☆ にせのベクトル ☆ |
〇 擬ベクトル 軸性ベクトル pseudo vector スードウベクトル pseudo にせの 外積 ★ 2023.9-2020.11 Yuji.W |
◇ 2*3=6 Ten(3)=10^3=1000 微分 ; 偏微分 : 積分 $ e^(i*x)=expi(x) |
〓 空間反転 〓 〇 3次元デカルト座標 (x,y,z) x系 3つの座標軸の方向を逆にした座標系 P系 を考える。P系自体の方向を適当に変えて、x系に重なるようにする(正負の方向も同じになるようにする)。重ならない。2つの座標軸は重ねられるが、もう1つの座標軸の正負の方向が逆になってしまう。 ★ {重なる気がするが、重ならない!} x系を右手系にすれば、P系は左手系になる。 右手系…右手の親指の指す先をx軸の正の方向、人差し指-y軸、中指-z軸 左手系…左手の親指の指す先をx軸の正の方向、人差し指-y軸、中指-z軸 〇 x系でのベクトル 例えば <3 2 1> は、P系では <-3 -2 -1 _P> となる 位置ベクトル、速度ベクトルなど、こうなる。こういうベクトルを、「極性ベクトル」と呼ぶ。 |
〓 にせのベクトル、スードウベクトル、擬ベクトル、軸性ベクトル 〓 〇 2つの極性ベクトル <A> , <B> x系で <A>=<Ax Ay Az> <B>=<Bx By Bz> ここで、2つの極性ベクトルの外積を考える。 <C>=<A>#<B> (<C> z成分)=Ax*By-Ay*Bx (<C> z成分 _P)=(-Ax)*(-By)-(-Ay)*(-Bx)=Ax*By-Ay*Bx x系での成分と、P系での成分が同じになってしまう{!} ★ <C> が、極性ベクトルであれば、正負が逆にならなくてはならない。 <C> のようなベクトルを、「にせのベクトル」、「スードウベクトル」、「擬ベクトル」、「軸性ベクトル」などと呼ぶ。 〇 外積で定義されるベクトル、 <極性ベクトル>#<極性ベクトル>=<軸性ベクトル> <軸性ベクトル>#<極性ベクトル>=<極性ベクトル> <軸性ベクトル>#<軸性ベクトル>=<軸性ベクトル> |
〓 回転を表すベクトル 〓 〇 座標軸の周りを回転する運動を考える。回転する方向を次のように定める。 ① x軸が回転軸のとき y軸の正の領域が、z軸の正の領域に90°倒れるときの回転の方向を、正とする。逆回転を負とする。 ② y軸が回転軸のとき z軸の正の領域が、x軸の正の領域に90°倒れるときの回転の方向を、正とする。逆回転を負とする。 ③ z軸が回転軸のとき x軸の正の領域が、y軸の正の領域に90°倒れるときの回転の方向を、正とする。逆回転を負とする。 右手系の座標軸では、座標軸の正の方向に対して、右回りが正、左回りが負となっている。 左手系の座標軸では、座標軸の正の方向に対して、左回りが正、右回りが負となっている。 {まとめ} 右手系では、座標軸の正の方向に対して右回りが正、左手系では、座標軸の正の方向に対して左回りが正 ★ 〇 3次元デカルト座標 (x,y,z) x軸の周りを角速度 w で回転する運動を考える。回転する方向は、右手系で右回りとする。 右手系で 角速度ベクトル <w>=<w 0 0> 空間反転をして、座標軸を左手系に変えると、 x軸の方向は逆になったから、左回りに回転する事になる。ところが、左手系では、左回りが正の方向だから、 左手系でも <w>=<w 0 0 _P> すなわち、角速度ベクトルは、「にせのベクトル」、「スードウベクトル」、「擬ベクトル」、「軸性ベクトル」である。 ★ ▲ x軸の周りを回転する運動は、x軸の正の方向や負の方向に、何かが移動するわけではない。あくまで、回転する軸を表しているのに過ぎない。回転する方向を表すのに、むりやり、x軸の正の方向や負の方向を借りて表しているのに過ぎない。したがって、角速度ベクトルは、「にせのベクトル」になってしまう。 〇 そもそも、角速度ベクトルは、位置ベクトルと速度ベクトルの外積で定義される量である。位置ベクトルと速度ベクトルは、極性ベクトルであるから、角速度ベクトルは、軸性ベクトルになってしまう。 〇 回転するものの方向を、その回転軸の方向で表す量は、軸性ベクトルである。 角運動量、トルク(力のモーメント)、磁場などは、軸性ベクトルである。 〇 極性ベクトルと軸性ベクトルは、違いはあるのだが、普通に、ベクトルとして扱っていく。空間の反転が出てきたときに、慎重に扱えばよい。 ※ 数学者にとっては、どちらもベクトルの定義を満たしているので、2つのベクトルの違いは気にならないらしい。 ♡ 以上の事を、最初からちゃんと教えてくれれば、角運動量や磁場を考える時の、あの変な違和感は生まれないのになあと思う。 |
〓 curl 〓 〇 極性ベクトル(普通のベクトル) <A>=<Ax Ay Az> (<curl<A>> z成分)=Ay:x-Ax:y 空間反転した場合、Ax , Ay , Az の符号は逆になり、x , y ,z の符号も逆になる。 したがって Ay:x , Ax:y などは、符号は変わらない。 {知らなかった!22.9} |
〓 擬スカラー 〓 〇 普通のスカラーは、空間の反転に対して、符号は変わらない。 内積 <極性ベクトル>*<極性ベクトル>=(スカラー) 軸性ベクトルが関係する内積は、空間の反転に対して、符号を変える必要が出てくる。そもそも、軸性ベクトルは真のベクトルではないからである。そのようなスカラーを「擬スカラー」を呼ぶ。 内積に対して次のようになる。 ① <極性ベクトル>*<極性ベクトル>=(スカラー) ② <軸性ベクトル>*<極性ベクトル>=(擬スカラー) ★ ③ <軸性ベクトル>*<軸性ベクトル>=(スカラー) |
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