生物 2011/7 Yuji.W

◇氷河に生きる生物◇

◎ 氷河に、藻類、昆虫、甲殻類、バクテリア、などが、生きていることがわかってきた。

<参考>幸島司郎 こうしましろう 東京工業大学教授

◇雪山の昆虫◇

■ 日本の雪山にいる昆虫 ユスリカ、トビムシ、ガガンボ、タマバチ

■ セッカイカワゲラ

体長8mm。体温が気温と同じになる。氷点下以下にもなる。羽がない。

<年間スケジュール>

春 雪解け 渓流に卵を産む
夏 幼虫は川底で眠る
秋 落ち葉を食べ、成長し、成虫になる
冬 雪の上で生活する。幼虫の時に下流に流されるので、川の上流に向かって雪の上を歩き続ける。

◇氷河に生きる昆虫◇

■ ヒョウガユスリカ Diamesa kohshimai

体長3mm。羽は退化。1982年にヒマラヤの氷河(標高5100-5700m)で発見された。マイナス16°で活動できる。微生物複合体クリオコナイト粒(藻類+バクテリア+有機物)を食べている。

■ 氷河での食物連鎖

クリオコナイト粒=>ヒョウガユスリカの幼虫、トビムシ、ミジンコ=>カワゲラ

◇アルベド低下効果◇

◎ アルベド 表面反射率

■ 氷河を藻類が覆う=>氷河の表面が黒くなる=>光を吸収する=>融解速度が増す(3倍)

◇凍らないタンパク質◇

■ 水分が凍り、小さな結晶ができると、あるタンパク質がそれを囲み、それ以上大きくなるのを防ぐ。氷点下以下の環境で生きている魚や昆虫、植物、バクテリア、カビなどの体内に、こういう「不凍タンパク質 antifreese protein AFP」がある。

<AFPのある場所>

魚 血液中
植物 細胞と細胞の間
昆虫 皮膚の表面

★ お勉強 氷河に生きる生物 

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