど中間点にある。登山相談所が隣接している。ヒュッテの隣には、東大の診療所もある。3時からテント設営受付。1泊大人500円。3日分を払う。雨はやまないので、テントの中で読書、ユーミン、昼寝。水場・トイレはテント場から100mほど歩く。水は蛇口を開くと出てくる。北穂高岳の沢の水を引いているようだ。トイレは水洗ではないし、ほったて小屋ではあるのだが、汚物をどんどん流してくれるので、あまりくさくなく、不快感が少なく、私は気に入っていた。テントは50張りぐらい。夕食を食べ、7時過ぎに寝る。

☆2日目☆

■ 4時頃から、周囲のテントがざわざわ。もう少し静かに行動してほしいよね。普通の声でしゃべっているし。テントって、周囲の物音がよく聞こえる。4時30分起床。朝食、準備。テントは置いて行く。

535出発。テント場の中の、パノラマコースを、いざ、奥穂高へ。

この頃は、まだ晴れていて、前穂高、奥穂高、北穂高が見えた。穂高岳山荘もすぐ目の先に見える。でも標高差700mある。頭大の岩の道を登る。途中、お花畑。

雪渓を横断する。50mくらいか。雪渓トラバースは初めてなので、おっかなびっくり。すべったら、ずーと落ちていくよなと思う。団体とすれ違う。リーダーらしき人が、「問題なーし。」と言いながらすたすた歩いていたが、初心者にとっては、問題あるよなとつぶやく。

635、涸沢小屋からの道との合流点着。涸沢が一望できる。2002年夏の映画「タイムマシン」の地底人の背中のようなザイテングラードが目の前。

石畳のような道が斜めにザイテングラードまで。道の整備をしてくれた多くの人々に感謝。この斜めの道は、いろいろな穂高遠景の写真を見ると、くっきりとわかる。不思議。

705、ワニの背のようなザイテングラートの取り付き着。既に1時間半歩いている。空気が薄いせいなのか、初アルプスという緊張感なのか、気持ちに余裕がない。715分発。

大岩ごろごろを登る。高山植物に励まされる。20分登って休憩。団体も休憩中。

815穂高岳山荘。やったー。最後の30分は、あっさり。テント場を出てから2時間40分。霧が濃くなり、何にも見えない。山荘でコーヒー、500円。845発。

霧、強風、寒い中、いよいよ今回の山行の最大の目標、奥穂高岳へ。登り口だけ見えて、上の方は見えない。見えなくてよかったかもしれない。見えていたら、びびっての登らなかったかもしれない。いきなりクライマックス。30mぐらいの壁を、鎖・はしごで登る。怖ーい。心拍数アップ、息ハアハア。

写真は、山荘にもどってきてから撮影したもの。

あとは、勢い、強風・突風の中、早くこの場を突破したいの一念でどんどん歩く。

915奥穂高岳(標高3190m,3位)。やったー。5〜6人いた。霧でまったく視界悪し。

ほこらと並んで写真を撮ってもらう。はしゃいだ。写真は宝物だあ。

霧が晴れるのを期待したが、晴れそうにないので、下山することにした。955発。

帰りは少し余裕。最後の壁も、余裕で通過。

1025穂高岳山荘。大勢の人が、山荘前のテラスにいた。山荘で、カレーライス800円。あいかわらず霧、強風、寒い。1055発。

1時間かかって、ザイテングラートの取り付き着。

1245涸沢小屋着。トマト300円。霧の合間をぬって、景色を楽しむ。

この谷は、U字形にえぐられていて、カールと言って、氷河によってできた地形だ。2万年前にできたそうだ。標高2400mの所、涸沢小屋のあたりまで、氷河があったらしい。

テント場に戻ってきた。読書、ユーミン、景色をぼーと見るなど。おやつに、ヒュッテのおでん。おいしかった。テントはきのうより増え80張りぐらいか。行きの高速バスで隣にすわっていた、サッカーの小野選手に似たくりくりぼうずの大学生風の青年が、ひとりでテントを張っていた。

☆3日目☆

■ 430起床。朝食、準備。

525歩き始め。曇りから雨に。風少々。涸沢ヒュッテ脇を抜け、沢を登る。途中、わき水があり、黒いパイプがテント場まで続いていた。

1時間ほどで沢を登りきり、左にトラバースして、南陵の大岩ごろごろの岩場に。ここからの1時間が、苦しかった。傾斜がゆるくなる所がなく、えんえんと岩登り、雨も強くなってきたし、引き返そうかななんて弱気に。きのうの奥穂高への登りよりもきつい。ここで引き返すと、今日これからやることないなあと思い、根性を出すことにした。

810北穂高岳。3時間弱かかった。

霧で視界5m。写真を撮ってもらう。山荘では、20人ぐらいの人が、喫茶室でくつろいでいた。小屋の外にも売店があった。コーヒー400円。有料トイレあり。天候がよくなる気配はないし、アルプス初めてなので、下山することにした。850下山開始。

来た道を帰る。多くの人々とすれ違う。山歩き初心者の方が多いのか、みなさん疲れた顔。あと何分ぐらいですからと、激励しつつ、すれ違う。1回通った道は、やはり余裕。花の写真を撮影した。雨の中、ゆっくり下りた。すれ違う人と、おしゃべりをした。途中であきらめて、下山するという人もいた。雨は、やんだ。上は雲に覆われていた。

1115涸沢小屋。2時間30分弱かかった。小屋の売店とテラスに、団体を含め、50人ぐらいいた。カレーライス900円、わかめスープ付き。アイスクリームがおいしいらしいが、寒くて、注文する気にはならなかった。

テントにもどった。昼寝、読書、ユーミン、ぶらぶら、景色堪能。8月11日、日曜日、お盆休みにも入るし、テントが増え、全部で150張り近いのか。団体が多い。高校生部活動グループも。けが人が出たのか、ヒュッテ隣のヘリポートに繰り返し、ヘリコプターが来た。事故件数の表示板の、けが人数がきのうより1名、病人数が1名増えていた。

夜、「星が見える」の隣のテントの女の子の声に起こされる。星!念願の山の星空、空気の透明度が違うのでしょう、ピカピカ、とてもきれい。夏の大三角、織り姫と彦星が見え、白鳥座が見え、天の川が白く見えた。ああうれしい。流れ星もひとつ見えた。

☆4日目☆

■ 430起床。朝食、テント撤収。6時出発。

来るときは、雨・霧の中、景色を見ることがなかったが、今度はゆっくり見ながら下山。ああこんな所を登ってきたのだと、びっくり。横尾山荘泊まりの登山客だろうか、すれ違い多数。

700本谷橋。710発。

800横尾。本谷橋。テントが10張り以上あった。815発。

905徳沢。コーヒー400円。ちょっと居眠り。935発。

1015明神。一般観光客多数。明神池に寄ることにする。嘉門次小屋にて、山かけソバ800円。山の中のさびれた小屋の、でもこだわりのソバという予想を立てていたが、観光客多数の普通のお店だった。穂高神社奥宮がある。ただで見れる。明神池は、250円だったと思うが、払って、見ることができる。

明神館に戻って、1100、観光客とともに、上高地へ。

1135バスターミナル。16時まで暇。

バスターミナルは、いろいろな方面へのバス町の客でごったがえしていた。荷物置き場に500円でザックを預けた。小梨平テント場の水洗トイレを拝借したあと、ビジターセンターへ。穂高の写真がきれい。大型ポスター1000円を買った。河童橋は大混雑。梓川西岸に渡り、散歩。いい雰囲気。日本山岳会の父、ウェストンの石碑があった。清水屋ホテルでおみやげにジャムを買った。田代橋を渡り、自然研究路へ。林の中の木道を歩き、川のせせらぎを聞きながらもどって来た。

上高地帝国ホテルを見に行って、バスターミナルにもどって来た。かぼちゃおやき250円。野沢菜のやつの方がおいしかった。

☆まとめ☆

■ なんかとても楽しかった。槍ヶ岳が見えず残念であったが、それは、また来なさいという山の神様のご教示なのだろう。あとは、もうどこでも行けそうな気がする。今回は岩場初心者コースであったが、グレードアップをはかりたい。去年は、箱根の山をちまちま登っていたのが、奥多摩、八ヶ岳を経験を積み、とうとうアルプス初登頂を果たし、とてもうれしい。

テントを小岩の上に直に置いたので、小さな穴がいくつか開いてしまった。帰ってきてから、さっそく修理し、レジャーシートを買った。テントの下には、何か敷くのが常識だったのかな。

{我ながら超元気な山行だ!2014/6}

 ▲山へ行こう 初アルプス奥穂北穂 

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